手記(16歳 AM1:23)

残り、一本を吸う。

フィルターのギリギリまで吸ったものだからベッドの上に火種が落ちた。慌てて拾って水に漬ける。

思ったよりも熱くない

そう、熱くない、私も、思ったよりも熱くない、冷めているのかもしれない

かかってきた電話を無視してまた新しく開けた煙草を吸う。

いつもより強く。


16の夜、馬鹿よね、なんていうのは見せかけで本当はちっとも馬鹿げているなんて思っていない。どんなに美しいだろうかと酔いしれ、うっとりしているのです。

夜に恐怖は微塵も感じていなくて、でもその代わりに感じるのは虚無感。

何もない

本当は何もないように感じる

私を愛してくれる人も

明日の予定も

考えられない

人生を短くするために始めた煙草

未成年としての悪いことはこれで最後にするつもりなのに

ついにこの煙がおいしいと思うようになって、また買うつもりでいる。

他人から見たら格好悪い夜

私から見たら素敵な夜

きっと今日を超える素敵な夜にいつか巡り合うだろう

気分も感覚もいつしかすべて心地よくなっていた

続け、続け

この素晴らしい夜よ続け

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