見出し画像

オンデマンドやさんの年賀状づくり。

コチラは、DTP Advent Calendar 2019の12日目の記事です。
DTPなのかなんなのかわかんない記事でごめんね。

さて、2019年もあと20日になりました。

今週末から年賀状の投函受付が始まります。
年賀状の準備、終わりましたか?
私はもちろん手つかずです!

私はオンデマンド印刷やさん(いわゆるコピーやさん)に勤務しているので、この時期は年賀状印刷で大忙しです。

「オンデマンド印刷で年賀状ってどんなかんじ?」

そんな方に向けて、オンデマンド年賀状はどのように作られるのかご紹介したいと思います。(※当社の場合)

まずは代表的な年賀状の種類からおさらい。

CMでおなじみ、〇ジカラー等の写真年賀状
写真年賀状は、印画紙と年賀ハガキを貼り合わせて作ります。
貼り合わせた後に周囲をカットするので、通常の年賀はがきより一回り小さくなります。
印刷、貼り合わせ、カット…と複雑な加工を行うので当然お高くなります。
毎年このタイプの年賀状をくださる方は富豪だな、とお見受けします。

画像4

次に私製年賀状
「風合いのある紙を使いたい。」「大量に印刷したい。」
そんな場合は、オリジナルのポストカードとして印刷します。
凝った印刷や加工も(金さえあれば)自由自在!

ただし、宛名面に「郵便はがき」or「Post Card」の表示は必須。
これがないとハガキ扱いにならず、郵便料金が高くなってしまいます。
もしもこの記載なしで郵便局に持ち込んだら、優しい局員さんなら一枚一枚「郵便はがき」のハンコを押してくれます。優しくない局員さんなら…(略)

画像5

そんなハイクオリティな年賀状ですが、お年玉がついていないので、もらった方はちょっとしょんぼりします。(お年玉付切手を貼れば無問題!)

そして、オンデマンド印刷で作る年賀状
主にレーザープリンターを使用して年賀状印刷を行います。
当社では、この手法で製作しています。

手順

画像5

①年賀状のデータをIllustratorで作ります。

年賀状の素材は、業務用のものが販売されているのでそちらを使用しています。
いっぱい入ってて2万円弱とか。ヤバイ。安い。ヤバイ。安い。ヤバイ絵柄もある。
レーザープリンターはフチの印刷ができないので、データを作る段階で周囲5mm程度の白をつけています。

差出人の入力はもちろん人力!
データでもらえばいいじゃないって話ですが、そんなリテラシーアゲアゲの方はご自分で印刷通販を利用しちゃうのです。


②お客様からOKがでたら、レーザープリンターで出力します。

ここで登場するのが「四枚連刷ハガキ」。
単純にハガキが4枚くっついたものです。
データも4面付して、このハガキにプリントします。

ちなみに、当社が契約しているレーザープリンターは「1枚あたり〇円」てな感じでカウンター料金を支払わなければなりません。
4面付にすれば、1カウンターで4枚プリントできるのでお得です。

この四枚連刷ハガキ、あまり目にすることはないかと思いますが、実は一般の人でも買えます。
窓口で注文すれば「デキル奴」に見られるかもしれません。

最近は、局員さんのハガキ販売のノルマがなくなったとかいわれていますが、今でも「儂は年賀状は〇〇さんから買わねばならぬのよ・・・」と仰るお客様が多いので、ウチでは四枚連刷ハガキの持ち込みも承っています。


③カットをします。

ウチは小規模なので、一枚ずつ引っ張りながらカットできる機械を使っています。
名刺やカードサイズの印刷物も同じ機械でカットできます。
間違えて名刺の設定でハガキをカットしたときは、数分前の自分の記憶もカットしたくなります。ジーザス。

画像3

そんなこんなで完成です!

画像2

最近のレーザープリンターはかなりキレイにプリントできるようになってきました。
インクジェットはがきにプリントするとちょっと素人臭くなりますが、オンデマンド印刷なら、お手軽に玄人臭くなります!
パッと見、オフセット印刷に見劣りしない仕上がりです。

お近くのショップでお試しあれ~


蛇足

私は、この時期になると他社の年賀状印刷のパンフレットをチェックします。

そこで各社苦慮しているように見えるのが、印字性能の表現。
上記でいう、「写真年賀状」と「オンデマンド印刷年賀状」の違いです。

写真年賀状は「ポストカードタイプ」「写真仕上げ」・・・、一方オンデマンド印刷年賀状は「プリンター印刷タイプ」「印刷仕上げ」・・・という表現で掲載されています。

この言葉の差、一般人にはとてもわかりにくい!
印刷物を見れば一目瞭然だけど、言葉から仕上がりを想像させるのは難しい。
仕組みを知っていれば当たり前のことかもしれませんが、そこまで年賀状に興味を示される方は稀なのです。

お客様から、「もっと鮮やかで滑らかにならんかー」と言われるのも日常茶飯事なのでございました。(悩)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?