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特別編:トップレーサー鼎談①

こんにちは、低男産業です。

 今回は久々に特別編の記事となります。これまでの特別編では、主に公認競技会でトップレーサーとして活躍されている方々の作品や戦績を紹介させていただくという記事が多かったのですが、今回の記事はいつもとは趣向を変え、「フラットレース」「ステーションレース」「公認競技会」の各ジャンルのトップレーサーの方々による鼎談(ていだん)形式です。

 まずはそれぞれの競技ジャンルの説明と、それを代表するトップレーサーのご紹介を簡単ではありますがさせていただきます。ここでのご紹介はあくまで一般的な各ジャンルの形式についてですので、中には説明とは異なる競技形式の場合もあると思いますがご了承ください。

①フラットレース

 フラットレースは、市販のJCJC(3レーン)を用いた200m級の大きなコースを使用して行われる事が多いです。レイアウトの特徴として、難所となるのはLCであり、LCジャンプやテーブルトップなどのジャンプセクションは基本的に用いられません。また、LCに通常のものを用いる場合には「セミフラットレース」、 バーニングLCなどのほとんどコースアウトの心配の無いものを用いる場合には「フルフラットレース」と区別して呼ばれています。
 どこかの店舗で行われるという事はあまりなく、基本的には体育館のような施設を借りて有志の運営の方々により定期的に全国各地で行われています。コースは極力真っ直ぐに敷かれ、継ぎ目のテープ貼りなどにも気を使った良コンディションの中でレースが展開されます。
 ルールとしては、当日支給のアトミックチューン2モーターを各自で慣らし、そのモーターを使用したタイムアタックで順位を決めるというのがほとんどです。タイムアタックのレース終了後には、バトルレースという名目で複数人で順位を競う形式のレースが行われることもあります。バトルレースのやり方は後述のステーションレースに近いようなイメージです。

 そして、フラットレースのトップレーサー代表として今回ご協力いただいたのが、テラ選手です。テラ選手のご紹介もさせていただきます。

テラ選手

 テラ選手は関東で開催されるフラットレースに参加されており、特にCSKなどの最高峰のフラットレースで好成績を収めています。中でもフルフラットレースにおける速さはチューンモーターとは思えないレベルです。更に、フラットレースで入賞したときの成績はバトルレースも含め全て優勝であり、圧倒的なカリスマ性を感じさせます。
 また、最近ではyoutubeに動画投稿もされており、目から鱗のホイール作成方法を公開されております。まだ見ていない方はこちらも是非チェックしてください。非常にわかりやすい内容で、為になる動画です。

主な戦績

Champion Ship Kanto 第1回大会(F)メインレース優勝
Champion Ship Kanto 第4回大会(S)バトルレース優勝
Champion Ship Kanto 第5回大会(F)メインレース優勝
Champion Ship Kanto 第5回大会(F)バトルレース優勝
Champion Ship Kanto 第7回大会(F)メインレース優勝
Champion Ship Kanto 第10回大会(F)メインレース優勝
O.M.C Meeting of MINI 4WD 第2回大会(S)メインレース優勝
Saitama Ktsufra Challenge 第1回大会(S)メインレース優勝
Radical Good Speed 第6回大会(S)メインレース優勝

※フルフラットはF、セミフラットはSで表記しています。


②ステーションレース


 ステーションレースもフラットレースと同じく市販のJCJCを用いて競技が行われますが、大きな違いはテーブルトップやLCジャンプなどのいわゆるコースアウトセクションが使用される事です。場合によってはお店独自のオリジナルセクションが使用され、高難易度のレイアウトとなっている場合もあります。
 基本的にミニ四駆ステーションの店舗にて行われる事が多いです。コース長さもお店によって様々で、広さに合わせたレイアウトが組まれる事もあれば、フラットレースと同じように体育館や屋外会場などを借りて有志の運営により行われる事もあります。ポイント先取制、ヒート制、トーナメント制など競技ルールに関してもお店によって異なりますが、基本的には2名もしくは3名によるレースで順位を決めるパターンが多く、タイムアタックによる順位決めは少ないようです。
 週に複数回レースが行われているような店舗もあるので、競技数は3ジャンルの中で最も多いです。
また、ステーションチャンピオン決定戦という題目で、全国のミニ四駆ステーションでのレースを勝ち抜いた代表同士による全国決勝大会がタミヤフェアの際に毎年開催されています。

 同じくステーションレースのトップレーサー代表として今回ご協力いただいたのが、チャラファイア選手です。チャラファイア選手のご紹介もさせていただきます。

チャラファイア選手

 主に北関東を中心に活躍されている選手で、特にWork's7やヨンタマでの成績は圧倒的と言っていいほどです。ステーションレースの中でも特にハイレベルなレースが展開されている上記の店舗で、常に上位の成績を収める事がどれだけ難しいかは言うまでもありません。
 作品に装着されている各パーツの加工精度の高さが注目で、最近流行のプラスチックを巻いたローラーが流行することとなった先駆者といえる選手です。加工力の高さを生かし、オーソドックスなセッティングにおける欠点を可能な限り潰したセッティングが得意という印象を受けます。

主な戦績

第21回ジョイフルカップ オープンクラス 優勝
第22回ジョイフルカップ チーム戦 (牛久緑の会) 優勝

お宝鑑定団牛久店 3月17日ステーションサテライト大会 優勝
お宝鑑定団牛久店 5月26日ステーションサテライト大会 ナイト裏レース 優勝
お宝鑑定団牛久店 7月15日ステーションサテライト大会 オープンクラス 優勝
お宝鑑定団牛久店 7月15日ステーションサテライト大会 裏レース 準優勝

ヨンタマGP2019 ステーションチャレンジR2 オープンクラス 3位
ヨンタマGP2019 6月 オープンクラス 優勝
ヨンタマGP2019 ステーションチャレンジR4 オープンクラス 3位
ヨンタマGP2019 12月 オープンクラス 3位
ヨンタマGP2019 年間チャンピオン決定戦 オープンクラス 3位
ヨンタマGP2020 お正月GP オープンクラス 優勝
ヨンタマGP2020 ステーションチャレンジR1 オープンクラス 優勝

Work's7 UMJチャレンジ タイムアタック 優勝
Work's7 1月26日 ナイト 裏レース 3位
Work's7 2月2日 ナイトレース 優勝
Work's7 北関東最強戦 チケット戦 優勝
Work's7 北関東最強戦 チケット戦裏レース 優勝
Work's7 6月21日デイレース 裏レース 準優勝
Work's7 6月20日裏レース 優勝
Work's7 7月20日デイレース 裏レース 準優勝
Work's7 9月6日ナイト 準優勝
Work's7 10月月例 優勝
Work's7 10月月例 裏レース 優勝
Work's7 567カップ 1日目ナイトレース 優勝
Work's7 567カップ 3日目ナイトレース 準優勝
Work's7 11月14日ナイト 裏レース 優勝
Work's7 11月月例 裏レース 優勝
Work's7 12月13日 デイレース 優勝
Work's7 2020年 年間チャンピオン決定戦 優勝

※その他も書き切れないほどあるのですが、主な店舗レースをまとめさせて頂きました。

ステーションチャンピオン決定戦2022 チャレンジクラス 日本一


③公認競技会


公認競技会で他ジャンルと大きく異なる点は、コースが「5レーン」と呼ばれる大型のものが用いられるという所です。レーンが単に増えただけではなく素材や形状も市販のJCJCとは異なる為、タイヤやローラーなどの路面やフェンスに接触する部分のセッティングの傾向も独特なものになっています。
基本的に1シーズン中は同じレイアウトで全国各地でレースを行うのが公認競技会のスタイルです。コースの難易度はシーズンによりまちまちです。
ファミリークラスからチャンピオンズ特別表彰選手までクラス分けが細かく行われており、初心者から上級者まで勝てるチャンスが平等にあるのが特徴です。
競技は一次予選→二次予選→準決勝(準々決勝の場合も)→優勝決定戦と進み、準決勝以降は一切のセッティング変更が出来ない事に加え、優勝決定戦ではアルカリ電池支給という形式で行われます。


最後は公認競技会代表のトップレーサーですが、僭越ながら低男産業の案LUKEさんを代表とさせていただきました。せっかくなので案LUKEさんも簡単に紹介させていただきます。

案LUKE選手

 ダンガン時代から公認競技会に参加している古参レーサーで、低男産業メンバーの1人です。高速レイアウトから低速レイアウトまで、更に初見のレイアウトやコンディションの良し悪しなどの条件に関わらず安定した成績を収めています。
 公認競技会で現在主流のセッティングとなっている低男セッティングの開発者の一人でもあります。


主な戦績

チャンピオンシップ2017 3位
ジャパンカップ2018チャンピオン決定戦 チャンピオンズ 日本一
タミヤ公認競技会35勝
チャンピオンズ通算12勝
ジャパンカップチャンピオン決定戦5回出場 など
 案LUKEさんの戦績が詳しくみてみたいという方は、下のリンクに載せてありますのでよろしければご覧ください。


 簡単にそれぞれの競技ジャンルについてと、トップレーサーの皆さんについてのご紹介をさせていただきました。

 ではいよいよ、各ジャンルのトップレーサー3名による鼎談の様子をお届けしたいと思います!各ジャンルに共通する事や、そのジャンル特有の事など、皆さんが気になるであろう部分を色々とお聞きしましたので是非ご覧ください!


①マシンについて

──まず最初に、作品を作る際の見た目や色へのこだわりはありますか?

案LUKE「自分は見た目よりも機能性を重視して作っています。その分、ボディの塗装パターンは小学生の頃から同じものを使用しています。
青から紫にかけてのグラデーションの塗装に最近はラップ塗装も加えていますね。」

テラ「ボディの色には特に拘りはありませんが、Aパーツやスタビ等の色を合わせる事によって統一感を出しています。」

チャラファイア「緑色のボディに合わせてシャーシやパーツを取り付けています。元々ミニ四駆を始めた時に通っていたお宝鑑定団牛久店(現在はミニ四駆撤退)のマスコットキャラクターが緑のかっぱでして笑 その時に立ち上げたチームが牛久緑の会というもので、その時からマシンのカラーは緑色がメインです。」


──精度を重視すると、いわゆる選別が必要なパーツもあるかとは思いますが、どういったパーツをどの程度選別していますか?

案LUKE 「特にホイールとベアリングには気を使っていますね。ホイールは自分が納得出来るものが4輪揃うまで無制限に選別します。ベアリングはなめらかに回転するものを選んでいます。」

テラ「ホイールについてはこの間youtubeに動画を出したのですが、ある程度選別をして、最終的には手作業で修正を行っています。横ぶれと縦ぶれがスパーギアと同じ程度になるものが基準です。
シャフトも真っ直ぐな物が揃うまで中空ステンレスシャフトを選別していますね。
ベアリングに関しては、一定の力で回した時の回転秒数と止まり方と斜めに力を加えたときの具合を気にしています。」

チャラファイア「ホイールとシャフト、ベアリングを気にしています。とは言っても、ステーションレースではクラッシュして曲がってしまう事も多いので、そこまでシビアには見ていません。」

──やはり3人とも足回りとローラー関係は共通して気にするポイントのようですね。シャフトといえば、72mm中空以外だとチタンシャフトも選択肢に入ると思いますが、皆さんチタンシャフトについてはどのような考えをお持ちですか?

案LUKE「チタンシャフトは他のシャフトに比べほんの少し太い為、ホイールが脱落しにくいというメリットがありますね。カーボンホイールと組み合わせると走行中に抜けることはまず無いと思います。」

テラ「案LUKEさんの言う通りチタンシャフトは少し太いのですが、その分中空シャフトとの併用が難しくなります。
簡単に言うとチタンシャフトを一度ホイールにさしてしまうと中空シャフトをさした時に緩くなってしまうので互換が効き辛いです。
また入手しづらい割りに最初から精度が良くないものもあるので私は使っていませんね。」

チャラファイア「チタンシャフトは使ってみたいという気持ちはありますが、やはり手に入りにくい為、現行の中空シャフトを使用しています。」

──チタンシャフトも中空シャフトもそれぞれメリットとデメリットがあるのですね。他にもシャフト類には種類がありますが、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で自分にあったものを選ぶのがよさそうです。

──それでは、皆さんのご自慢の作品をお見せいただきたいと思います。まずは公認競技会代表の案LUKEさん、お願いします。

案LUKE「これが私が主に公認競技会で使用している作品です。」

テラ「このマシンは車重はどれぐらいですか?」

案LUKE「大体電池無しで110gちょいぐらいですね。一般的な公認競技会用の作品としては重くも軽くも無い程度の重量だと思います。」

テラ「軽いですね。昔私が立体用のマシンを作ったときには130gぐらいあったと思います。軽い方が有利なんですか?」

案LUKE「軽い方がブレーキが利きやすくなりますが、同時に跳ねやすくもなるので、一概に軽い方が良いとは言えないです。レイアウトによってマスダンパーを増やしたりローラーを変えたりしています。」

チャラファイア「自分のマシンと比べても軽いと思います。フロントはスライドダンパーだと思いますが、これはコースレイアウトによって硬さを変えたりするのですか?」

案LUKE「グリスやバネの硬さを気温や湿度によって変えています。公認競技会で使用される5レーンはフェンスが硬いため、スライドダンパーなどの横からの衝撃をいなすセッティングは必須だと思いますね。」

チャラファイア「ステーションレースでもスライドダンパーを使用している人はいますが、やはり壁が柔らかい分、固めのセッティングでの使用が多いです。」

テラ「これって上下にバンパーが可動するようになっているんですか?だとしたらスラストの抜け対策も必要だと思うのですが、スラスト抜けによるコースアウトの心配は無いのですか?」

案LUKE「フロントは低男の動きやフェンスに引っかかった際、バンパーごと可動するようになっています。支点をバネで支えているという特性上、どうしてもスラストは抜けやすくなりますが、なるべくローラーが後ろに倒れないようにわざとシャーシに接触させています。これまでスラスト抜けによるコーナーでのコースアウトは経験した事がないですね。」

──案LUKEさん、ありがとうございます。続きまして、フラット代表のテラさん、お願いします。

テラ「これはCSKのフルフラットレースで2度優勝したマシンです。」

チャラファイア「フラット用のマシンを見るのは初めてですが、立体用のマシンとは違ってタイヤがめちゃくちゃ細いですね。」

テラ「これでも一番細い、という訳ではなく強度を意識した作りになっています。」

案LUKE 「このタイヤはコースアウトしたら割れてしまったりしないんですか?」

テラ「コースアウトして当たり所が悪いとやっぱり割れてしまいますね。ただ、フルフラットレースではコースアウトする可能性がそもそも低いのでおのずと壊れる可能性も低くなります。
セミフラットレースでは破損はつきものですね。前後2輪ずつの4本セットで製作するのが普通だと思いますが、破損の事を考えると3輪ずつの6本セットで作りたいところです。とはいっても大体は予備のマシンから取ってすませることが多いですが笑」

案LUKE「このレベルのタイヤが壊れてしまったらちょっとショックが大きすぎますね笑 車重はどれぐらいですか?」

テラ「電池無しで55g無いぐらいです。電池を入れると90gちょいぐらいですかね。昔は70gを切るのが大変だったんですが、カーボンなどのパーツの充実や技術の進歩で徐々に軽くなっていきました。軽量化を2g程度してみてもあまり違いが感じられませんでしたが、5gぐらい一気に軽くすると速くなった事が感じられました。
軽ければ速いということでもないですが、このマシンはローラーやバンパーの高さなどをこれまでの自分の経験から良いであろうと思えるものを取りいれて製作したところ、それがバッチリハマったって感じですね。」

チャラファイア「重量90gは公認競技会規則の最低重量として必要ですが、もしその制限が無ければこれ以上軽くする事は出来るんですか?」

テラ「タイヤに関しては、ホイールを薄くする事でまだ軽くできます。えいとさんがやっていたようにシャーシに座繰り形状の肉抜きを施す事で軽量化できますが、現状から強度を保ったまま5g以上軽くするのは現代の技術では相当難しいと思います。せいぜい2~3g程度ですね。」

案LUKE「カウンターギヤの加工が凄すぎます笑」

テラ「一概にフローティングだから速いという訳ではないんですが、検証を繰り返した結果「このマシンにはフローティングが合っている」という事が分かったので、それならばフローティングの中で最も合理的なものを作ろう、という事でこのような加工をしてみました。
フローティングには830が使われる事が多いですが、830は重量が重いため620や520を使用する事を考えました。520と620はそれぞれベアリング玉の大きさは同じなのでより軽量の520を選択しました。更に金属とカーボンではカーボンの方が軽いので520の外周と軸にカーボンを使用しています。でも、いまって公認競技会やステーションレースではカーボン軸って禁じられているんですよね?」

案LUKE 「そうですね、いまはパーツ加工の際には輪郭を残すこと、というルールがあるのでピン形状への加工は出来ません。我々もここまでの精度ではないですが、以前はマスダンパーの軸にカーボンを使用した事がありました。とても苦行だった覚えがあります。」

テラ「そうなんですね、そのまま禁じられていたほうがいいと思います。」

一同「そうですね笑」

──素晴らしい作品を見せていただきました。最後にステーションレース代表のチャラファイアさん、お願いします。

チャラファイア「こちらが普段Work’s7などで使用しているマシンです。」

テラ「タイヤ径はどれぐらいなんですか?やはり公認競技会規則の限界である22mmにしているんですかね?」

チャラファイア「23mmです。22mmにしない理由は、MSは車高が低いためタイヤ径が小さいと裏面にブレーキが貼れなくなってしまうからです。
また、ホームサーキットはロングコースである事が多いため、22mmのタイヤでは単純にスピードで追いつけない場合がありますね。
レギュレーション的に22mm以上の部分が8mm以上ないとタイヤとして認められないため、このマシンのようにハーフタイヤを使用する場合には必然的にメインタイヤ部分は22mmより大きくする必要があります。」

案LUKE「チャラファイアさんの作品といえば、やはりプラローラーが目に付くイメージがあります。」

チャラファイア「コンデレへの出場マシンなどをインターネットで見ていたときに、同じような改造をしている方を見かけて、それを参考にしました。レギュレーション的にローラーの外周加工は迷いましたが、プラスチック化なのでコースを傷つける改造には該当しないと判断し、製作してみました。」

案LUKE 「このローラーは相当な加工技術が無いと製作するのが難しそうですね。フロントバンパーの上にバネが見えますが、上下に稼働する仕組みになっているのですか?」

チャラファイア「そうです。バンパー自体の上下動に加え、ローラー取付部分はピボットと呼ばれる、力が掛かったときだけ後ろ側へ可動する仕組みになっています。自分はスライドダンパーは使用した事がないのですが、最近はスライドダンパーが流行している所もあるみたいなので、使ってみたいという気持ちはありますね。」

案LUKE「なんとなく左右で角度が違うように見えるんですが、リヤのローラーにもスラストが入っているんですか?」

チャラファイア「右側は基本的に0度、左側は僅かにダウンスラストを入れています。アッパースラストなども試した事があるのですが、LCですっぽ抜けやすかったです。」

テラ「フラットでもマシンによってはリヤにダウンスラストを付けた方が速い場合があるんですが、LC対策でダウンスラストを入れてらっしゃるのですね。」

──こちらも素晴らしい作品お見せいただきました。選別について先ほどお聞きしたときに、皆さんタイヤとローラーは特に重要だという事でしたが、それぞれについてもう少し詳しく教えてください。タイヤはどんなものを使うことが多いのですか?

案LUKE「ローフリクションタイヤを使用する事が多いですね。他のタイヤに比べ跳ねにくい印象があります。スーパーハードタイヤを使用する事もありますが、コースコンディションによりグリップが必要な時に選ぶようにしています。径は大体22mmから23mmぐらいを使用する事が多いです。」

テラ「リヤはバレルタイヤ形状のシリコンタイヤ、フロントには白のハードタイヤを使用しています。セミフラットの場合はシリコンタイヤでは跳ねやすいので、干せるノーマルタイヤを使用することもありますね。
超大径タイヤなのでインナーにスポンジタイヤを使用していますが、大体33.2から33.5mm程度までをインナータイヤとし、そこにアウタータイヤをかぶせて34.8から34.9mmになるように仕上げます。
幅に関しては、フロントは1mmぐらいあれば十分だと思います。リヤは2mm無くてもいいんじゃないかと思いますが、土台はそれよりも少し太めにしています。形状としてはロードバイクのタイヤのようなイメージです。」

チャラファイア「ホイールはローハイトホイールのフィンタイプを使って、特にタイヤの幅詰めは行っていません。ローフリクションタイヤを使用する事が多いのですが、スタートダッシュや着地からの再加速などが必要なときにはスーパーハードを使用する事もありますね。
タイヤ径については23mm程度が多いですが、ショートコースでは22.5mmを使ったりします。24mmを越えるような大きさのタイヤはあまり使わないですね。」

──やはり皆さんタイヤについてはこだわりを持っておられますね。それだけタイヤというのは重要だという事が伝わってきます。同じくローラーのスラストや空転についてもこだわりがありますよね?

案LUKE「0~1度の間で、レイアウトによって使い分けています。はじく力はその時々で変わってしまうので、空転時間よりも回転させた際のじゃりじゃり感が無いということを基準にしています。また、公認競技会では19mmローラーを使う事が多いのですが、内蔵の520にガタがあると外周部分のブレが大きくなるので、ローラー自体にガタが少ない物を選んでいます。」

テラ「スラストを少なくしている理由は、スラストがジャンプ時の姿勢に影響を与えるという事なのでしょうか?」

案LUKE「スラストを利用してジャンプの姿勢を整えている人もいると思いますが、私の場合はジャンプの姿勢よりもコーナーでの速度を落とさないためという意味合いが強いですね。」

テラ「そうなんですね。フルフラットのレースでも速度を落とさないためにフロントは0.2度ぐらいにしています。0.5度を越えると速度低下が大きくなりすぎると思います。リヤは0度が基本ですが、チューリップやバンクの抜け次第では若干アッパーにする事もあります。
ローラーの空転は、リューターにタイヤを取り付けて回転させながらローラーに当てる事で、なるべく均一な力を加えてチェックするようにしています。個人的な基準としては手持ちのリューターの一番遅い回転でタイヤを当てて830は40秒以上、520は10秒以上ですが、520はスタビとして使用しているので5秒程度でもいいと思います。」

チャラファイア「皆さんがおっしゃるとおり、ローラーは力によって空転時間が変わってしまうので空転よりもスムーズに回ることを意識しています。軽くはじいて10秒程度が一応の基準ですかね。スラストはLCがある時には右側は3度程度、左側は1-2度ぐらいを意識しています。リヤについては先ほどの通りで左側のみダウンスラストを僅かに入れる程度です。」

②競技会当日までの準備・競技会場での動き

──続いてはちょっと話題を変えて、作品を制作する上でかかる金額や時間について教えてください。

案LUKE「新規で1から作品作りをするとなると、大体1ヶ月ぐらいかかりますね。パーツ総額は絶版品やレアパーツでプレ値で売られているものがあったり、選別の為にいくつも同じパーツを買うこともあるので正確にはわかりませんが、定価だと2万円ぐらいだと思います。」

テラ「案LUKEさんと同じぐらいで1ヶ月ぐらいです。パーツ総額は選別込みで15000円ぐらいだと思いますね。選別がうまく行けば半分ぐらいで済みます。」

チャラファイア「自分は2週間ぐらいで集中して作ってしまいますね。パーツ総額は15000円ぐらいですが、同じく選別をしているので実際にはもう少しかかっていると思います。」

──皆さん大体そのぐらいの金額なのですね。やはりフラットはパーツ自体の総数が少ない分、純粋な価格は少し安めに作れるようです。作成した作品はどのぐらいの頻度で走らせるんですか?また磨耗による交換をする事があるのであればその間隔も教えてください。

案LUKE「公認競技会は年間約30大会ほどあるのですが、全国どこでもほとんどの大会に参加するようにしています。5レーンは練習が出来るところが全国でもほとんど無い事もあり、練習は頻繁にはしていません。交換頻度としては、大体2-3大会を目安に壊れているところがなくともシャーシ交換するようにしています。」

テラ「最近はあまり大会に参加できていないのですが、以前はCSKなどのフラット界最高峰と呼ばれるようなレースへは年に3回ぐらい、出場できる範囲で出場していました。一生懸命やっている方に比べるとかなり少ないと思います。練習としては一週間に一度、ホームサーキットで8時間程度テーマを決めて検証を行い、次の週までにフルメンテするというのがルーティンでした。レースよりも比較検証を行う事が好きなので、私にとってはレースはその発表会の場という意識でした。
明らかに速いマシンが出来た時は、月一回程度で速度が落ちていないか確認の為の走行はさせていました。あとは仲間に頼まれてベンチマーク用に走行をさせるぐらいですね。」

チャラファイア「近隣のミニ四駆ステーションで毎週どこかしらレースがあるので、レース=練習のような感じです。壊れたらすぐ直しますが、基本的には壊れるまでは使うようにしていますね。」

──皆さんそれぞれのジャンルで競技自体の頻度はだいぶ異なるので、その分練習や競技に関する取り組み方も変わるようですね。続いて、本番の競技会の事前準備としていつもやっている事はなんですか?

案LUKE「当たり前ですが、前日までに全ての準備を終らせるように心掛けています。特にモーターはギリギリまで慣らして、基本的には前日慣らしたモーターを翌日の競技会で使うようにしています。速いモーター類はさらにその次の競技会用に分けて保存していますね。公認競技会は基本的に本番は1発勝負なので、悔いが残らない用に準備は特に念入りに行います。」

テラ「私の場合は大会への出場頻度が少ないので、お二人に比べ早い段階で準備を始める事が出来ます。レース用の電池を3ヶ月前から起こし始め、1ヶ月前にその中から本番用を決めるようにしています。
サブマシンを作り、二番手のマシンで比較検証を行っていますが、あわよくばサブマシンも速ければいいなっていう感じですね。大会一週間前には準備は全て終らせて、大会当日の動きなど作戦を考える時間にしてます。」

チャラファイア「大会が終ったらすぐに電池の充放電を始め、次の大会に間に合うようにしています。電池はサイクル充電も行い活性化させています。前日までにマシンのメンテナンスとモーターを慣らすことは確実に行っていますね。」

──前日までの準備はやはり大事ですよね。当日の動きについては何か決めていることはありますか?

案LUKE「ピットを取る場所は考えています。特に夏場は日陰にピットを取るようにしていますが、人間的な疲労もありますし、作品が温まってしまわないようにという事も理由の一つです。ピット作業中はなるべく物を出さない用にする事を心掛けているのですが、結局散らかってしまいますね笑」

テラ「ピット位置は、可能ならレース走行の並び位置の近くに取るようにしています。基本的には電池とモーターの管理、走った後の車体のメンテナンスをする程度なので散らかることはないですね。
フラットレースでは当日のスケジュールが決められており、その通りにレースが進行するためそれに合わせた自分自身の動きを分単位で決めることが出来ます。」

案LUKE「分単位ですか!?それはすごいですね。」

チャラファイア「おぉー。すごいです。」

テラ 「初めて優勝した時ぐらいまでは、自分の行動予定を紙にプリントアウトしてその通りに動いていました。ただ、このやり方だとあまりにも疲れたので笑、いまはざっくりとしたスケジュール程度にしています。でも、これまでの経験があるので案外それでも大丈夫ですね。そのようにしてからの方がよっぽど楽しいです。」

案LUKE「やっぱり趣味なんで楽しくないとダメですよね笑」

テラ 「余裕がある時は大会でしか会えない人と話したりする事もあります。敵陣視察といった事はしないですが、人のセッティングには惑わされないようにしています。」

チャラファイア「自分はピットはコースが見やすいところが空いていれば、そこを取るようにしています。ピット作業をしながらも他の皆がどのような走りをしているかを見る事ができます。ホームコースでも特に定位置というのを決めているということはないですね。
走行前にはバンクにブレーキが擦っていないかをチェックしたり、タイヤとブレーキを拭くようにしています。ビス類に緩みがないかも同時にチェックします。」

──分単位でスケジューリングをされているとは驚きました。ピットを取った後はコースを見ると思いますが、会場の環境やレイアウトで気にするところはありますか?

案LUKE「公認競技会では屋外の会場もあるので、コースが設置してある部分の傾斜をまず気にするようにしています。もちろん気温や湿度も重要なポイントですね。レイアウトが初見の場合にはどのセクションでコースアウトが多いかを実際に見て判断し、まずはそこに照準を絞って対策を考えます。」

テラ「フラットレースは基本的に屋内での開催ですが、気温は気にしますね。電池とモーターの仕上げに影響してきます。コースは皆で朝組むのでイレギュラーが無いか自分の目でチェックするようにしています。これは大会だけではなく普段の走行会でも同じですね。
レイアウトとしては、ウェーブセクションの向きを確認します。連続ウェーブの中に一つだけ逆向きのウェーブがあったり、コーナー→ウェーブ→コーナーといった組み合わせがある場合はマシンが浮きやすくなります。
そういったセクションを速く抜ける為にリヤローラー下段を620にしたりスタビにするかといった事を考えますが、現在のフルフラットで流行している13mmオールアルミローラーを使うセッティングでは同じやり方が通用するかは分からないですね。」

チャラファイア「自分がよく参加するステーションレースは室内が多いですが、それでも湿気でブレーキの利きが変わります。一日の中でも昼と夜で効き方が違いますね。
レイアウトで気にするポイントはやはりスロープで、直前にコーナーがある場合にはローラーセッティングを変えてマシンがジャンプする方向を調整します。」

──実際にコースレイアウトを自分の目でみて確かめる事がどの分野でも重要なようですね。続いて、競技本番での勝負をかけるタイミングを教えてください。

案LUKE「公認競技会のチャンピオンズでは、一次予選と二次予選は練習扱いで、本番は準決勝もしくは準々決勝から始まります。それ以降はセッティング変更が一切出来ないので、基本的には完走を意識しつつも攻める意識も持ってセッティングしています。
ただ、やみくもにコースの限界に合わせたセッティングをするのではなく、練習走行での対戦相手の調子やコースコンディションを含め、総合的に判断するようにしていますね。」

テラ「フラットのレースでは複数回の走行を行いそのベストタイムでそのまま優勝が決まる場合と、予選・決勝に分けてタイムアタックを行う場合の二つの形式が主にあります。当日モーターが二つ支給されるので、前者の場合は第一、第二走行でそれぞれのモーターの調子を見極め、第三走行から本格的にタイムを狙うといったやり方をしています。予選決勝方式の場合は予選通過順位は気にせず、決勝にピークを持ってくるようにしています。」

チャラファイア「店舗レースでは3ヒートを行い、各ヒートの優勝者による優勝決定戦で順位を決める、という方式が多いと思います。その方式の場合、ヒートごとに徐々に皆の速さが上がっていく傾向にあるので、それぞれのヒートごとにモーターを変えたりして、速度を調整するようにしています。もちろん優勝決定戦をピークにするようにしていますね。
公認競技会と同じくコースアウトしないセッティングが前提ですが、練習走行が複数回出来る場合が多いので、それを利用してセッティングを煮詰めていきます。
第一ヒートで勝ち上がれた場合には、第二、第三ヒートは練習に使えることもあるので、そういった場合にも周囲に合わせて速度をあげて練習するようにしています。」

③作業環境や持ち運び方、工具や充電器など

──続きまして作品作りの環境や持ち運びの為のケースなどについて聞かせてください。

案LUKE「ミニ四駆専用の作業部屋があり、作業は全てそこで行っています。電動工具はフライス盤とリューターぐらいですね。どちらもプロクソン製のものを使用しています。
持ち運び用には、工具類はタミヤから発売されているポータブルピット、作品は隙間テープなどを貼り付けて中で動かない用に工夫したタッパーの中に入れています。」

テラ「ミニ四駆をやっている方の多くは膨大な貯蔵量があると思うのですが、私の場合はメタルラックと小さい棚で、持ち運び用には京商のピットボックスを使っています。これで全てです。邪魔になるので極力在庫を持たないようにしています。
電動工具はリューター程度で、ドライバーなんかはミニ四駆を始めた頃に買った工具3点セットに入っていた小さなものをいまだに使っているぐらい、頓着が無いですね。」

チャラファイア「案LUKEさんと同じく、ミニ四駆部屋があるのでそこで作業をしています。電動工具はリューターとフライス盤、あと旋盤があります。持ち運びにはテラさんと同じく京商のピットボックスを使っています。」

テラ「家に旋盤があるんですか、驚きです。ミニ四駆用ですか?」

案LUKE「ミニ四駆をやっている方で、家に旋盤があるというのは自分は初めて聞きました。」

チャラファイア「つい欲しくなって、ミニ四駆用に買っちゃいました笑 主にローラーとタイヤを加工する際に使用しています。」

案LUKE「確かに、先ほどのプラローラーを作る際に旋盤は重宝しそうですね。」

──リューターを持っている方は多いとは思いますが、旋盤までお持ちの方もいらっしゃるのですね。続いては特に初心者や中級者の方が知りたいであろう、充電器とモーターについてお聞きしたいと思います。

案LUKE「私はタミヤフェアで昔安売りされた時に買ったVGチャージャーという充電器を自宅では使用しています。遠征などの際、ホテルで充電したりする場合は荷物になるので家庭用の4本充電できる充電器を使用しています。モーター慣らしは特に特殊な慣らし機などは使用していません。主にワークマシンと乾電池を使いますね。」

テラ「YZ114SPが2台とセルマスター1台がありますがセルマスターはあまり使わないです。育成用と本番の充電用と分けている方もいますが、私は現状の充電器で事足りています。モーターはXシャーシのワークマシンで以前は慣らしていましたが、いまはVSを使っています。
フラットレースではレギュレーションで特殊な慣らし機は使用できないので、必然的にワークマシンで乾電池を使った慣らし方法になります。」

チャラファイア「POLARON AC/DCを2台、フロントライン2台を充電用に持っています。モーター慣らし用にはATLANTISと ANTIMATTERが1台ずつあります。持ち運びにはPOLARONを1台持って行きます。POLARON自体は大きめの充電器ですが、二系統同時に充電できるのでまあいいかなって感じですね。」


テラ「充電器はそれぞれ様々な特性があり、ある特定の充電方法に絞って検証すれば最も良い充電器というものはあるでしょうが、それぞれの充電器ごとに適した充電方法というものがあると考えています。それを見つけることが出来れば、充電器が違っても同じような速さの電池は作る事が出来ると思いますね。」

──充電器の特性は色々なので、それぞれの充電器の特性に合わせた充電方法が必要ということですね。また、競技ジャンルによって充電器の重要度は異なるように感じました。

④ミニ四駆への取り組み方

──次はちょっと難しい質問になるのですが、ご自身の競技適正についてお伺いしたいと思います。自分自身は新しい改造に関して、開発側か模倣側のどちらだと思いますか?また、セッティングなどに関して理論派か感覚派のどちらでしょうか?

案LUKE「どちらかというと模倣派です。イベントレポートを良く見て、入賞作品に新しい改造が取り入れられているかはチェックするようにしています。セッティングに関しては感覚派ですね。公認競技会では理論よりも読みが大事な部分が多いと思っています。」

テラ「私は開発も模倣も両方やりますが、模倣するときは私なりの検証を必ずするようにしています。なぜこの改造がいいのか、といった事を理解してから自分のマシンに取り入れていますね。セッティングに関しては、フラットレースは他の二分野に比べ理論的に組み立てやすいとは思いますが、私はその中でも感覚派寄りだと思いますね。やはり理論だけでなく、実走で得た感覚は必要になってくると思います。」

チャラファイア「自分は模倣派です。ただ単純にそれを取り入れるだけではなく、より良いものに昇華してから取り入れるように努力しています。やはりブレーキに関しては理論だけではどうにもならないので、自分の感覚だよりになる部分が大きいですね。」

──難しい質問にお答えいただきありがとうございました。残りの質問も少なくなってきましたが、自身の専門分野以外の競技ジャンルについてのイメージをお聞かせください。また、それらへの出場意欲はありますか?

案LUKE「フラットレースは運の要素が公認競技会に比べて少なく、スポーツのようなイメージがあります。20年以上の歴史があり、伝統も感じますね。
3レーンの競技会はちょくちょく参加するのですが、日々の練習がやはり重要だと思います。フラットレースにも参加してみたいとは思いますが、まだ自分の技術では足りない気がします。」

テラ「公認競技会は3ジャンルの中で最も注目度が高いと感じます。ミニ四駆をやっている以上、チャンピオンズの称号が欲しいと一度は思っちゃいますね。
ステーションレースは、競技人口が最も多いのではないでしょうか。始めたばかりの方が仲間を作るには最適の分野だと思います。どちらも立体という特性上、パーツ破損にどう折り合いを付けるかが気になりますね。出場意欲はあるのですが、いまはそれよりも動画作成をしたいです。」

チャラファイア「フラットレースに関しては、マシンの精度が問われるシビアな世界というイメージがあります。公認競技会は抽選などもあり参加の敷居が高いように感じています。フラットレースは知識があれば参加してみたいですね。フラットレースの経験はステーションレースにも活かせると思います。」

──トップレーサーと呼ばれる皆さんが、他のジャンルの競技で活躍する様子も是非見てみたいですね。質問は残り2つです。これまでのミニ四駆人生の歩みを簡単にお聞かせいただけますか。

案LUKE「これまで順風満帆で来たわけではなく、チャンピオンズ認定された後、2017年に一度オープンクラスに降格した事がありました。それをきっかけに、もう一度チャンピオンズになる為に基本的な事を見直すようにしました。その結果、基本的なことの中にも色々な学びがある事に気づく事ができ、そこから成績が上向き始めました。」

テラ「大学の頃、バイト仲間と一緒にミニ四駆を始めたのですが、最初は仲間内で私が一番遅かったです。そんな状態で半年ぐらい経った時に、むらっちPさんという方に誘われてトントンランドのレースに出たら偶然3位になることが出来ました。それをきっかけにして、トントンランドで速い常連さんたちと仲良くなっていきました。なぜかレースの本番には強くて、初出場のMini4 GrandPrix 第3回大会で4位になりました。
その数年後Champion Ship Kanto第1回大会で初めて優勝できてからは勝てるようになってきましたね。いまはトントンランドがミニ四駆の取り扱いをやめてしまったので、あまりミニ四駆ができていません。」

チャラファイア「会社の同僚に誘われてミニ四駆を初めたのですが、辞めてしまった方もいて、いまも当時から一緒にやっているのはサンダーマツオさんだけです。その後お宝鑑定団牛久店の常連さんたちと仲良くなり、遠征し競い合い、第21回ジョイフルカップで優勝してから成績が良くなっていきました。」

──皆さんそれぞれに、なにか転機になるような事があったようですね。最後の質問ですが、忘れられないレースを教えてください。

案LUKE「ジャパンカップ2018全国決勝大会ですね。初めて日本一を決めるレースで勝つことが出来たのでとてもうれしかったです。最終ラップのドラゴンバックからの着地に成功した瞬間の光景は一生忘れないと思います。」

テラ「勝てたレースでは無いのですが、Mini4 GrandPrix 第4回大会ですね。大規模なフラットレースにおいて久々のフルフラットレースという事で、初めて勝てる自信を持って挑みました。しかし予選では1位になる事ができましたが、予選で無理をしすぎたせいで決勝でタイムを伸ばすことができず4位という結果に終りました。それがめちゃくちゃショックだったので、それを教訓にして以降は決勝にピークを合わせるように意識しています。」

チャラファイア「やはり転機となった第21回ジョイフルカップでのオープンクラス優勝は忘れられませんね。参加人数が多くて、練習走行の回数制限もある中で優勝する事が出来たのがうれしかったです。」

──忘れられないレースは皆さんやっぱりありますよね。テラさんのように勝てなかったレースでも、それが次のレースへの糧となっているのなら無駄ではなかったと思えますよね。長くなりましたが、今回の鼎談は以上です。御三方、どうもありがとうございました。

ということで、トップレーサー鼎談という低男産業noteでも初めての形式でお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。各ジャンルのトップレーサー同士が一堂に会するという、なかなか無い貴重な機会で様々なお話が聞くことができました。我々としても初めて聞くような考え方やセッティングなどを知る事が出来て、今回の鼎談を行ってよかったと心底思います。ご協力いただきましたテラ選手と、チャラファイア選手、本当にありがとうございました。

いままでで最大のボリュームでしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。これからも低男産業noteをよろしくお願いします。

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