大雪の別府リベンジ(中編)|博多幸福論#029
海地獄に行くと、韓国人観光客の団体向けにガイドというかなんらかのサービスをしているおじさんがいた。
小さな鉄の塊みたいのを手に持ってスイッチ入れると、地獄の煙がぶわーっと沸き立つ仕組み。あれ、なんなんだろう・・。
海地獄は広くて色が綺麗。隣に人間が入れる温泉があって、入っていくっていうのもありだよなーと思いながら、他の温泉も気になってたのでここは敢えてスルー。かわりに足湯を堪能することにした。
足湯には常に人がいたけど回転率がいい。みんな旅路を急いでいるんだろうか。
私はわざわざ靴下を脱いで裾を捲ったんだから、10分くらいそのままでいたいと思ってしまうタイプ。娘もなかなか上がろうとしない。いいお湯だ。
が、確かに急がなきゃ帰れない。
まだまだ他の地獄も垣間見ておかなきゃいけないんだから。
たまたまお土産やさんで買った海地獄タオルで足を拭いて、次ー!
鬼の高いびきは、思ったほどいびきっぽくはなかった。
鬼石坊主地獄は泥がむわんむわん揺蕩っていた。
海地獄!煙もーもー!みたいなわかりやすいのもいいけど、この地味に怒ってる感じ?好きだなぁ。
飲む温泉は想像以上にしょっぱかった。
たとえて言うならパスタの茹で汁ぐらい。
めっちゃナトリウム感じる。
だけどまろやか。
温泉の蒸気で美肌になりたいけど、蒸気がパワフルでなかなかじっとしていられない!
うわ〜あついあつい!と喜ぶ私の横で浮かない顔をする娘。
そう、通り道にあった売店でとあるぬいぐるみをみつけてしまったのだ。
モケケ買ってあげるよ!と言って一緒にモケケを選んでたはずなのに、なぜかその隣にはサンリオコーナーが・・・。
「これがいい!」と別府のべの字もないただのマイメロのぬいぐるみが欲しいという。当然、私の答えはノーだ。やだ!ダメ!やだ!ダメ!の押し問答。
大体なんでこんなとこにサンリオコーナー出現するんだよ・・という私の心の声が聞こえたのか、店員さん「近くにサンリオパークがあるからねぇ…」
私は自分のモケケを買い、娘のことは夫に任せた。
すると・・・
まぁ10分後にはマイメロを抱えている娘がいるわけですよね。
娘にあまい父親だ。
こういう時、すぐに欲しいものを買え与えるのはどうなんだろう。
とりあえず私は腑に落ちないと買えないので、一人でビール飲んで温泉卵食べて気を沈めましたとさ。
わぁ、なんだか昭和な設備発見!
あら?ステキな人はあなたではありませんか?
ってここに書いちゃうの最高。
地獄も5つ目となると見慣れてくるもんで、そう簡単に感動できなくなる。
だからなのか?ここにきてなぜか、無数のワニが出現する。
個室のワニはお偉いさんなんだろうか。
ここのワニたちは冬には池の水に温泉を足してもらっているらしい。
多分、世界で一番ぬるま湯に浸かってるワニ。
水温が一緒でもアマゾン在住ならこんな優雅な顔できないよってぐらい緊張感のない顔で池に浮いたり日向ぼっこしたりしてた。
地獄も5軒はしごすれば、大人でもちょっと座りたくなる。
次の地獄の前にお昼ごはんを挟むことにした。
向かったのはひかり食堂という老舗の食堂。
本当は別府冷麺を食べてみたかったけど、冬はやってないみたい。
娘にはオムライスを、大人にはちゃんぽんとあんかけちゃんぽんを頼んだ。
美味しそうなオムライス。しかし、娘は待っている間に爆睡。
冷めていくオムライス。味見したい親。寝てる間にこの形崩したら機嫌悪くなりそうな娘。なんだ、このお預け感・・・。
なんとか娘も起きてたくさん食べてくれたから良かった。
ちゃんぽんもオムライスも美味しかったけど、次はやっぱり別府冷麺を食べてみたい。
さて、残るは2軒の地獄。
☆前編はこちら↓
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