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毎日は、こんなにもやさしさに満ちている。平木映光さんの絵。


曇りの日の太陽
水彩 12×16
2021

平木映光さんの絵が大好きです。
平木さんの作品のすべての絵、すべての写真、すべてのnoteが心に響きます。ハッとさせられ、ずっと見ていたいと感じます。
どれもこれも、皆さんに見ていただきたいのですが、
わたしが勝手に選ばせていただいた数点をご紹介したいと思います。

先日、平木さんが私の書いたnoteをご紹介くださり、
その時のテーマ「りんご」を平木さんも描いてくださいました。

りんご
クレパス 63×48㎝
2024

ああそうか!とびっくりしました。
こうやって切り分けたりんごもすごく見慣れた姿だったのに、まるごとの形の「りんご」しか思い浮かべていなかったことに気づかされました。そして、この、芯を取り除いた形、うん、まさにりんごだ!と思いました。

この作品もまた、誠実で、どことなくユーモアがただよい、
平木さんの絵はかろやかにわたしの心の中に浸透していきます。

そう、しみこむのです。

いつも、平木さんの描く線っていいなあと思います
とても気持ちがよくて。

気軽に描いていらっしゃりそうだけど、
これ以上でもなくこれ以下でもない、
パーフェクトな線を選ばれています。

木から落としたレモン
ペン 63×43㎝
2023
どくだみ
鉛筆
2021
流れゆく雲
鉛筆 12×17㎝
2023
茂み
鉛筆 17×25㎝
2023
雑草のユリ(タカサゴユリ)
鉛筆 12×16㎝
2023

このユリを描かれた時のエピソードがまたいいなあ!と思いました。
ここに記載させていだきます

毎日高温多湿過ぎる。
庭の植物は根腐れしたりカビ病がでたり葉っぱが白変したり、半分あきらめモード。そんな中でもあちこち勝手に育って咲く雑草のユリはたくましい。ユリって気品あるイメージだけど、あっけらかんと咲いてくれると描く方も元気に親しみを感じながら、長いラッパ型のところはひゅーって言いながら線を引いた。

(2023年8月27日の記事)


そしてとても新鮮な驚きで見入ってしまったのは「花火」という作品です。

花火
水彩 1992

ずっと決めつけていた「花火」というイメージがあり、それをあえて壊す必要性を感じたことがなかったため、平木さんの「花火」はどんなところからこうなったのだろうと、最初ちょっと遠巻きにみてしまっていたというか、「平木さんの花火」という見方をしていましたが、
この花火が夜空にあがっているという絵を見たとき

町の花火大会
45×53㎝(F10号)
2010

ああ!すごい花火らしい花火だ!と感動しました。
この、風景とセットになったことで、
ああまぎれもなく花火だと強く感じたのでした。

しかも、私はこんなふうに山越しに花火を見た事がないのに、身に覚えがあるような、懐かしい感覚につつまれました。

花火なのに、
静けさを伝えるかのような空の空間に、
胸が熱くなりました。



すてきな作品がたくさんたくさんあります。
色彩作品を下記に少しだけご紹介させてください。
選択された色の種類や、その塗り方の美しさ
また、空間の用い方、その構図にも感動します。

アキノノゲシ
鉛筆、水彩 17×12
2023
レモン
鉛筆、クレヨン、水彩
22×20㎝
2023
プチトマトとセミの抜け殻
鉛筆、水彩 12×16㎝
2023
ロウバイとシジュウカラ
油彩 27×22㎝(F0号)
2021

このnoteの冒頭でご紹介させていただいている
「曇りの日の太陽」という作品もまた、その色合い、構図が美しく、
色彩的には暗いものでありながら、そのような印象はなく、太陽のクリーム色がむしろ全体をやさしく照らし、淡いピンク色がグレーや黒をひきたたせます。

画面全体にただよう穏やかな光をみていると、心の落ち着きを思い出させてくれます。


最後にまた線描の作品から

球根
チャコール 44×36
2004

この作品はだいぶ以前のもののようでしたが、
味わいのある線で描かれ、ひとつとして同じ形ではない球根の「自然」の美しさが感動的です。



また、平木さんのかわいがっていらっしゃる猫のツナくんがまたとても愛らしく、その素描がまたとてもあたたかく。

重さもやわらかさも感じるツナくん。


鉛筆 12×16
2021


平木さん
すばらしい作品をいつもありがとうございます。

毎日は、こんなにもやさしさに満ちているのか
平木さんのnoteをみながら、感動するのです。

文章も絵も写真も大好きです。


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