101.フランス革命(ヴェルサイユ行進)
①ヴェルサイユ行進
ルイ16世は人権宣言を認めなかった。
ただでさえ苛立っていた民衆。そこへ凶作が苛立ちを加速させた。
民衆「パンを!パンをよこせ!」
暴徒化した民衆は、ヴェルサイユ宮殿に乱入した。止めようとした傭兵たちはたちまち殺された。
民衆「国王陛下万歳!王妃陛下万歳!パリへお戻りください!」
ヴェルサイユ宮殿は首都パリから離れた場所に位置しており、パリの様子はすぐにわかるはずもなかった。ヴェルサイユ宮殿に入り浸っていた国王王妃にパリに戻って、パリの惨状を見てもらおうとしたのだった。
パリへ戻ったルイ16世と、王妃マリー=アントワネットは古めかしいテュイルリー宮殿に住むこととなった。
そして、暴徒を抑えるため、人権宣言を認めることとなった。
マリー=アントワネットは我慢できない。
マリー「国民議会の議員たちのせいで、生活がめちゃくちゃよ。私はハプスブルク家、マリア=テレジアの娘なのよ。どうにかできないかしら。」
調査した結果、国民議会のミラボーが借金に苦しんでいることがわかった。
マリー「ミラボー。借金肩代わりしてあげる。」
ミラボー「王妃様、滅相もございません。」
マリー「代わりに、国民議会の情報を頂戴。いいわね。」
ミラボー「やむを得ませんな。」
ミラボーはマリーに情報を伝え、うまく議会を押さえ込むことに成功したのだ。
しかし、ミラボーは病気のため急死してしまう。
マリー「もうだめ。実家に帰りましょう。」
ルイ16世「お前が逃げるなら、私も逃げよう。」
②ヴァレンヌ逃亡事件
マリーの実家はオーストリア。ハプスブルク家だから。
マリー「実家へ。この度、フランスの現状を鑑み一度そちらへ帰りたく思います。つきましては、迎えに来てください。」
オーストリア「マリー様。お待ちしております。それでは気をつけてヴァレンヌ村に来てください。」
オーストリア領のヴァレンヌ村に迎えをやるオーストリア。
夜。
ルイ16世「マリー、早く。何をそんなに準備かけているんだい。」
マリー「オーストリアへ行ったらお土産が必要よ。ワイン選ぶのよ。」
ルイ16世「そんなこといいから、早く行くぞ。」
出発しても道中で、知り合いの家を尋ねては酒をご馳走になったという。そうこうしている間に、いつまで経っても姿を現さないことに我慢できなくなったヴァレンヌ村のオーストリア軍は引き上げてしまった。
時間がかかりすぎた。
オーストリア軍が去った後、ルイ16世たちが到着した。
ルイ16世「あれ、いないぞ?なんでだ。マリー。ちゃんと連絡した?」
マリー「ちゃんと連絡したわよ。」
ルイ16世「ちょっと村の人々に聞いてみよう。」
コンコン。コンコン。
ルイ16世「すまぬな。ここに仰々しい軍はおらんかったか。」
村人「いや、見てねえだが?」
真夜中というのに、家々を訪ねていく。
村人「なんだあいつ。みねぇ顔だな・・・。」
!!!!!!!!!!!!!
村人「あいつ見たことあるぞ!国王陛下だ!逃げようとしている!」
ルイ16世たちはたちまち身分が割れて、本国フランスへ連れ戻される。
国王たちは民達の信頼を無下にし、裏切ったのだ。
もう誰も、フランス国王に挨拶をしなくなった。経緯を失った国王に死が近づいていく。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?