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104.ジャコバン派の恐怖政治

①革命には独裁が伴うことが多い。

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ようやく革命が達成され、民衆のための政治ができる。対仏大同盟が組まれ、国内の改革が急務だった。しかしロベスピエールは国民公会で法案を足早に出したいのにジロンド派が邪魔ばかりしてくる。

マラー「ロベスピエール。やっぱり一時的な独裁は必要だ。あいつらジロンド派を追い出そう。」

ロベスピエールはジロンド派を追い出し、少人数からなる公安委員会を設置。ここで法案を作り、国民公会に法案を持っていって次々と可決していく。国民公会はほとんどジャコバン派なので、公安委員会の法案を反対しない。

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最高価格令。農作物のMAXの値段を設定し、それ以上の高騰を防ぎ、安価の提供を保証する。

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封建地代の無償廃止。つまり、貴族への土地代を無償とする。これで農民に土地が分配された。

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革命暦。従来のグレゴリオ暦はキリスト教会が認めた暦だ。宗教は理性には程遠い。だから理性によらないものは革命で壊さなければならない。

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自然科学の名称を採用する。7月は熱の月テルミドール。11月は霧の月ブリュメールなどとする。

徴兵制の採用。ジャコバン派が始めた。

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理性の崇拝を強制。

ロベスピエール「宗教は毒だ。人間には理性的に考えることができる。神にすがることは人間を堕落させる行為のなにものでもない。理性そのものを崇拝することが人間として正しい姿なのだ。」

キリスト教を完全否定し、教会と真っ向対立した。

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②革命には敵がたくさん

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ジャコバン派のマラー。皮膚炎を患っており、薬草の風呂に入るために国民公会の帰り道にひとりの女性に声をかけられた。

シャルロット「マラー様。ジャコバンの政治をよく思っていないテロリストを知っています。詳しい情報も知っています。」

マラー「そうか、それでは私はこれから薬草風呂に入るから、そこで聞こう。」

自宅へ戻るマラー。

マラー「それでは、メモをするからテロリストの名前を教えてくれたまえ。」

シャルロット「・・・わかりました。テロリストの名前は・・・。」

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シャルロットは服の下に隠していた短剣を取り出し、マラーの胸に突き立てた。

マラーは絶命した。

③震え上がるジャコバン派

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ロベスピエールは身の危険と怒りを感じ、監視体制を強化した。

ロベスピエール「怪しい者はすぐに報告せよ!すぐにギロチンに送ってくれる!」

証拠もなく、グレーの人間も次々にギロチンに送っていくロベスピエール。完全に疑心暗鬼だ。

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ジャコバン派のエベールはロベスピエールに説得を図った。

エベール「民衆の心が離れているぞ。いくらなんでも殺しすぎだ。少し落ち着いて考えろ。」

ロベスピエール「・・・。お前の気持ちはよくわかった。」

エベール「ありがとう。」

次の日。

ロベスピエール「エベールが裏切った!あいつをギロチンへ!」

エベール「・・・。」

エベールは死んだ。

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古くからの友人、ダントンがロベスピエールを説得に向かう。

ダントン「もう十分だろ。お前の理想に我々はついていけない。」

ロベスピエール「・・・。お前の気持ちはよくわかった。」

ロベスピエール「ダントンは革命の収束をはかり、ジロンド派と接触を図っていた!処刑!」

ダントン「ロベスピエール!次はお前の番だ!」

④理想高き革命家、ロベスピエール。

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ある日、いつものように国民公会でロベスピエールが法案を通そうとしている際、議員から声が上がった。

議員「もう我慢できない!ロベスピエールの独裁に断固反対!暴君を倒せ!」

議会はもう話し合いの雰囲気ではなくなっていた。ロベスピエールは市役所へ逃げ込んだ。

議会の議員は軍とともに市役所を包囲し、突入した。ロベスピエールは市民達に放棄する呼びかけのための命令書を書いている最中だった。

突入した一人がロベスピエールの顎を撃ち抜き、確保した。

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命令書。

ロベスピエールはギロチンへ送られ、頭と体が離れた。

民衆「暴君は倒れた!共和政万歳!共和政万歳!共和政万歳!」

ロベスピエールの死後、財産調査が行われた。しこたま溜め込んでいるのだろうと、調査員が調べたのだ。

すると、財産は何もなく、苦しい生活が垣間見えた。全てを革命に費やしていたのだ。

純粋な人物ほど怖いものはない。白黒はっきりさせるためにどこまでも原理原則を貫くからだ。人間はそうパッキリ割り切れるものではない。いつだってグレーな存在だと思う。ピューリタン革命のクロムウェルも、中華人民共和国の毛沢東も、イスラム原理主義者たちも、自分が正しいと考え貫こうとする姿勢は同じだ。

行きすぎた信念は破滅を招く。

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