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ローレイダー

僕の最初のお店ローレイダー。ローレイダーってなんだよ? よく言われました。

会社名がエルモルイス こちらもなんだよ?ってよく言われました。

僕はブライアンジョーンズが大好きでエルモルイスはブライアンジョーンズのデビュー前の芸名。ローレイダーは彼の飼っていた猫ちゃんの名前。

で、ブライアンジョーンズって? 

はい、ローリングストーンズは知ってますよね?ブライアンジョーンズはストーンズの最初のメンバーでリーダーです。また今度その辺りは詳しく書きましょう。

さて、目黒のお店ローレイダーは目黒通りが華やかでインテリアブームが真っ盛りの時にオープンしました。武蔵小山に抜ける怪しい物件で、前金家賃2年分前払いという契約。いろんな人が入居してまして、上の階にはバックドロップボムのジンくん、隣は黒人男性と付き合うセクシーお姉さん、もう一つの隣は猛烈にセンスの良い本屋さん、上の階には元プロゴルファーのヤクザがいたり、男前がやってる花屋さん、人気のある美容室、セクシーお姉さんの飲み屋もありました。ちょっと前はおっぱいラーメンで盛り上がった物件です。
こんな不思議な物件の2階に僕は初めてのお店を構えました。

最初はコモエスタ八重樫さんの影響で好きになったヴィンテージのチャーナーチェアやアアルニオのヴィンテージ、前の嫁さんの洋服を扱っていました。アクリルのバタフライスツールを展示したり、ネルソンのハーフネルソンランプがあったり結構面白いラインナップだったと思います。その後、何故かチャーナーチェアの正規復刻品の代理店を任されて暫くはチャーナー祭りをしていました。

今でも動機やきっかけが不明なのですが突然北欧家具のお店にシフトします。まだ世の中には北欧家具のお店は老舗と呼ばれるような敷居の高いお店(輿石さんやノルディックホルム)しかありませんでした。僕のお店はどちらかというとカジュアルにヤコブセンのセブンシリーズのチークを全種類揃えて、お店にたくさんスタッキングして割と安い値段で販売していました。それが功を奏してファッションよりの方々の溜まり場になりました。そうそう、営業時間は16:00から22:00。この時のお客さんは名前こそ出せないですが、今ではとんでもない方々ばかり。若しくは当時は若く販売員だった方たちが今では役職がついていたり。。。

ヤコブセンから始まった僕の北欧への傾倒。写真のドロップチェアー(まだ復刻は無かった時代)を手に入れた時は感激でした。ほぼ、全種類のヤコブセンは販売しました。ローレイダーではここまでですが、後にウェグナー、ケアホルム、フィンユールにはまります。やめる少し前にはケアホルムのEKCのモデル、フィンユールのNV53があったり、ウェグナーのTHE CHAIRも店頭にありました。タピオウィルカラもテーブルを中心にたくさんありました。北欧家具Taroさんから仕入れたのですが、当時怪しい品揃えのリサイクル屋があると噂に聞いていて、駆けつけてみるとなんとTaro君は中学の先輩。秦野駅の庄屋でお願いだからアアルニオ売ってと嘆願した思い出もあります。

約2年の契約を終えてローレイダーは閉店します。僕は大井松田インターすぐ側に倉庫を借りて、自宅もその近所に。世の中の北欧家具ブームがどかーんとやってくる時代の始まりです。


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