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僕はnoteが書けない (2024年3月①)

ここ数年、異常気象が異常じゃなくなって、2023年は果たして四季があったのかさえ自信がない。新年は禄にお屠蘇気分にもなれなかったし、今はとにかく花粉がすごい。人は大地震にも、花の雄しべが撒き散らす粉にも難儀するのだから、ただ、生きていくだけで息が切れる。

日向坂にも風が強く吹いている。追い風かと思えば向かい風、足元の砂埃を巻き上げて視界を邪魔してくるようなこともあるのだから、前を向いて足を運ぶことすらままならなくなる。

2024年、たった2ヶ月の間にいろいろなことがあったので、noteに書きたいことはたくさんあった。最初に感じたのがメンバーのプライバシー公開のスタンスについてだった。美玖さんの大学のこと、すーじーの車のこと、それからちょっとしたことだけど、このちゃんと美玖さんが、ぱるみくにんと一緒にボーリングに行った話の伝え方とか、今までと少し変わったような印象があった。それと同時に、複数のメンバーからSNS等公開の場での発言に気をつけてほしいと、直接的な表現でファンに向けて釘を刺す場面も続いた。例えばそれらを踏まえて、『それでも信じている』というタイトルの記事を書こうと考えていた。ただ、それを書くことはなくて、先に前回の「呼ばれ方」の記事だけを書いた。

ここ最近で一番話題になったことといえば、もちろん11thシングルの発売決定であり、同時に選抜制導入のことだ。当然これにも思うことはたくさんあったので、noteの格好のネタになる。はじめ、『ひなあい』での発表を見ていたとき、これはアイドルグループの名場面としてよくあるシーンだと、少し気持ちが高ぶったのは我ながら意外だった。その後の、SNSを中心とした今度はファンを主体に置いたあからさまな軋轢や、メンバーからの発信、そして明らかに昨年と様相の変わったミーグリの一次募集期間など、どれをとってもそれだけで重量級の記事が書けそうだ。

だが、僕はnoteが書けなかった。

そもそも今年は1ヶ月一本程度と決めていたので、まだ書いてなくていいのだけど、書くべきネタがあるのに構成を考えることにすら向かえない状況に、少し異常を感じた。なんとなくわかったのは、今では死語といって過言ではないだろうが、やはり「2年目のジンクス」だろうということ。2023年、僕が調子良くnoteを書いていたのは、『40代からの日向坂46』という看板を掲げて「オールドルーキー」を気取っていたからだと思う。その看板を自らおろして、そのとき界隈で話題になっている事柄をテーマに記事を書こうとすると、どうしても鼻がむず痒い。目がしょぼしょぼしてパソコンに向かえない。そんな症状を抱えつつ、この坂に吹く風にさらされながら、僕は考えていた。

オタクは主語をもっともっと小さくしたほうがいい。

間違えた。

僕は主語をもっともっと小さくしたほうがいい。

もともと、論説や考察は気持ちの中でタブーとしていたんだけど、「オールドルーキー」というエクスキューズを外した今は、単に頭からテーマを掲げた記事すら書けないな。書くなら事前に下書きはもちろん、構成も練らない。Twitterとかやりながら、ふと思った感じでnoteを開こう。書き始めたらそのまま公開まで。そんなやり方で、数を書いていくのが方向性になる気がしている。

もう一度、11thシングルの話をひとつしておきたい。多くの人が表明してくれているとおり、今回の肝は、本当に「もう一つのチーム」だと思っている。表題曲は、ある意味状況は変わらないので、変わらず楽曲のクオリティを見る目にさらされて欲しいし、結果を出して欲しい。それよりも「もう一つのチーム」のあり方、何を残してくれるかに、日向坂のこれからと日向坂がやろうとしていることが現れてくるはず。その意味で良いメンバーが揃っている。大きな期待を持って応援したいと思う。

そして、清水理央ちゃんがまた想像を超えてきている。フォーメーション発表を経て、送ってくれたメッセージアプリの着信は凄すぎて、僕の中の価値観をひとつ切り替えた。主語を小さくしたほうがいいことの論拠かもしれない。これは少し余白を残していつか話したいと思う。

最後に、最新のエンタメの話をしておこう。

大河ドラマの『光る君へ』がおもしろい。2016年の『真田丸』以降、あらためて大河ドラマを楽しみに観るようになっていて、多分に漏れず戦国時代などを中心にした戦記物が好物ではあるが、どうしてどうして、この平安時代を舞台に紫式部の生涯を描こうという作品もまた楽しめる。源氏物語、平安文学という背景から、宮田愛萌さんの文脈に繋がりやすいところもまたいい。

紫式部は、源氏物語だけではなく『紫式部日記』という日記文学も有名で、清少納言とのライバル関係もこの日記の内容から推測されていることが多い。

2024年は日記か。

僕も今年は日向坂で日記を書こう。


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