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受け止めるために、止める

冷たい風がどっちを向いても前から吹きつけてくるので、早々に帰ることにした。もっと良い気分でいられる日はあるので、無理をしなくても良いと。

ただ、足を止めてみると。じっくり足の裏をつけて歩いていると。何度も日光に塗り返されて、じわじわ、全身があたたかくなった。

受け止めるためには、こちらの動きを止めないといけないんじゃないか。「止める」んだから。なんて、なんてことのない発見を、とても軽く考えていた。そういう法則ならば好みだ。ごく私的に。

そして、周りの人はそういうことに気づいているんだろうかと思って見渡してみると、おしなべて自分よりはゆっくりとしているように見えた。さっき自分は足を止めたはずだったのに。みんなはもっと賢く、受け止めているようだった。

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