見出し画像

牛乳の話③続キラキラの理由

前回は、山地酪農を実践する「なかほら牧場」で感じたことを書きました。

そして、なかほら牧場で働く人達の「きらきら感」はどこから来るのか?の続きです。

まずひとつは、「牛たちとのよい関係性」

牛たちの生物としての個を尊重した酪農方法で、必要以上に傷つけたりストレスを与えたりはしない。且つ、過保護にもしない。基本的には山で牛たちは自立した生活をしながらも、子牛に与える牛乳をおすそ分けしてくれる代わりに、おやつを差し入れする。牛はわざわざ山を降りてきてくれる。(声をかけ、探しにも行くけれど)この関係性が、人にとってもストレスを感じにくく、健やかに仕事ができるポイントなのではと思いました。

ちなみに中洞さん曰く、山地酪農で育つ牛たちは、丈夫な足腰になるし、本来の草食で胃腸のトラブルも少なく健康な状態なので、抗生物質や薬など投与していなくてもほとんど病気にならないのだそうです。薬に頼らない生活は、ある面では勇気がいるけれども、自己免疫力を上げる生き方を選択することは、牛も人間もストレスにならず健康である為に大切なのでしょうね。

中洞さん自身も、お酒が大好きな方ですが、「定期健診以外は病院のお世話になったことがない」と笑って言っていました。中洞さんご自身が体現されているのも、とても説得力がありました。

そして、もうひとつが「自分に誠実な態度を育てる教育」じゃないかと思いました。

中洞さんは、働くスタッフや研修生に日頃から「自分の考えを人に伝える」練習をさせているというようなお話をしていました。

自分のことを相手に伝えるには、まず自分のことが良くわかっていないと話せないし、自分のやりたいことや今取り組んでいる酪農についても何度も咀嚼して考えを整理する力が鍛えられていたのでしょう。

私が彼らと対面して感じた、キラキラ感って、自分のことを掘り下げながら経験を積んできた、あるいは今まさに積んでいるその過程にある、彼らの「充実感と自信」のあわられだったんじゃないかと今となっては思います。

とにかく、牛も人もシンプルに言えば、とても素敵でした。

こういう牛たちと人たちが作り出す製品だからこそ、シンプルでスムーズで美味しいんだ。。深く合点して、改めて口にする牛乳。美味しくないはずがないし、美味しさ以上の価値があると思います。

と言いながら、実は、「なかほら牧場プリン」も私はお気に入り♪とっても素直な美味しさです!(いきなり宣伝笑)今は分からないけれど当時は、とにかく元気で可愛い女の子二人が一生懸命商品開発してこのプリンを敷地内にある工場で作っていましたよ。ほうじ茶味が特に好き♪

(牛乳だと、生鮮食品なので日持ちの都合上、需要と供給のバランスが難しそうですが、加工品が販売され購入できることで、大切な牛乳を無駄にしないことに繋がると思うと、個人的にも安心したりします。)

書いていて、私はこういうものが好きだし、選びたいし、ひいては私もこういうものを作りたいんだな。と気持ちを新たにしました。

そう、最近は生クリームや焼き菓子のフィナンシェなども開発されているようです。進化していくけれど、あのキラキラは変わらずにいてほしいな~と思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?