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「紅茶を飲むことは何につながっているか」

紅茶が好きだ。
それは、今振り返れば、幼い頃の記憶ともつながっていたし、きっかけとなったストーリーは以前もnoteに書いていた。
おいしい紅茶がどのようにして私の手元に届いているのか、産地のこと、歴史のこと、チャノキや自然環境のこと、どんどん紅茶を通じて好奇心が広がっていったし、今もそう。
私の世界を広げてくれて、人生をより大きくシフト出来たのも紅茶のおかげ。
だけれども、ちょっとしたジレンマというか、戸惑いがあったのも事実。
このことはあまり、人に話したことがなかった。
「紅茶を飲むことが何につながるか」
心臓病の予防とか、ダイエットにつながっているとか、今回はそういう話じゃない。
今日はちょっと真面目な話。

おそらく、紅茶が好きで学びを深めてきた人達なら、一度は脳裏によぎったことがあるのではないだろうか。
敢えて歯に衣を着せずにいうなら、
「紅茶を飲むことは、過酷な労働環境や人権などの社会問題やモノカルチャー的な農業と環境破壊に加担してしまっているのではないだろうか。」
ということ。

植民地時代に開拓され
初めはコーヒープランテーション農園として始まったスリランカ

いきなりものすごく過激な表現をしてしまった。
でも、正直私はことあるごとにこの不安を拭えずにいた。
これは私の勉強不足からなるものでもあり、今の段階での私の結論を言えば、そうとも限らない側面もあるだろうと考えている。
だからこそ、今も紅茶教室を開きセイロンティーを広める活動をしているのだ。

でも、最近は(特に10代20代の人たちでこの側面に敏感な方)は、オーガニックではないお茶を選ぶ位なら、「水、とかオーガニックの何か別のお茶を」という選択になっている方も私の周りには何人か見かける。

その気持ちも分かるよ~という気持ちにもなる。
あるいは、そこまでお茶、ひいては紅茶の産業や環境について「これまで関心がなく意識も向いていなかった」という方も沢山世の中にはいるのだろうと常々感じる。

だからこそ、私は紅茶に興味を持つ最初の一歩、トリガーになりたいと思っている。
さらに、スリランカは今後新しいオーガニックの道を進んでいくだろうという期待と応援のまなざしを持って、皆さんに私と一緒に注目していって欲しいと思ってこの活動をしている。

油断するとついマニアックな話を挟み込んでしまう紅茶会だけれど、聞き流してくれてもよし。
私の目的は「ご縁のあった皆さんに美味しい紅茶を飲んで、まず興味を持ってもらうこと」。

今回は紅茶を飲むことが何につながっているかのネガティブな面を思いきって言葉にしてみた。けれど、本当は色んな恩恵も受けているし、双方にポジティブな面も沢山あるので、これからの活動でもちゃんと楽しく伝えていこうと思う。


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