見出し画像

お婆ちゃんをひろった話。

6~7年前のこと。
私はまだ自動車免許がなかったので、自転車で買い物に出た帰りだった。

市内で一番太い道。
この田舎において三車線道路自体が珍しい。

この道沿いにバスが通っている。



私はのろのろと自転車で道沿いを走っていた。
20メートルほど先のバス停にお婆ちゃんがいた。
手には2つのビニール袋。
パンパンに食材が入っている。
お婆ちゃんは自分の足元にビニール袋を置こうとした。
そのとき、お婆ちゃんは前転をするように車道に転がっていってしまったのだ。
ビニール袋があまりに重くて、足腰が負けてしまったのだ。

綺麗な弧を描いた二回転だったが、拍手なんかしている場合ではない。

ここは市内で最も車が多い道。

アカン、婆ちゃんひかれてまう!

私は自転車を放り出してお婆ちゃんをお姫様抱っこで拾い上げた。

たまたまラッシュ時ではなかったため、お婆ちゃんは轢かれずに済んだ。

あと一時間後だったら夕方のラッシュで危ないところだった。

お団子アタマのブルゾンちえみ似のアラサーが突進して来てお姫様抱っこされたお婆ちゃん。
彼女がどう思ったかはわからない。

お婆ちゃんはポカンとしていたから。



あのあと私は一度も人をお姫様抱っこしていない。

頑張って30kgもダイエットしたが、お姫様抱っこされてもいない。



痩せたらお姫様抱っこされるわけではなかったようだ。






読んでくださった方、ありがとっ♡



数年前に描いた思い出し絵日記(笑)。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?