【解決】ếchが「アィッ」に聞こえる
ここまでの調査
ếchがカタカナで書かれた「エッ」ではなく、どうしても「アィッ」に聞こえる問題。
田畑トマトさまから「末子音の[-ch]は口を左右に引いた形で小さい「ィ」の音が入るのが特徴なので、その感覚は合ってますよ。」と回答いただいていました。
その後、『ベトナム語レッスン初級1』にも似た記述があることはすでにこのブログでご報告しています。
ウィキペディアに説明を発見
そして今日、ウィキペディアに「ếchがアィッと聞こえる現象」の根拠となる記述を見つけました。
まとめると…
語末の-ch、-nhでは、その直前の i、e は音声変化する。
aも ɛ と解釈され、⟨ach⟩は /ɛk/ → [ăjk̟̚]、⟨anh⟩は /ɛŋ/ → [ăjŋ̟] と二重母音化する。
eも二重母音化し、⟨êch⟩ は/ek/ → [ə̆jk̟̚]、 ⟨ênh⟩は/eŋ/ → [ə̆jŋ̟]となる。
『ベトナム語レッスン初級1』の説明とは異なりますが、より分かりやすく、納得できる記述です。なお、出典は Thompson (1965) :
Thompson, Laurence (1965), A Vietnamese reference grammar (1 ed.), Seattle: University of Washington Press., ISBN 978-0-8248-1117-4
謝辞
これにて「ếchがアィッと聞こえる現象」については一旦解決とさせていただきます。関心を持って見てくださった皆様、特に田畑トマトさま、本当にありがとうございました。
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