幼少期に言われた言葉や体験がいつの間にか大人になってからも自分を縛る「呪い」になっていることがあると思う。

「呪い」のせいで自分で行動を制限してしまったりする。

あなたにかけられた「呪い」はなんですか？

私は「人に迷惑をかけない」こと。　

幼い頃から泣き虫で多分癇癪持ちでもあって、授業中や習い事の時に泣き出して先生を困らせることがあった。

帰宅すると父に「人に迷惑をかけるな」と言われていた。
言われるとまた泣いて、泣き続けて、
イラつかせてまた怒られる。

そういう記憶や自分の置かれた環境で
「迷惑をかけない」ということが刷り込まれて、
大人になって自分のせいで周りの予定が狂ったり周りが困るときは自分が許せなくて、迷惑をかけていないか顔色を窺ってしまう。

だけど「迷惑」をかけずに生きていくことは、私はできなかった。「迷惑」の定義は人によるし、人が一人分の質量を持って生きている限り、かけてしまうものだと思う。
人を傷つけたり大きな迷惑をかけるのは勿論ダメなことだけど、全く人に何かの影響を与えず生きていくことは難しい。

断っておくと私の親が悪かったわけではない。私に非があったし子育ては難しい。うちは皆人付き合いが苦手な方で、子供に対しても不器用だったんだと思う。それでも試行錯誤してくれていた。

今現在は
「迷惑」をかけることばっかりな仕事や「迷惑」をかけても許してそんな自分を認めてくれた人達のお陰で、ちょっと「迷惑をかける」ことに慣れてきている。

一つの「呪い」が解けても、小さな「呪い」が自分を蝕んでいたりする。
前に言われたことや嫌な記憶を思い出して、また上手く動けなくなることがある。王子様はいないから、自分で、または自分で誰かに助けを求めて「呪い」を解いていくしかないのかなと思う。

「呪い」なんてなかったんだといつか思えるようになりますように。
誰かに言われたことや嫌なことを「呪い」と捉えずに、次に繋がる「希望」にしていけたらいい。　

私のは「呪い」というものでもないかもしれない。
もっと深刻で逃れられない「呪い」にかけられている人もいると思う。
「誰かの言葉」や「自分の軌跡」が
その人の「呪い」を解く鍵になりますように。