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好きになるもの使い続けるもの

10年前からホンダのスーパーカブに乗っている。
燃費がガソリン1Lで60キロは走れる経済性が好き。車のような渋滞に巻き込まれる事も無いから移動の時間が読めることも好き。通りすがりの道に駐車して景色を撮影できる手軽さが好き。こうやって書き連ねて見ると、効率が良いところが好きな理由らしい。

確かに「わざわざ」を選択することは好きだけれど、それ以外の部分は効率的な方がいい。
Excelの使い方ひとつでも、こうした方がいいんじゃない?と、人の操作に口に出してしまうこともある。いや、正直に言うとみていたら口を出したくなるのであまり見ないことにしている。

新入社員として初めて働き始めたとき、先輩に「網を繕う漁師と、繕わないけれど長時間働く漁師」の話を聞いたことを思い出す。
忙しい忙しいと朝早くから夜遅くまで漁にでて投網を投げるより、網を繕い準備をすることの方が大切では無いか。というもので、「どちらを好むかは自分次第だよ」という言葉も含めて20年経った今も覚えている。

そう。仕事は効率が大事。分かっている。
そんな効率にまみれた生活の中で、効率的な乗り物であるスーパーカブにも「わざわざ」のタイミングがある。オイル交換やチェーンの調整、交換やランプの交換だ。これらのメンテナンス作業は、基本的に自分ひとりでやっている。特に機器に詳しいわけではないので、必要な作業が発生する度、人のブログ記事や、youtubeて交換方法を学ぶ。
バイク屋さんに持ち込めば数千円でやってくれることでも半日かけて作業をする。
これは紛れもなくわざわざだ。

効率的じゃないと嫌だけど、そればっかりでは嫌。手間のかかる子は可愛いというけれども、おんなじかもしれない。
キツネが言うように、時間をかけたから、もしくはかけることを見越して大切に思う気持ちが生まれるのかもしれない。

そういうものを使い続けたい。

#わざわざ #旅しゃぶ更新部 #スーパーカブ  

#星の王子さま

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