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ゴールドの下落した要因(2023年9月30日)

今週ゴールドにとっては大きく下落した週となりました
まずはチャートの確認から

ゴールド 日足

ゴールド 日足

いままで低ボラティリティが続いていたゴールドですが、$1885をあっけなく下割れし、$1850を割って今週引けました
かつ、今週は毎日陰線となり、RSI30を割り込みました
日足RSI30をつけると、殆どの場合大きめの反発をしていたのですが、その反発も短期的にはあったものの、結局は押し込まれる結果に

その結果移動平均線200日と50日及び75日がデッドクロスし、しばらく下落へのトレンドが続きそうになってきています

移動平均とゴールド

チャートの丸部分を見れば分かる通り、デッドクロスした場合完全に下落トレンドに入っています
短期的にはRSI30を割り込み、売られ過ぎなのでしばらく下落していくのかもしれません

下落の要因

この主な要因はイールドカーブのフラット化です

米10年金利ー米2年金利(ロウソク) ゴールド(オレンジ・逆メモリ) 日足

8月初旬くらいまでは、逆イールド化がゴールドの価格を支えていました
しかしここにきて、米10年債金利上昇によるスティープ化が始まった影響で、ゴールドが急落したものと言えるでしょう

直近の相関性が非常に高いことから、これはかなり意識されています
短期債金利下落によるスティープ化であれば話は違うのですが、今回は長期金利上昇によるスティープ化であることから、金利上昇も当然意識されているはずです

実質金利とゴールド

実質金利10年(ロウソク) ゴールド(オレンジ・逆メモリ) 月足

実質金利は2%を完全に超えましたが、ゴールドは高止まりしていることがわかります
これがゴールドに影響しているのであれば、とっくに$1000を割っているはずですが、そうはなっていません
御存知の通り、中央銀行のゴールド買いが入っているためです
名目金利や実質金利に左右されているわけではないということです

ドルとゴールド

ドルインデックス(ロウソク) ゴールド(オレンジ・逆メモリ) 日足

ドルに対して非常に強かったゴールドですが、ここに来てドルの強さに反応していることがわかります
特に今週のゴールドはドル高にも大きく反応したと言えるでしょう
昨年の高値までドルが上昇していないことから、ゴールドもそこまで下げていないということがわかると思います

ドルインデックスとゴールドのサヤがなくなってからどういった動きになるか注目です

COTレポート

9月26日のポジション動向

機関投資家(Non-Commercial)が売りを膨らましています
この結果大きく下げる要因の一つになったことでしょう
またNon-Reportableという個人投資家などのポジションが買いになっていることから、これの損切りも大きく入ったのではないでしょうか(火曜日時点のデータなので憶測です)


買い・売りのポジショングラフですが、まだ反発するラインにはきていないようです

最低でも青のラインまで売り買いポジションが接近しないと反発は難しいかもしれません
赤のラインまで来た場合は大きめの反発になる可能性が非常に高いです
赤ラインは昨年$1600から大きく反発したところになります

さいごに

ようやくボラティリティがでてきたゴールドですが、下落のトレンドになったもようです
短期的な大きめの上昇はあり得ると思います
ドル円もまもなく150円という節目であるため、ドルも動きにくいでしょう
来月から第4四半期となり、2023年がもうすぐ終わります
株の年末ラリーが来てくれれば、ゴールドも上がると思えますが、今回の下落でなかなか上がりにくいでしょうね

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