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ブラタモリ日記その49 「黒部峡谷 #258 #259」(2024.1.13)(2024.1.20)

今回のブラタモリは富山県の黒部峡谷。先日放送されたセレクション「黒部ダムスペシャル」の#86、#87は長野県側から黒部ダムへ向かったが、今回は今年6月から一般開放予定の富山県側のルートから。

番組冒頭、タモリさんは日本一美しい扇状地といわれる黒部川扇状地に立つ。これが個人的には地味ぃ〜にそそるのだ。というのは扇状地は川から流れてきた土砂が長い年月をかけて積もり積もってできた平地。そう一朝一夕でできるものではない。そんな悠久の歴史を想像しながら扇状地の扇頂に立って思いを馳せてみたいのだ。しかも日本一美しいとなればなおさらなんだな。

その後、タモリさんは宇奈月駅からトロッコ電車で欅平(けやきだいら)駅へと向かう。そして、欅平駅 → エレベーター → トロッコ電車 → インクライン → バス → 黒部ダムと、その距離18kmを乗り継いでいく。

今でこそ整備されて黒部ダムまで難なく行けるが、建設前は人跡未踏の険しい峡谷。ダム予定地までのルートを開拓するところからはじまる。これがたいへんな仕事なのだ。

長野県側からのルートでは、関電トンネル(大町トンネル)で大量の冷たい地下水が溢れだし作業員を苦しめた。いっぽう富山県側はそれとは逆に、マグマの熱気によって岩盤が高熱になっている場所があったという。

その岩盤の温度は160℃、そして60℃近い熱気がトンネル内に充満する。作業員は水をかぶりながら20分ごとに交代し、24時間掘り続けられたらしい。いやはや、なんという忍耐力と不撓不屈の精神。まさにこの世の地獄そのもの。ふと地獄を想像したとしたら、まっ先に頭に思い浮かぶ絵図そのものだよ。

今こうしてわれわれが豊かな生活を手にしてるのは、このような先人たちのたゆまぬ努力があってのことなんだとひしひしと感じる。うん、黒部ダムにはぜひとも行ってみたい。いや、ここは日本人として一度は行かなければならない場所かもしれない。そして先人たちの成し遂げた偉業を自分の目で見届けたいんだな。

…………

ただね……

一般開放予定の黒部宇奈月キャニオンルート、どうやらパックツアーでの予約しか受けつけないようなんだな。

およそ13万円か……

下級庶民には厳しいな……

とほほ……



「黒部の絶景は電源開発の奇跡にあり?」

険しい岩崖が切り立つ黒部峡谷


黒部宇奈月キャニオンルート
(2024年6月一般開放予定)

電源開発 → 電力を得るために発電所やダムなどの発電施設を建設していくこと

黒部峡谷 → 全長約50km、観光客年間約30万人

黒部宇奈月キャニオンルート(2024年6月一般開放予定)→ 欅平(けやきだいら)駅と黒部ダムをむすぶ電力会社の工事用路線

今年6月一般開放・旅行商品化を予定(要予約)


舌山駅

舌山駅 → 富山地方鉄道、大正11(1922)年竣工

100年前の大正時代、電力需要が増加

大正末期の富山地方鉄道(当時は黒部鉄道)→ 電源開発の始まり


愛本橋

下立(おりたて)駅下車、愛本橋 → 黒部川扇状地、日本一美しい扇状地

黒部川扇状地の地図


川幅が狭い扇頂(せんちょう)→ 川の水に削られにくい硬い岩石 → 美しい扇形


富山地方鉄道終点の宇奈月温泉駅
引湯管

宇奈月温泉 → 資材、材料の積みおろしの場所

資材置場、作業員の宿舎 → 前線基地

引湯管 → 温泉の温度が下がらないように木をくりぬいてパイプ状にしている

源泉は7km奥に行った場所 → 約3500本の引湯管でお湯をひく

鉄道の終点に温泉街をつくった理由 → 鉄道を観光客にも利用してもらい、さらなる収益を上げる

低速電気バスEMU(エミュー)


河岸段丘にある温泉宿泊施設

EMU(エミュー)→ Electric Mobility Unazukiの略、土日祝日は無料で温泉街を運行(例年4月中旬〜11月下旬)

河岸段丘を利用して前線基地と温泉街をつくる

河岸段丘ができるまで

河岸段丘 → 川が削ってできた階段状の地形。上に段丘面とよばれる平らな場所ができるのが特徴。

宇奈月から先(上流)には河岸段丘はない → 宇奈月は黒部峡谷にあるわずかな平地


黒部峡谷トロッコ電車の宇奈月駅
黒部峡谷トロッコ電車

黒部峡谷トロッコ電車 → 全長20.1km、断崖絶壁に沿うように走るトロッコ電車。年間約30万人の観光客

線路幅 762mm (一般の鉄道が1mちょっとなので30cmほど短い)

線路を敷くにも相当な苦労があるため、コンパクトな電車を採用


宇奈月湖と新柳河原発電所

宇奈月湖 → 天気がよければエメラルドグリーンになる → 鉱物が水に混ざって光の反射などでエメラルドグリーンに見える

多目的ダム → 洪水調節や発電など複数の役割をもつダム

新柳河原発電所(しんやながわらはつでんしょ)→ 水圧に強い円筒形を採用。それを湖上に浮かぶヨーロッパの古いお城に見せている


観光客を乗せたトロッコ電車

昭和初期の観光ブームのときに座席があいているときにかぎり観光客を作業員と相乗りで乗せた → 観光用トロッコの始まり

運賃を支払った乗客に便乗証を発行 → 「便乗ノ安全ニ付イテハ一切保証シマセン」

黒部川第二発電所

黒部川第二発電所(黒二)→ 昭和11(1936)年完成

発電に利用するのは水が流れ落ちる力 → 高低差が必要

3000m級の北アルプスから流れる黒部川は日本有数の急勾配をもつ → 水量も豊富で水力発電にてきした川

黒一ダム(猫又堰堤)の痕跡
猫又堰堤(黒一ダム)

猫又堰堤(ねこまたえんてい・黒一ダム)→ 昭和9(1934)年完成、約8kmの水路、約124mの落差で発電


柳河原発電所(黒一発電所)

柳河原発電所 → 昭和2(1927)年完成 → 黒部川最初の大規模発電所 → 川幅の狭い場所を選んでつくられた


トロッコ終点の欅平駅


黒部川第三発電所(黒三)


新黒部川第三発電所

黒部川第三発電所(黒三発電所)→ 昭和15(1940)年完成 → 日本が戦争に向かっていく時代、大量の電力が必要

新黒部川第三発電所 → 昭和38(1963)年完成


竪坑エレベーター

トロッコをのばすのが難しいため、当初は人がかついで資材を運んでいた

竪坑(たてこう)エレベーター → 昭和14(1939)年完成 → エレベーターを活用して資材を運ぶ

山の中を垂直に200m上昇


附猿飛(つけたりさるとび)


奥鐘山(おくかねやま)

黒部峡谷附猿飛(つけたりさるとび)ならびに奥鐘山(おくかねやま)→ 国の特別名勝・特別天然記念物に指定

日本最大級の岩の壁


高熱隧道

高熱隧道(こうねつずいどう・約500m)→ 岩壁が高熱になっている

岩壁の温度160℃、60℃近い熱気


かけ屋

うしろからかけ屋が水をかける → 作業員は20分ごとに交代 → 24時間掘り続けられる

太平洋プレートとフィリピンプレートの2つのプレートがもぐりこむ場所 → 大量のマグマが生みだされる

500万年前の花崗岩と100万年前の花崗岩のすき間(地質の境目)がマグマの熱の通り道になる


仙人谷ダム


鉄橋の下には巨大鉄管

仙人谷ダム → 昭和15(1940)年完成

黒三発電所に水を送るためにつくられたダム

鉄橋の下には直径4.4mの巨大鉄管 → 水路 → 新黒三発電所に水を送って再利用する


黒四発電所


ペルトン水車

黒四発電所 → 昭和38(1963)年完成

完成当時、出力は水力発電で国内最大級

ペルトン水車(直径3.3m、重量12t) → パケット(水車の羽根)に水をあてて回転させる

黒四ダム → 黒四発電所 → 新黒三発電所 → 新黒二発電所と水が送られて再利用される

黒四ダムの水を最大限活用 → 効率よく発電できるシステムが完成


インクライン

インクライン → 斜面にレールを敷き、巻き上げ機で動く装置

インクラインは2台セットで連動している「つるべ方式」→ 乗車20分、高さ456m


黒四ダム

欅平駅 → エレベーター → トロッコ → インクライン → バス → 黒四ダム 計18km

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