地域の風習

しょこたんが描いたポケモンの漫画を読んで、ノスタルジーがブワッてなったと同時に、とあることを思い出した。

一番最初のポケモン(赤とか緑とか)に『イワヤマトンネル』ってステージがあって、山の中にあるトンネルのステージなんですけど、入ると真っ暗でほとんど何も見えなくて、明るくする為には自分のポケモンに『フラッシュ』って技を覚えさせなきゃいけないんですね。

まあコレはステージが暗いってだけなので、明るくせずに暗いまんまでも抜けられるのは抜けられるんですよ。

なので慣れてるヤツは道を全部覚えてて、平気で暗いまま抜けちゃったりするんですけど、僕が住んでた地域では何故かその情報が広まってて、広まり過ぎてて、なんかもう「イワヤマトンネルはフラッシュ使わずに抜けて当たり前。フラッシュ使うヤツはザコ」みたいな風潮が出来上がってて。

平成元年生まれの僕ときたらそりゃあもう初代ポケモン直撃世代で、近所の子供はみんなポケモン持ってましたから、それが常識みたいになってまして。

ポケモン買って貰うのがやや遅かった僕はその情報だけは先に知ってて、「舐められたらアカン」と思いコッソリ攻略本を買って必死でイワヤマトンネルの地図を暗記してました。

しっかりと地図を暗記し、余裕で暗闇を抜けられるようになってから「まあ、やってりゃ自然にできるようになるよね」的な雰囲気を出してました。子供特有の見栄ですよね。

ハタチを超えてから知り合った人にこの話をすると、みんなフツーにフラッシュを使ってたって聞いて、そこで初めて自分の地域だけの文化だったということを知り、愕然としたのを覚えています。

こんなことを思い出してしんみりするようになったあたり、改めて歳取ったんだなぁと思いました。

おしまい。

読んでいただいてありがとうございました。退屈しのぎにでもなっていれば幸いです。