西日本最高峰、石鎚山へ
関東から車で約12時間。
夫と運転交代でやっとここまでやってきた。
今回の登山道は「成就社ルート」を通って行く。ロープウェイで登山口まで行き、石鎚神社を経由して行く表参道だ。
時刻は深夜0時過ぎ。ロープウェイ乗り場前の駐車場にはちらほらと車が停まっていた。
石鎚山温泉旅館「京屋」の駐車場を借り、朝が来るまで仮眠をする。まだまだ寒さが厳しい3月の夜、しっかりと防寒して眠りにつく。
石鎚山登山口までのロープウェイは朝8時40分運行開始だ。朝一のロープウェイに間に合うように8時には起床し支度を始める。
車中泊をしていた周りの登山者達も起き始め、互いに言葉を交わすのもこの旅の醍醐味。
朝は氷点下まで気温が下がるこの地だが、地元の方々の「ようこそ石鎚山へ」という言葉が温かかった。
歩き始めは今まで歩いてきた山々と変わらず、歩きやすい登山道だ。
だが途中にある4つの鎖場がこの石鎚山の醍醐味。これを体験せずには帰れない。
山頂成就駅を出発してから1時間半、はじめに現れたのは「試しの鎖」だ。もちろん迂回路もある。
まだ積雪の残る石鎚山、鎖場は思った以上に氷が張り付いていて、一歩踏み外せば真っ逆さま。ここまで恐怖を味わった鎖場は初めてだった。
それでも引き返すわけにもいかず、半泣き状態で登り終える。だがこれで終わりではない。なんと降りもかなり急な鎖場なのだ。下が見えることが恐怖感を倍増させ、なかなか進めない。かなりの時間ロスをしたが、この急登で氷った鎖場を乗り越えられた自分を褒めてあげよう。
試しの鎖を後にし、その先に一の鎖、二の鎖、三の鎖が待ち受けている。
私は試しの鎖でかなり体力を持っていかれた為、ここからは迂回路を使うことに。
夫は一の鎖をするすると登り先に進んでいった。すごい体力だ…。
二の鎖と三の鎖はほぼ繋がっているようで、合わせて133mも鎖を登って行く。
これはぜひ次回試してみたいものだ。
迂回を続けて行ったものの、積雪も多く滑りやすい冬明けの石鎚山。いい体力作りができそうだ。
登り始めて約3時間、鎖場を飛ばしたからか、思った以上に早く山頂まで到着できた。
目の前に見える尖った天狗岳山頂まではもう少しなので、ここで荷物を置いて身軽に進むことに。
疲れも吹き飛んで足が軽い。そしてなによりこの絶景がここまで頑張ってきた者だけのご褒美なのだ。
天狗岳までの道のりは人ひとり通れるくらいのかなり狭い道になっている。
この時期の登山者はそこまで多く見られなかったが、夏になると大渋滞が予想されるので、かなり気をつけた方が良さそうだ。
山頂まで戻り、軽く昼食を取って来た道を戻って行く。帰りは鎖場も使わなかったが、ゆっくりと景色を楽しみながら進んだので、下山できたのは16時過ぎ。
この時期は山道のトイレも閉鎖されているので(携帯トイレブースはある)下山後はトイレ直行だった。
こうして初の登山遠征を終えた我々だが、まだまだ四国旅は続いて行く。
せっかく来たのだから剣山も。といきたいところだが、体力と相談してまたのお楽しみとしよう。
石鎚山を後にしてこの後は道後温泉へ向かった。その話はまた次回…
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