北の音り - Kita no Tayori - Vol.4 鈴木詩織(しおたん)さん

 「北の音り -Kita no Tayori-」は、様々な方面で活躍されている北音会同窓生をご紹介し、山形県立山形北高等学校音楽科の魅力を広く知っていただくためのインタビュー記事になります。
 第4回である今回は、人気YouTuberやボイストレーナーとして活躍されている鈴木詩織さん(しおたん)にお話をお聞きしました。

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 鈴木詩織さんは山形県寒河江市のご出身で、Youtuberとして多くの動画の配信や、多方面のメディアに多数出演される傍ら、ボイストレーナーとしてもご活躍されております。

 そんな鈴木詩織さんから色々なお話をお伺いしました。


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〇北高を目指すきっかけは何ですか?

 小さい頃からピアノをやっていた影響もあり、子どもの頃から勉強するよりも音楽をしている方が楽しいと感じていました。私が音楽をする姿を見て親も喜んでいてくれていたのもあって、どんどん音楽が好きになっていきました。でも、クラシック音楽が好きというよりは、アニソンやポップスが好きでしたね。小学生の時に、同じ地区の中学校のお兄さんお姉さんが、私の通う小学校に歌の訪問演奏をしてくれたんです。その姿にとても憧れて、私もこんな風に人前で歌を歌いたい!と思うようになりました。そして中学校2年生の時、私の中学校では歌を一人で歌いたい生徒や音楽の先生から勧められた生徒が独唱する「独唱会」というものがあったのですが、それに参加して歌い始めたのが本格的に声楽を始めたきっかけでした。その中で「もっと上手に歌いたい!」「やるならもっと本格的に学んで極めたい!」という想いが強くなって山形北高音楽科への志望を決めました。私の親もその選択に大賛成してくれて、背中を大きく押してくれました。

〇北高での思い出を教えてください。

 北高祭や定期演奏会、合宿など、イベントの思い出もたくさんあるのですが、こうして考えた時に一番思い浮かんでくるのは日常生活での思い出ですね。私がよく使っていた練習室を出たところに、色々な楽譜が無造作に置かれている棚があるのですが、その中に「昭和の名曲集」のような楽譜がありました。その楽譜を毎日引っ張り出しては、その中に載っている曲を友達にピアノ伴奏を弾いてもらって歌っていました。それが本当に楽しくて!(笑)その伴奏をしてくれていた友達と「良い曲~!」って言いながら毎日歌っていました。
 あと、担任の先生が男性の先生だったのですが、私たちの学年は珍しく男子生徒が居ない学年だったので、そのお父さんのような存在の先生にみんな色々な意味で甘えていました!(笑)先生との関わりも含めて、本当に毎日が楽しかったのを覚えています。

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〇現在のお仕事を始められたきっかけについて教えてください。

 北高を卒業して、大学で声楽専攻としてクラシック音楽を学んでいましたが、大学でアニソンやポップスを歌いたい欲が大爆発を起こして(笑)、3年生の頃にふとこのまま演奏家としてやっていけるのかが不安になってしまいました。そんな時に当時から流行っていたYouTubeに試しに動画を投稿したのがきっかけでした。その記念すべき第1本目は、牛丼チェーン店「すき家」の「キング牛丼」をただただ食べている動画です。ですが、それが思いのほか反応が良く、視聴者さんから色々な反応をいただけるのがとても楽しくて、続けていくうちにYouTuberになっていた、という感じです。しかし、私が決めたことについて、いつも応援してくれていた親も、YouTuberになることには最初大反対でした。いくらYouTuberという仕事が「子どもがなりたい職業ランキング」で1位になっても、やはり業種としてまだまだ世間には浸透していなかったのもあるかと思います。でも、お金をちゃんと稼ぐようになったり、世間や視聴者さんからたくさんの応援コメントをいただくようになった今では、「好きなことをやりなさい」というスタンスでとても応援してくれますし、動画にも出演してくれていますよ!(笑)

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〇北高での学びが現在のお仕事にどのように繋がっていると思いますか?

 山形北高音楽科は好きな音楽をのびのびと学ばせてくれる素晴らしい学校です。やりたい音楽を一直線にやらせてくれる、そして自分をさらけ出して、そんな自分を受け止めてくれる、そんな環境です。現在YouTuberとしてありのままの自分をさらけ出していますが、そんな自分を培ってくれたのは、北高のその環境だと思います。そして、中学生の時に志した歌を専門的に学ばせてくれる中で、「音楽ってこんなに楽しいんだ!」ということを心から感じさせてくれたのも北高でした。その経験がボイストレーナーでも活かされているような気がします。


〇音楽をやっていてよかったと感じることは何ですか?

 前に、自分が演奏している動画を見て感動の涙を流してくださる人がいて、その時に「音楽をやっていて良かったな」と心から思いました。コロナの影響で人との距離が離れている時に、人の心の支えになれていると実感できるというのは幸せだなと思います。
あと、音楽をやっているからこそ「しおたん」であって、見た目や動画の内容とギャップがあるのが「しおたん」の魅力の一つだと思っています。動画のコメントでも「ただ食べてるだけじゃないんだ」って言われて嬉しくなりました!(笑)ホールの舞台での演奏活動ではなく、YouTubeという舞台で演奏活動をしているので、音楽家としても幸せなことだと感じています。

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〇現役生へメッセージをお願いします。

 「将来どんな自分になれるのか」「音楽をやって何になるんだろう」など、現実的な考えになっている人もいるかもしれません。ですが、私が高校生時代には「YouTuber」なんて仕事はありませんでした。これから社会が発展していく中で、時代と共に音楽を活かせるコンテンツがどんどん出てくるでしょうし、その時代に合った道が開けてくると思います。心配しないで、とことん自分の好きな音楽に自信を持って学んでいってください!

〇北高への入学を考えている人へ、メッセージをお願いします。

 山形北高音楽科はとことんのびのびと音楽を学べる環境です。そのためか、高校時代が本当に尊いものになりますよ!私も歳を重ねるごとに「なんであんなに楽しかったんだろう…」と、北高時代を特別で愛おしく思います…!(笑)とにかく、音楽が好きなら北高へ!!


インタビューの最後に、、、チャンネル登録お願いします!!(笑)


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鈴木詩織さん(しおたん) プロフィール

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鈴木 詩織(すずき しおり)
寒河江市立陵東中学校、山形県立山形北高等学校音楽科、東京藝術大学音楽学部声楽科ソプラノ専攻卒業。第5、6回東京国際声楽コンクール本選出場。高校野球第96回山形県大会にて国歌独唱。これまでに声楽を福島明也、菅野順子に師事。現在YouTuberとして活動する傍ら、テレビ出演、声楽講師、ボイストレーナーとしても活動している。好きな食べ物はいくら。YouTubeチャンネル登録おねがいします!

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