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上司になんてなりたくない私の葛藤

「2020年1月からマネージャーになることになったんだ」

夫に伝えた時、「おめでとう」とか言われると思ったら、
「ん?それはあゆみにとってどうなの?
あんなにマネージャーにはなりたくないって言ってなかった?」

第一声がこれでした。
 

その時、はっ確かに!!!って思いました。
忘れてたけど、私はずっとマネージャーにはなりたくないって言っていました。7年間くらい。

そんな私がマネージャーになると決め、なる前の葛藤と、マネージャーになってからの葛藤を時々書いて行こうかなと思います。

自分の備忘録として。
そして同じように葛藤を持っている人と繋がるため。

今日は、マネージャーになるまでの葛藤について書きます。

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1. マネージャーになりたくなかった私が、なってもいいと思えた理由

なりたくないと思っていた理由は、私は人から管理されるのも管理するのも嫌いだから。あと、モチベーションの低い人の世話までしたくないから。

そんなシンプルな理由です。

マネージャーになるとそういう仕事をしなきゃいけなくなるし、私は営業が好きなのにプレイヤーとしての仕事が減るから、嫌だと思ってきました。

会社員としてのキャリアを作る上で、30才すぎたらマネージャーになっておいた方が良いことは、転職サイトの営業を7年やっていて、100人以上のキャリアコンサルタントの方と話す機会のあった私にはとてもわかります。
だけど、嫌でした。

そんな私がやってもいいかなと思えたのは

1.「この会社を自分で良くしていきたいと思ったから」
2.「会社を良くするには、マネージャーになった方が決定権を持てると思ったから」

この2つの理由です。
2番目の事は、私の周りには優秀な友人が多く、マネージャーとして活躍している人も多いので、その人達が口を揃えて「やりたい事があるなら、理不尽な事を変えていきたいのなら、偉くなりなさい」と言うので理解はしていました。
だけど、1番目の理由の気持ちが、今までの会社では湧かなかったのです。
(それまでの私は、会社は会社、私は私だったから)

だけど初めて
「この会社をよくしていく物語の登場人物になりたい」という気持ちが、湧いたから、よしっと思えました。
(そんな会社に出会えた事は幸運です) 

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2. マネージャーになる事は決意したけど、勉強すればするほど憂鬱になった

2019年下半期に入る前に、社長から来年から営業マネージャーっという話を頂き、承諾して、最初に始めたことは、
・来期(2020年)の営業予算を作る事
・10月に入ったメンバー2名の1on1に同席すること(社長が主に進める1on1に同席)

予算を作る事も難しかったけれど、何より難しかったのが1on1 。
1on1、自分もずっとされてきたけれど、明確な意味もあまりわからないまま、ただゆっくり社長と話す機会がある!ってくらいで過ごしてきたので、いざ自分が1on1をする側となるにあたり、心構えを学ぼうかな〜っと本を読みました。

そしたら憂鬱になりました。
憂鬱になって本を読みながら泣きました。(憂鬱になるとすぐ泣く。ビジネス本読んで泣く人とかいるのかな...)

この本が合わなかったのかも...と思い、そこからマネージメントや上司とは?みたいな本を5冊ほど読みます。

だけど私が感じるのは憂鬱ばかり。

 

そんな時に呟いたのがこれです。

 


3. 私が憂鬱になる理由

理由は色々あるけれど、1番モヤモヤするのは

なんでみんな、上司や会社に自分を引っ張ってもらおうと思ってんの!?

って事です。
なぜ上司だけが、部下の成長をサポートしなければならないのか?
なぜ上司だけが、一方的に話を聞かなきゃいけないのか?
 
って事です。
 
これは、私がアメリカで4年半教育を受けた事、個人でパラレルキャリアとしての活動を始めて5年たつ事なども背景としてあると思うのですが、上司だろうと会社のルールで決まっていようと、自分の思った事は主張するし、交渉する。仕事のモチベーションは自分で上げるのが責任だと思っているし、上司に学ぶ事も多いけれど、上司だろうと誰だろうと間違う事はあるし、反対に私が教えた方がいい事もあると思っているという所から始まっています。

なので、

一般的なマネージメントの本に書いてある
・1on1では、上司は自分の意見は言わず部下の話をひたすら聞く。
って言うのが、なぜ...?と思うし、

・部下の成長をさせる
っていう表現が、
いや、上司だって部下に学ぶ事もいっぱいあるじゃん!!

って思ってしまうのです。
まあ、あと本当全部良い上司とはこんな人みたいなのの姿が憂鬱になるものばかりだったし、上司の人権はどこに?っと思うくらいでした。 

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4. じゃあどうしたいんだ?

私はチームを作りたい。
上司、部下なんて事をいいたくない。
まずこの上司、部下って言葉が嫌い。
私が上で、メンバーが下ではない世界を作りたい。

でした。

私はマネージャーという役割(最終決定とか、更に上の人への説明責任とか、クレームが起こった時の謝罪とか対外的な対応とか)はする。

だけど、チームメンバー全員で切磋琢磨し、意見をディスカッションして、一方的に話を聞くのではなく、お互いに考えている事を擦り合わせていき、わからない事は教えあい、得意不得意を把握して活かして、お互いがお互いの成長を支援する感じで進めていきたいのです。

みんなが1人1人プロとして、チームを作り、仕事をしたいのです。

現時点で、メンバーが2人いますが、日々学ぶ事だらけです。
その2人のこれまでのキャリアが全然違うから、様々な業界の考え方を学べるのもあるし、属しているコミュニティも違うからそこでの気づきをシェアしてもらえると勉強になります。
 
私は不得意な事が多いので、メンバー2人のやり方を真似している事ももうたくさんあります。

これがたとえ社会経験がない大学生が入ってきたとしても、私の仕事(SNS周りの仕事)では、若い人から学べる事は貴重です。

なので、私だけがみんなの成長を支援するとかおかしいと、思ってしまいます。

私が上で、メンバーが下なのはおかしいんです。
みんながみんなの成長に刺激を与えあわないと。

 


5. 私がしたいチームメイト型マネージメントの起こりうる問題点
  


でも、たくさんのマネージメントや上司の本に、私はモヤモヤするけど同じ事が書いてあったという事は、長年の組織生活の歴史でその方法がたぶん1番やりやすいんだと思います。楽なんだと思います。

けっこう男性に聞くとマネージメントや上司の本を読んでも違和感をもたない人が多いです。上の人が絶対な世界の運動部出身の方に話しても違和感を持たない人が多いです。おそらく、朝会社にきたら急にクビだと言われる世界にいるアメリカ人も違和感をもたないかもしれません(聞いてはない)

なので、私がやりたいチームメイトな関係は、会社という組織の中ではもしかしたら全然上手くいかないのかもしれません。

・みんなが対等になるからこそ揉める?

・私みたいに意見を言える性格の人はいいけど、意見を言えない性格な人が入ってきたら、対等とは言いつつ言えずに苦しむ?
(これはリーダーシップ講座に出た時に、役職にはパワーがある。パワーを持ってる方は気づいてないけれど、持ってない側から見るとそれは大きなパワーだと認識するという事を学んだ)

・現状のマネージメントだと上司が部下を評価して、給料とかを決めていくけれど、チームメイトだとそういうのもおかしい

・決定までに時間をかけなきゃいけないので(上司の独断で決めたりがしにくい)、スピードが遅くなる

などなど、パッと考えても色々でてきます。

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6. やってみたことは、ビジョンから始めること

起こりうる問題点は色々出てきたし、社長とも色々話したけれど、やっぱり本に書いてたような一般的な上司・部下の関係は私ができない。私の心が死ぬ。私だって楽しく働きたいんだから。そう思った私は手始めに、これをやってみました

2020年の営業目標の落とし込みを2時間×2日かけて行う

これまでは、2020年の営業目標はこれね!っとマネージャーからおりてきて、それを見て、じゃあどうするかっていう個人の行動目標などを立ててきました。私の営業人生10年になろうとしますが、ずっとそんな感じでした。

だけど、これに決まったからこれね!ってどうなんだろう?
っとモヤモヤしました。

なので、私は数字と大まかな方針を作っただけで、MTGを設定しました。

意識したのは、ビジョンから始める
先日、会社のビジョンがリニューアルされました。
リニューアルするまでにも半年もかかって、みんなで話し合って作ったビジョンです。

詳しくは↓

 私はビジョンを判断の拠り所にしようと思いました。

社長が言ったから、マネージャーが言ったからとかではなく、全ての判断基準はビジョン。

営業の目標数字に入る前に、

このビジョンの為に、私たち営業チームが
・クリエイターに対してできること
・クライアントに対してできること

を出し合った。出しあった上で、大まかに決めた方針に対して具体的な施策を考えていきました。

ビジョンの為にできる事は、みんな方向性は同じなんだけど、日々の仕事でもうちょっとこうできたらいいな〜とかが色んな観点から出てくるのですごく良い時間でした。そしてそれぞれのメンバーがそこにこだわりを持っているんだな〜ってのもわかるのもすごく良い時間でした。

改めて、私たちの仕事はなんなのか?を感じれる時間でした。

そしてそこを十分に話したあと、具体的な営業施策を考え始めます。
施策を考え始めると色んな案が出てくるんですよね。
どの案もいい案です。

だけど定期的にビジョンに戻ります。

「でもその施策だと、ビジョンに沿わないね」
たぶん他の会社ではいい案だね!っと言われて進めるであろう施策も、ビジョンに沿わないならやりません。

誰かの個人的な施策に対する好き、嫌いではなく、ビジョンに沿うか沿わないか。
このやり方で進めたMTGは、メンバーにも好評で、また日々の仕事の小さな意識が変わったのが目に見えてきました。

なので、このビジョンから始め、ビジョンを判断基準にする
をこれからもやってみようと思っています。

あとは、試行錯誤して進んでいきます。
まず、私のスタンスをメンバーには理解してもらおうと思います。
これまでの上司・部下の関係を長年やってきた人には、逆に大変な思いをするかもしれないけれど....

そしてたぶん、上手くいきません。
上手くいくんだったら、こんなに世の中に本は溢れていない。
しかも私はその本にも書いていないような事を望んでいる。
 
それに、大体の仕事は、最初から上手くいかないし、ずっとも上手くいきません。
これが34年生きてきて、昨年ようやく腑に落ちたことです。

会社もチームも仕事も生き物。
 

だからこそ、試行錯誤して、周りの人に力を借りて、メンバーと対話して、自分の心には嘘をつかずに、育てていけたら。

2021年の年始には、チームメイト型マネージャーは上手くいかなかったなんていうnoteを書いてるかもしれません。

だけど、やってみたいんだもん。
今、私はそんな気持ちでいます。

 






サポート頂いたお金を貯めて、やりたい事は「30代既婚女子のSNS消費」の座談会を行う事。若者のSNSの使い方よりも、お金がある程度使える人たちのもレポートしてみたいと思っています。