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01-01-06 生活費を下げれば心も生活も安定する

 なぜ生活費を下げれば生活も心も安定するのか?それはたくさんお金を稼がなくてはならないというプレッシャーから解放されるから。

 一つの例を考えてみたいと思います。

 例えば月の生活費が6万5000円のぼくと、月の生活費が30万円のA さんがいたとします。

 二人とも、貯金は無いものとします。実際、稼いでいても貯金の無い人は結構多いものです。

「貯金ゼロ」の割合が最も高いのは「40代」の23.2%、「20代」は18.6%【20~40代の金銭感覚調査】

 そのどちらもが人間関係のトラブルで勤め先を辞めました。自己都合なのでAさんの失業保険は3か月後です。

 Aさんはすぐに仕事を探さなければ大変なことになります。何しろ今まで通りの生活をするには生活費として30万円ですから。

 家賃が滞れば住むところを失う、車のローンが払えなければ、車を手放さなくてはならない。食費も急に減らせない。何しろ今までは外食ばかりだったかも知れないし、安いスーパーも知らないし、安い食材も、自炊に関する知識もない。

 友人や彼女に失業のことは言いたくない。ましてやお金が無いなんて。今まで通りの交際費だって必要だ。

 あっという間にAさんは追い詰められてしまいます。

 Aさんは慌てて仕事を探します。条件よりも何よりも大切なのは月に30万円稼げるかどうか。

 しかし月に30万円稼げる仕事は容易くは見つからない。結局、Aさんはよく確かめもせず就職する。

 はい。ようこそ、ブラック企業へ。

 これはありがちなパターンです。求人には月収は30万円程度と書かれてはいても、実際の給料は歩合制で残業代の出ないサービス残業を山ほどしてノルマを達成しなくてはならない、なんていうのはよく聞く話。

 このように日頃の生活費が高い人の生活はあまりに脆い。もし多少、貯金があったとしても、月に30万円の生活費では、貯金はあっという間に消えてなくなる。

 そして、その貯金を食い潰している間のAさんの不安たるや、想像に難くない。

 一方で、月額6万5000円で暮らしている僕は、失業しても慌てる必要はありません。

 月額6万5000円なら、稼せぐ方法は世の中にはたくさんありますから。少なくとも月給30万稼ぐより、ずっと簡単です。

 アルバイトでいいなら、コンビニでも、工場作業でもいい。自営を始めても月に6万5000円なら、ハードルは低い。

 アルバイトを例に考えてみましょう。

 月額6万5000円稼ぐだけなら、時給1000円で、週休2日8時間労働で足ります。

 週に2日なら多少、仕事先に不満があっても我慢できるし、嫌ならやめればいい。何しろ月額6万5000円程度なら稼げる仕事は山ほどある。

 これは別に失業しなくても、勤め先で理不尽なことを言われたときにも、強い。何しろ辞めさせられたとしても、別の仕事はすぐに見つかるのですから。

 理不尽なことにはノーと言える。サラリーマンがいけないこととは知りつつ、組織の論理に流されて、会社の不正に加担するなんてことはよくある話ですが、クビが怖くないのだから、あなたは自身の良心に照らして、これはグレーな行為なのでできませんとはっきり言う事もできます。

 例えば、これは本当に一例ですが、ほとんど電話しか使わないお年寄りに、余計なオプションてんこ盛りの高額な大容量プランのスマホプランを勧めて、紹介料を稼ぐような仕事をしなくてもいいのです。(もちろん良心が痛まないのであれば勝手にやればいいが、ぼくは絶対に嫌です)

 このように月額6万5000円で暮らせれば自分の良心をお金で売り渡すこともない。(月に6万5000円程度なら、良心に照らしても恥じることのない仕事でも稼げるはずです)

 例え、月額6万5000円の生活費でも、自分の生活が今後も安定して維持できると思えれば、将来の不安は減る。心の安定も得られる。

 さらに、月額6万5000円で暮らせるようになれば、国民年金の支給額がなんと、6万5000円。国民年金があり、日本国が存在するかぎり老後も安泰です。

 本当に生きていて苦しいのは月額6万5000円で週休5日の暮らしか、月額30万円のフルタイム労働か?

 ぼくは、週休5日の月額6万5000円生活を選びました。心は豆腐メンタル、体はナマケモノですから。


われわれの不安というのは、だれでも知っているとおり、破局そのものと同じようにわれわれを苦しめるものである。
エミール・オーギュスト・シャルティエ(アラン)『幸福論』より


【まとめ】

1 高い生活費はそれを維持するために「稼がなくてはならない」と言うプレッシャーを併せ持つ。

2 低い生活費で幸福に生活できるとわかれば、必要以上に「稼がなくてならない」というプレッシャーを受けることは無くなる。

3 「稼がなくてならない」というプレッシャーから自由になれれば、本当の意味で仕事を自由に選ぶことができる。


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