選択肢の迷宮からの脱出:AIが支える意思決定

読んだ。

この人はどこから手を付けていいか分からない状態にあったので、ChatGPTに優先順位を決めてもらい、それに従うことで部屋を片付けることに成功した。

これはよく分かる。ここのところChatGPTを多用していて思ったが、AIは何かを選択する際に有効なツールとなる。ChatGPTを上手く使いこなすために回答の選択肢を絞る話はよく聞くが、逆にChatGPTに選択肢を絞ってもらうのも有用だ。それで決められさえすれば、物事は動き出すからである。

選択することの重要さを示した逸話に「ビュリダンのロバ」がある。

おなかを空かせたロバが左右2方向に道が分かれた辻に立っており、双方の道の先には、完全に同じ距離、同じ量の干草が置かれていた場合に、ロバはどちらの道も進まずに餓死してしまう、という意思決定論を論ずる場合に引き合いに出される譬え話。

ビュリダンのロバ - Wikipedia

このような状態にある時、ロバが選ぶべきは最善の干草ではなかった。どちらでもいいから、干草を食べることを選ぶべきである。時には判断の質よりも判断の早さが大事なこともある。

こういう時に有効な手段の一つは「ランダムに選ぶ」というものだ。決めてしまえば動くことができる。ならばランダムでもいいから決めるのが良い。だから昔から人間は託宣のような、決める手段を使ってきた。

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