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お客様宅の掃除機が動かなくなった話

先日ちょっとお客様から怖いことを言われてしまいました。
(怪談的な怖い話ではなく)

「前回あなたが帰った後、掃除機が動かなくなった。故障しているかもしれないので、もう一回きれいに掃除してみてほしい」と。

こういうとき、家事代行業者ってビクッとします。
お客様よりもお客様宅の家電に詳しくなってしまいますし、お客様よりもその家の家電を扱い、分解し、清掃するのが我々です。
ですが、その分「壊してしまう可能性」も格段に上がるわけです。
暗に「お前が壊したんだろう」と言われているも同然で(そんな脅迫めいたことを言われたわけではありませんが!)こちらも気構えてお伺いしました。

こう言う時の対処法について(あくまで私の体験を)お伝えしますね。

まずは原因を解明

自分で壊した自覚があるなら論外ですが、自分で壊していない(その記憶や心当たりがない)場合はその旨を素直にお伝えしていいです。
しかし、こちらは機械の専門家でもなく、「お前が壊したに違いない!」と言われた場合は立証のしようもありません。じっくりお客様と話し合うしか方法はないですよね。

今回のケースで私がしたことは…

(1)その家電の取扱説明書をダウンロードして熟読する。

 取扱説明書には「故障かな?と思ったら読むページ」みたいなのが必ずありますので、そこを確認します。意外と主婦の皆さんはこのページを読みません…。単純な操作ミスの時も多々あります。

(2)取扱説明書の「日常清掃・日常のお手入れ方法」を熟読する。

 その内容にそって点検をし、自分のこれまでの取り扱い方法に問題がなかったかを確認します。(もし自分に非があった場合は素直に認め、お客様にお伝えすることは当然のこと!)

 今回はこの2点のどちらも当てはまる部分がありませんでした。
 では次の行動に移ります。

(3)ネットで「一般の人の口コミ」を調べる。

 この掃除機に不具合がないかどうかを調べてみます。
 眉唾なことも多いのがネットの「口コミ」ですが、実際に起こった不具合に関しては詳細に描かれてあることもあり、参考になることも。

 今回はこの口コミまで調べることになりました。
 そして、こちらの掃除機と同じ型番のものだけ「モーターがすぐにダメになる」という口コミが多く見受けられたのです。
 そこで、次なる手段です。

(4)メーカーサイト内で「リコール」項目を確認する。

 最終的にメーカーの公式サイトをチェックします。
 この掃除機の型番を入力し、メーカーリコールなどが報告されていないかどうかを確認するのです。家電のリコールはよほど重大事故を引き起こすものでもない限り(例えば出火・爆発するなど)大々的に報告されません。せいぜい家電量販店でチラシが貼ってあるとかその程度のことも多いもの。
 まして掃除機が動かなくなったくらいだと、お客様の方も「もう買い替え時期かな?」「ハズレ商品だったのかも」と、何も調べず捨ててしまう人も多いものです。

 こちらのお客様の掃除機は購入から3年程度。故障するような古さのモノでもなく、ましてやモーターがダメになるほどのモノでもなかった。掃除は定期的に行っているし、よほどの「ハズレ商品」でもない限り動かなくなるはずはない。
 結論から言うと、お客様宅の掃除機には、メーカーから「モーター部品のリコール」が出ていたんですね。
 しかしそんなもの、お客様が気にするはずもなく、メーカーから個別にお客様に連絡があるほどのモノでもない。
 お客様も、「もし掃除し直してダメだったら買い替えます」と言ってくれていたので安心して調べることができたのも良かったです。

 お客様にはメーカーの相談室に連絡してもらい、現物の回収・点検・部品交換をしてもらい、1週間ほどかかりましたが、該当部品は新品に交換されて今も調子よく使っております。お客様からも「普通に故障だと思ってたので教えてくれて助かりました!」と褒めていただきました。

 今回はこんな感じでしたが、それ以外にも「たんに大きすぎるゴミを吸い込んで掃除機が動かなくなっただけ」にもかかわらず「故障したと思って買い替えようとしていた」お客様もいらっしゃいました。
 家事代行業者がやれることって結構いろいろあります。
 お客様が無駄な買い物をせずに済むことは、SDGs的にもいいことだと思うので…!

 どこかの誰かのお役に立てばと思いしたためました。

※もちろん、ただの「ハズレ商品」とか「偶然による故障」のケースも多々あります。その時も懇切丁寧に説明すれば大体ご納得いただけるかと…!

もしサポートのご意思があるなら、お気持ちだけで。別の困っている方へ直接ご寄付ください。私と私の家族は元気なのでnote経由のサポートの必要はありません(*'ω'*)