見出し画像

片付け相談1【宗教関連のもの】

「片付けたいけどどうしたらいいかわからない」というご相談をよく受けますが、そのうち、なかなか面白かったものを蔵出ししていきたいと思います。

■仏像、お札など宗教関連のモノ

処分しづらいものの一つに宗教関連のモノ、というのがあります。

先日お伺いしたお宅では、「義理のお母さまが押し付けてきた仏像」を長年持て余していたのだそう。
捨てるわけにもいかないし、お義母様にお返しもできない。しかもこんなこと誰にも相談できない、と長年困っていたと仰います。

というか、そんなものをゴリ押しで押し付ける方もいたんですね。もちろん良かれと思って贈ったことは分かるのですが、菩提寺からいただいたものでもなんでもなく、土産物屋で購入してきた(その割にかなり大きな)仏像です。
しかも押し付けられたお客様ご自身は、なんとキリスト教信者様…そりゃぁ違う宗教のものをお贈りいただいてもお困りでしょう。

同じように「古くなった神社のお札をどこに処分したらいいか」などの相談は日常茶飯事。

あと興味深いところでは、心に病を抱えていたというお客様からのご相談。
「心を鎮めるために写経を始めたのだけれど、その写経のグッズが増えてしまい、ましてお経の書かれたものを家庭ごみとして捨てるわけにもいかず、途方に暮れている」とのこと。
悩みをなくすために始めたもののせいで、悩みが一つ増えてしまった、と嘆いてらっしゃいました(笑)

■捨てるのに躊躇う宗教関連グッズ

宗教関連のグッズというのは、思い出の詰まったもの以上に「捨てづらい」側面があるようです。
正直、そう思ってくれる人がいらっしゃるのは、少し嬉しい。たとえマイナスな意味からでも、「神様の宿るもの」「仏様のおわすもの」を簡単には捨てられない、という意識は良きものだと(私個人は)感じています。

たとえば、良くごみのポイ捨てが行われていた場所にミニチュアの鳥居をたくさん立てるようにしたら、ゴミ捨てが減ったという話が過去にはありました。神様のいる場所は清めなければならないという価値観は、決して悪いものではないと思うのです。

が、そのせいで心苦しい生活を送っていらっしゃるとしたら、それはまた別問題。
むげに捨てたりするのではなく、お客様も納得いく形で「手放す」お手伝いをして差し上げなければなりません。こういう仕事って結構ありがたいのではないかと痛感しています。

仏像や写経に関しては、お寺に伝手(ツテ)がありますので、そちらにお願いをいたしました。
仏像を押し付けられたお客様も、もしお寺に知り合いがあればお願いできたのでしょうが、いかんせんキリスト教徒なので…。
菩提寺があるならまずそちらにご相談していただくのが良いかと思います。
そのお寺さんにお尋ねしたら、「趣味で仏像を集めている人が亡くなると、身内の方から『大量に仏像を処分してほしい』という相談が良く寄せられる」とのこと。やっぱり同様の悩みは多いんですね…。

お寺さんにご縁のない方でお困りの方は、「仏像 焚き上げ」などで検索すると、有料ですが請け負ってくれる寺社がヒットすると思います。

神社のお札などは、神社内に古札回収所などが設けられていることが常です。日々の参拝のついでに持参いただくことも可能。その際には、必ずお賽銭くらいは入れるようにしましょうね。神社はゴミ捨て場ではありませんから。あくまで「奉納」「お返し」という気持ちで臨んでほしいものです。

■受け継ぐ人はいるのか? 事前に家族にもお話を

宗教関連のものは捨てづらいから所有するな、という話ではありません。
本人にとってはとても大切な心のよりどころとなります。信仰深いのは良いことだと思っています。

ですが「捨てづらい」と感じる人が多いのも事実。
仏像に限らず、所有するならばやはり家族や身内に一言声を掛けてほしいもの。
それを家族も「いいね、私も欲しいと思っていた」と受け入れ、また受け継いでくれるのならばいいでしょう。そうでないなら、まず「増やしすぎない」、そして「万が一の時のために、処分先を決定しておく」というのも優しさですよ。

続きはこちら。


もしサポートのご意思があるなら、お気持ちだけで。別の困っている方へ直接ご寄付ください。私と私の家族は元気なのでnote経由のサポートの必要はありません(*'ω'*)