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家事代行で大変に重要な「愚痴を聞く」という仕事

(都会の家事代行の皆さんだと違うかもしれないのですが)
(もしかしたら私のお客様だけかもしれないのですが)

お客様と仲良くなってくると、とたんにプライベートなお話をたくさんされます。
中でも多い(と感じる)のが「旦那様の愚痴」「子供への愚痴」「(息子様の)嫁の愚痴」です。
家事代行だからというわけではないのですが、これはとても大変ですぞ…!

たとえば「うちの嫁は〇〇もできないのよ、どう思う!?」と愚痴ってくるお客様が居たとして、
安易に同調して「うわー、信じられない! 最低なお嫁さんですね!」なんて言う人はいないと思うのですけど、
お客様の意見に波風を立てないようにと、「分かります~、そういうお嫁さんだと大変ですよね~」などと、迂闊に同意してしまうことはあると思うのですね。

■迂闊に同意してしまわない

この「迂闊な同意」は本当にヤバいです。
何故かというと、

「家事代行に来てる〇〇さんも同じ意見だった!やっぱりうちの嫁は最低なんだ!」
と、お嫁さんを嫌がる気持ちを増幅させてしまうかもしれない危険をはらんでいるから。
更に、なにかの折に、そのお嫁さんに向かって
「うちに来てる家事代行の人もあなたが悪いって言ってたわよ!」
なんて言われてしまうことにもなりかねません。こうなると、逢ったこともないのにお嫁さんのほうから嫌われてしまうことだってあるわけで。評判が命のこの仕事、迂闊な一言で信頼を失うわけには行きません。

■かといって間違いを正せばいいわけでもないし…

かといって「お客様、それはあなたが間違っていますよ。今の時代はお客様の考えの方が古いとされていまして…」なんて正論をかましてしまうと逆にお客様を怒らせてしまうことにもならないわけで。

だいたいこういう愚痴って「なにかを解決してほしい」わけじゃなく、訊いてほしいだけ。けど、「はいはい」という態度も良くない。きちんと訊いているふりはするし、かと言って同意もできない。ではどうするか?

■家事代行って高度な会話スキルが求められる

家事代行に関わらずですが、人との会話において誰かを貶める発言を聞いた時、「迂闊に同意しない」「発言者を貶さない」などは必須のスキルです。

先日の件ですが、お客様からこんな愚痴を聞かされました。

「うちの嫁、全然孫と遊んでないのよ。私の家に来ては孫を私に預けて自分は昼寝してるの。日頃どんな育児してるのかしら…心配だわ」と。

初級レベルですよね。
さぁ、あなたならなんと返事するか!!??

私のお返事はこんな感じでした。
「あら、お嫁さん、お母さまに自分の大事な子供を預けられるほどお母さまのことを信頼なさってるなんて、羨ましい関係ですね!」
と、どちらも立てる
そこから

「安心してください、子供と二人きりなら絶対に遊ばないわけにはいかないですから。だからこそ疲れてお母さまを頼ってきてるんですよ~」
「私は早くに母を亡くしてるから、甘えたくても甘えられる人がいなくて。そんな親子関係が羨ましいです!」

みたいな感じでお応えしました。
もちろん私の受け答えだって100%満点の答えではないと思うのですが、とにかく「愚痴を言っている人」のことも「愚痴を言われている人」のことも絶対に悪く言わないコト! これは鉄則です。
(そして姑息に話題をすり替えてゆく…苦笑)

■「スルー」よりも「褒める」でかわしています

ほとんどの場合、愚痴というのはただスッキリしたいだけ、という場合が多いものです。「スルー」するのも良いのですが、どうせならお客様が快く過ごせるような話術を会得したいものですね(私も鋭意勉強中!)。

それに、こうやって愚痴を聞かせていただくほどの間柄になれたというのもまた嬉しいこと。まかりまちがっても「あのお客様、愚痴っぽくて嫌だわ」なんて思わないようにしたいものです。
皆さんが考える「いい切り返し」があったらぜひお教えください♪

ご同業の方の呟きを拝見。
やはり皆さま、同じようなお悩み(?)を抱えていらっしゃるのだな〜とほっこりしてしまいました(*´ω`*)

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