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「クレームはありません!」と言う人を信じられなくなった話

仕事をしていると避けて通れないのが「クレーム」。
言われるのも嫌ですが、言うのも嫌なものです。

ところでクレームの有る無しっていうのは仕事上の信頼になるのでしょうかね。「クレームを貰ったことがない」というのを仕事上のアピールポイントにしている方も多い様子。もちろんそれだけ丁寧な仕事をしているという意味では素晴らしいことかも。

私は、「ここは日本か?」と疑いたくなるほど治安の悪い地域で営業職をしていたこともあり、個人や会社相手のクレームはよくありました。
※いつかそんな面白いクレームの話も書ければいいな。

さてはて。
子供を産んでから、私はとある託児団体にお世話になっていたことがあります。田舎過ぎて「ファミリーサポート」がなく、個人が運営している託児団体しか、子供の一時預かりがなかったのです。
契約した時間に家に来ていただき、契約した時間だけ、子供の面倒を見てもらうというもの。当時は1時間1,000円で、だいたい2時間依頼しておりました。

そんな中、とあるスタッフさん(その団体のトップの方)が、約束の時間になってもお見えになりません。
こちらから電話をしてみると、「あ……っ!」と息をのむ声。
完全に「忘れてた」と言わんばかりの声。

しかし忘れていたとは仰いません。「他の要件が重なってたので仕方なく……」と、しどろもどろに言い訳が始まります。人間、間違いはあるでしょうから、仕方ないとは思うのですが、とにかく謝罪は無し。

「今から来てもらうことはできないんでしょうか?」とお尋ねすると、他の要件の方を優先したいとのこと。
「どうしても今日でなければならないから依頼したのですが……」とお伝えしたんですが、まぁ聞き入れられるはずもなく。
あげくに、
「特別に、○○日に行ってあげますよ!」となぜか上から目線の提案。

それ以前にも、そのスタッフさんは私の不在中に勝手に我が家の中を漁ったりすることがあって、ちょっと不信感があったのですが、ここへきて完全に私もキレまして、「もう二度と来ていただかなくていいです」とお伝えしました。

それきりお会いすることもないだろうと思っていたんですが……

先日、ひょんなことで参加した講演会で、その件のスタッフさんが壇上でお話になっていました。

その方は声高らかに、
「我々の団体は、28年間クレーム無しであることを誇りに思っています!」
と仰ったんですね。

まさか、私のクレームは無かったことにされてる――――!?☆

と、まぁこんなことがありまして。
「クレーム無し」を喧伝している人って、もしかして「クレームをクレームとして聞いていない」もしくは「クレームをクレームとして認識できていない」「クレームを無視できる人」という可能性が微粒子レベルで存在している…のかも…と思いました。

よく「クレームはお客様の要望」「クレームを適切に処理すれば長いお付き合いのできる関係になる」とか美談を言いますよね。これはおそらく美化しすぎだと思いますが、実際に「クレームのおかげ」で長いお付き合いになったお客様もいらっしゃるのは事実です。

いわゆる昨今の「クレーマー」は相手にしなくていいと思いますが、
本当の意味での「クレーム」をきちんと受け止められる、そして解決できるようになりたいな、と思った次第です。




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