ハニーマイバー

小学生の頃、生えてきた前歯(永久歯)が以前の前歯と前後に重なり、二枚になっていました。

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異世界、福岡にて 「あらすじ」 【週刊少年マガジン原作大賞連載部門応募作品】

異世界に転生したと思ったらそこはフクオカの田舎だった――。 主人公・百道は転生前の記憶がなく、転生後の肉体の記憶も無くなっていた。 記憶が飛んだ原因を知る人物・魔王の元へと向かうが、道中フクオカンマフィアとの抗争に巻き込まれる! そこに巨人のごとき女王も現れて逃げ惑う! いざ修羅の国! 果たして百道は魔王の元へ辿り着けるのか……? 第1話 転生したら福岡だった件 https://note.com/muchi_mucho/n/n2d2479ac3db6 第2話 フクオカンマ

    • 異世界、福岡にて 第3話「女王」

         タクシーを拾い、俺たちは再び目的地へと向かうことになったのだが、タクさんが運転手に告げたのは「フクオカタワーまで」との事だった。福岡タワーといえば福岡の街を一望できる観光名所だが、この世界では何か違うのだろうか。いや、大きく違うのだろう、と俺は先ほどのマフィアたちのことを思い出してため息をついた。あいつらはいったい何なんだ。それに魔王も……。 「あの、魔王っていったい何なんですか?」    俺がそう訊ねてみると、助手席のタクさんは少し考え込むようなそぶりをするばかりで

      • 異世界、福岡にて 第2話「フクオカンマフィア」

           がたん、がたんと車体が揺れる。絶え間なく流れる風景をどれくらい眺めていただろうか。  俺とタクさんは推し黙ったままお互いに一切話しかけなかった。喧嘩をしたわけではない。初めは俺についての話や福岡について、これからの話など聞き出そうとしたが、ほんの数分のあいだ隣に座っていただけで理解した事があるからだ。それはタクさんが話をするのが不得意だということ。少し会話に集中しただけで前方から視線が逸れ、何度も壁や対向車にぶつかりかけたのである。この人は運転に集中させないと大変なこ

        • 異世界、福岡にて 第1話「転生したら福岡だった件」

           目を開けたらそこは異世界だった。広大な青い空に見渡す限りの田園風景、そこかしこから聞こえるカエルの合唱。どこからどう見ても異世界……ではない。よくある田舎のよくある昼下がりにしか見えない。俺は農作業に入る寸前だったらしく、田んぼの前で立ち尽くしていた。らしい、というのは、俺がそれまでのことを何一つ覚えていないからだ。   『――、大丈夫か?』と、誰かの声が聞こえた。いや、これは記憶にべったりと張り付いた何かの残滓だ。誰の声なのか、何を大丈夫かと聞いているのか、全くわからない

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