フグの卵巣を食べた

映画化された某小説のようなタイトルになった。

イタリアンレストランのマスターにお料理をお任せした時のこと。

「今日は珍しい物が手に入ったのでお出ししますね。」

と出てきたのは、お茶漬け?

乗ってる具の見た目は魚卵みたい。味は、カラスミみたい。

とっても美味しくて食べ進めていると、

「何にも処理しなければこの量食べたらコロリですよ。」

ん?そういえばこれ何かの卵巣って言ってた?
食べたら死ぬのって…

フグの卵巣の粕漬けと糠漬けでした。

調べてみると日本でも限定した地域でしか作られていないとか。
しかもどうして毒が消えるのか、まだ証明されていないらしい。

最初に食べた人すごい。

食べながら思い出したのは、桂枝雀師匠の「地獄八景亡者戯」。

地球上の娯楽は全てやりつくした大店の若旦那が、芸者衆やたいこ持ちを連れてフグを食べて……地獄ツアー。

最後に食べたのがこの珍味なら、贅沢だな。
最高の風情?人生最大の娯楽!

毒が効き始めるのは2時間〜8時間とどこかに書いてあった。
もしや?なんてちょっとドキドキしながら、口の中の余韻を楽しみながら…ピンピンしております!

きっと閻魔様もびっくりな味、またどこかで出会いたいなー。

#イタリアン #フグ #食べたい #桂枝雀 #地獄八景亡者戯


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?