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2024年1月にプレイしたゲーム

 1月にプレイしたゲームたちです。18本。


24 Solar Terms(四季之春)

プレイ時間:2.7時間
 中国の伝統二十四節季をテーマにした探し物メインのパズルゲーム。
 のんびりした絵柄のマップを眺めて、二十四節季のことわざに合わせて季節が実現するよう手助けしていく。季節感というものが失われつつある現代に、季節に合わせて農業や生活をしている人々を見るとなんだか胸に来るものがあった。川の氷切り出してた冬のシーン好き。まったりできて良かった。


In Other Waters

プレイ時間:5時間
 未知の海洋惑星で行方不明のパートナーを探す生物学者を、ダイビングスーツ搭載のAIとなって手助けするテキストベースの探索ADV。
 キャラクターの立ち絵などは存在せず、海底を分析した線と丸のみで進行していく硬派なデザイン。ぱっと見難しそうな気がしていたけれど、やってみたら簡単でほっとした。プレイヤーの主な操作は「周辺をスキャンするボタンを押す」「出てきたオブジェクトをクリックして詳細を見る」「オブジェクトを選んで移動する」のみっつだけ。オブジェクトによってはサンプル採取できたり、スーツの機能で推進力を上げてからの移動が必要になったりする。
 これだけの操作でしっかり没入させてくれてとても面白かった。
 物語としては海洋SFで、海の底の綺麗さと不気味さが存分に描かれていた。探索中は水中の音がずっと鳴っていて、想像力がかき立てられる。不思議な事象に出会ったときには、線と丸の中を進んで文字を読んでるだけとは思えないぐらいに緊張しながらマウスを操作した。
 とても良い体験だったと思う。文字を読んで想像するのが好きな人におすすめ。


Anuchard

プレイ時間:8.5時間
 滅亡したアヌチャード王国の繁栄を取り戻すため、魔法のベルを持つ者になってダンジョンに挑む見下ろしアクションRPG。
 そこはかとなくプレイステーションぐらいの時代を感じる絵柄に、当たり判定のわかりにくい攻撃、村の建物の中で日記を書かなければセーブ出来ない不便さなど、味わい深い古めかしさがあった。手動セーブは不便だけど、終盤のダンジョンでも1時間以内に終わるのでそんなにストレスじゃなかったかな。当たり判定のわかりにくい攻撃でボールを打ち返してパズルを解かなきゃいけないのはけっこう大変だった。
 ストーリーが予想外にしっかりしていてとても良かった。
 一度滅亡した国で細々と生きていた住民達が祝福を得て食うに困らなくなったとき、怠けるのか、それでも仕事が好きだと変わらず働くのか、より多くの祝福を求めて主人公にさらなる探索を要求するのか。……村の偉い人が探索を要求してくるから探索を続けるんだけど、祝福を得る度豊かになっていくのに悩みが増えて、人間の生きづらさをまざまざと感じさせられて苦しくなっちゃった。どう生きるか考えようって訴えかけてくるような物語だった。8.5時間で世界の縮図を見た気分。


Crown Trick / 不思议的皇冠

プレイ時間:15時間
 ナイトメアの元凶を倒すべくダンジョンを進んでいく、ターン制のローグライト。
 いちおうストーリーがあって、ダンジョン5個で本編クリアになる。プレイ時間はそこまでの分。無料DLCなどもあるのでやりこもうと思えばもっと遊べると思う。
 レビューで簡単簡単と言われていたので自分でも楽にできるかな……なんて思って始めたけれど、ジャンルに慣れていない者にとってはちゃんと難しかった。手に入った物でその都度一番いい使い方を見いだしていくのって大変だ。とはいえ、わからないままでもなんとかなったので、ジャンルとしては簡単なのかも。
 かわいい絵柄でほどよい歯ごたえ。ストーリーも王冠さんがかわいくて面白かった。会話文の翻訳の質はあと一歩って感じだったけど、意味は読み取れたのでヨシ。良いゲーム。


Moncage -箱庭ノ夢-

プレイ時間:3.2時間
 それぞれの面に景色の描かれた立方体を回転させ、ある視点で似たように見える別々のものをつなぎ合わせて仕掛けを解いていくパズルゲーム。
 絵がかわいくてそれだけで嬉しい。違う景色の中にある「これちょっと形(色)似てない……?」というものを色んな角度から見直して、パキッとくっついた時がとても気持ちよかった。
 言葉はないけれど戦争の絡む少し物悲しいお話が感じ取れる。
 終わったと思ったらシームレスに二周目が始まってびっくりしちゃった。すこし進めてから最初のパズルと全く同じな事に気がついて、「なんか条件あるんだな」って攻略検索してそのまま真エンドまで進めた。多分攻略検索しなくても進めてたら気づけたと思う……けど気付かなかったらシームレスに三周目まで連れて行かれるのかなって思ったら怖くなって調べちゃった。
 ともあれ、かわいい絵柄で気持ちよく遊べて楽しかった。


Hotel Sowls

プレイ時間:1.7時間
 つらい旅で高価な石を手に入れた後、泊まったホテルでそれを盗まれてしまった薬学者が、取り戻すために不思議なホテルを探索するADV。
 独特なアートワーク、ゆるゆるとしてふしぎな登場人物達。探索すると見えてくるホテルの謎。従業員は変な人たちばかりだけど、何度も接していると愛着が湧いてくる。意外にも物語の筋自体ははっきりしていて、ふしぎな世界に浸りながらも気持ちよくエンディングを見ることが出来た。


Hidden Cats in Paris

プレイ時間:80分
 パリの街でネコを見つける探し物ゲーム。
 日本語非対応だけどネコを探すだけなので特に困ることはなかった。ステージはパリを舞台にしたノーマルとアドバンスド、あとちょっと気の抜けたネコを探すオマケステージみたいなのが6個ある。オマケステージもネコはいっぱい隠れてて楽しかった。建物に居るネコを全部見つけるとその建物だけ色づいてくれるのでわかりやすい。あと画面内に見つけてないネコが居ると鳴いてくれることがあるので見つけやすかった。
 ネコ探しゲームは思い出したときにやると健康に良い。


Find with Seoul: Story Puzzle

プレイ時間:45分
 ストーリー付きの3マッチパズル……というより、3マッチパズル付きのテキストADVかも。
 クローンが当たり前になった世界での、お掃除ロボットと捨てられたクローンの物語。キャラ絵がかわいい。ハッピーな物語ではない。翻訳は少しぎこちないんだけど、彼女たちが人間じゃないからと思えば受け入れられるレベル。たまにものすごく過激な事を言うので翻訳ミスかなって思ってたらそれはミスじゃなかった。
 パズルは、盤面でピースを一つ動かして3つの連なりを作るタイプのパズル。ものすごく簡単。


Life is Strange Complete Season (Episodes 1-5)

プレイ時間:11.5時間
 突然時間を巻き戻す力を手に入れた少女が、5年ぶりに再会した友達と共に、学校の女子生徒失踪事件の真相に迫るADV。
 3D酔いがものすごかった……。色々な物を調べてそれに主人公が反応するのを見るのが楽しいゲームだと思ったんだけど、立ち止まって視点を動かすだけで酔う。余分なところを調べながら進める余裕が自分にはないなと思ったので、諦めて攻略を見ながらまっすぐエンディングまで進めた。リマスター版が出ているけれど、3D酔いについての言及が見当たらないので改善されてるかは不明。
 シナリオはなんだか……なんだ……全体的にノットフォーミーだったかも。倫理観が合わないなっていうのと、不快感を与えてくるシーンが必要以上に長いなと感じちゃった。ストーリー部分が全部ムービーで、受け取る速度を自分で選べなかったのが良くなかったのかも。(普段いやなシーンは感情を持ちすぎる前に進めてしまうので)
 ヒューマンドラマっぽい展開ながら重要なところでSF的な無情さ出してくるのも受け止め方に悩んじゃった。SF小説として出会ってたらもっと楽しめたかもな。


Going Under

プレイ時間:4.5時間
 ベンチャー飲料メーカーのインターンになって、失敗した新興企業のダンジョンを探索するローグライトアクションゲーム。
 ブラック企業に文句をいうだけのカジュアルゲームかと思っていたらけっこう真面目に向き合う物語だった。ローグライトアクションとしても硬派な感じ。むずかしかったからアシスト機能(HP上限アップや武器の耐久を増やすなど)を全部MAXにして遊んだ。敵の攻撃にちゃんと予備動作があるので、アクションが得意な人ならアシスト無しで楽しめるんじゃないかと思う。
 会社の先輩達も「自分たちの会社はあまりよくない」って自覚しながら折り合いをつけて働いていて、悩みとか愚痴とか聞いてるうちになんか親近感が湧いちゃって、なんとかするために奮闘する主人公はなんだかまぶしい感じがして、いいお話だった。あとイヌがとてもかわいい。イヌから名刺もらえたの嬉しい。


A TAVERN FOR TEA

プレイ時間:30分
 ハーブティーを出す酒場の店主になって、角の生えた者と大剣を背負った人間をもてなす短編ADV。
 絵がかわいくて作品の雰囲気も良い。お客さんどちらも良い子で癒された。短い時間でプレイヤーまでリラックス出来るいいお店。


里山のおと 夏草こみち

プレイ時間:30分
 デジタル墨絵絵本といった風情の、里山に生きる者を描いたノベルゲーム。
 タヌキが主人公でキツネも出てくるので、バチバチにやりあう展開とかあるのかな~なんて勝手に想像してしまってたけど、このゲームの中では穏やかな関係を築いていて、これはこれでとてもよかった。性格悪く描かれがちなキツネがちいさな生き物に優しく対応していたのきゅんとしちゃった。
 素朴で穏やか、かつ学びもある。親子でご一緒にどうぞ、と言いたくなるようなゲームだった。


ポケモン スカーレット ゼロの秘宝「番外編」

プレイ時間:約2時間
 名作ポケモンスカーレットのDLC番外編。パルデアの仲間達とキタカミの里へ遊びにいくお話。
 短いながらにとっってもたのしかった! DLC全体の鬱屈した感じや行き届かない感じを全部とっぱらうような明るいストーリー。終わりよければすべてよしという気持ちになれる良い番外編だった。本当に良いかは諸説あり。キタカミの里闇深すぎない……?
 パルデア組のバランス感がやっぱり好きだなあとしみじみ思った。DLCで彼らとの絡みが全然なくて寂しかったけれど、最後にこんなに楽しく遊ばせてくれてありがとう。大好きだ……。


未解決事件は終わらせないといけないから

プレイ時間:2時間
 退職した元警部が若い警官に要請され、かつての未解決事件「犀華ちゃん行方不明事件」を終わらせるべく、混濁した記憶を紐解いていく推理ADV。
 とっても面白かった……!
 いろんな発言がパネルとして思い出されていくんだけど、発言者や時系列が曖昧なので、プレイヤーの手でそれらを並び替えていくのが主なゲームプレイ。正しい場所に入ると日付と時刻まで記載されるので、合ってるのかわからずにごちゃごちゃし続けるようなことにはならない親切設計。情報量が多くて複雑なのに、置いて行かれることなく理解していけて気持ちよかった。
 同じ作者の他作品もいくつかやったことがあって、それらには「ゲーム性が楽しくて真実を知るのも楽しいけど、知った後胸糞悪くなる」という感想を持っていたんだけど、今回前半の感想はそのままに、胸糞悪さのない作品になっていて本当によかった。この人胸糞悪くないお話も書けたんだ……。このゲームが気になってるすべての人に手放しでオススメできる。本当に良かった。


Dungeons of Dreadrock

プレイ時間:3.5時間
 生け贄になった弟を救うため、ダンジョンを潜っていくパズルアクション。
 ダンジョンに用意された罠を逆手に取ったり、モンスター達で同士討ちをさせたりと、非力な村娘が頭を使って進んでいくのが面白い。シレンやトルネコを思わせる操作性なんだけどターン制ではなく、考えている間にも敵が寄ってくるので少し焦る。とはいえリトライは簡単にできるので、失敗してもそんなにいやな気持ちにはならない。
 ダンジョンは100フロア……だけど2層使うパズルや何もない階層もあったので、パズルの数はそれより少し少ないかな? ほどよい難度で楽しかった。


1f y0u're a gh0st ca11 me here! 幽铃热线

プレイ時間:90分
 冥界のコールセンターで働いて、迷える魂を適切な窓口に繋いであげるゲーム。
 こんなの出来ないよと思っていても意外と出来て、でも完璧にやるのはやっぱりちょっと難しい、という具合のゲーム。迷える幽霊達、重要な事柄は太字で話してくれるけど、ミスリードなこともあるので油断できない。あと生きてる人間はイタズラ電話をやめなさい。
 独特のプレイ感で、大変だったけど楽しかった。ストーリーはあっさりめながら登場人物がかわいくてよい。面白かった。


Moonglow Bay

プレイ時間:17時間
 パートナーを喪って3年間落ち込んでいたおばあちゃん(もしくはおじいちゃん)が、娘に元気づけられて気を取り直し、港町の活気を取り戻すべく奮闘する釣りADV。
 主人公のおばあちゃん(もしくはおじいちゃん)は、3年間落ち込んでいたとは思えないほどパワフルで、まだ悲しみの中にいる町の人たちを元気づけながら問題を解消していく。穏やかで前向きな物語。ボクセルな絵柄もかわいくて良い。
 釣った魚の図鑑が面白かったな。魚の説明にけっこう変なことが書いてあった。大抵自分のことしか考えてなくてヨガの日課に熱心なチョンピーウッドシュリンプちゃんが推し。他にも面白い子がたくさんいて、図鑑の絵もかわいいし、集めるのがとっても楽しみだった。
 釣りや網漁、料理は簡単なミニゲームを繰り返す感じで、飽きると言えば飽きるんだけど、こういうのもたまにはいいよね、という気持ち。


Pygmalion(早期アクセス)

プレイ時間:2.5時間
 生活に困った主人公Pが、あやしげなロボット研究をするパズル&ビジュアルノベル。
 決められた手数以内に同じ色をぶつけてすべてのパネルを消していくパズル。進めるにつれ混色や色の分解も出てきて複雑になっていく……けど割とサクッと進められる難度で楽しかった。
 パズルを一つ進める事にノベルパートも少しずつ進んでいく。毎回かなり良いところで切られるのでやめ時が悩ましかったな。早期アクセスなことに気付かないで始めてしまったので、今ストーリーの続きが気になりすぎてとても困っている。ギャグテイストで進んでいくけれど不穏な感じもあって、どうなっていくのかとっても楽しみ。アーリー抜けたらすぐに続きやりたいな。


おわりに

 今月の記憶を失ったら遊びたいゲームナンバーワンは「未解決事件は終わらせないといけないから」。複雑な物事を視覚的に整えていくプレイ感が本当に楽しくて気持ちよかったのでまた味わいたい……! 同じシステムで別の物語出ないかな~!(Somiさん作品は毎度システムが違うので多分これも出ない)
 「In Other Waters」も、文字読みながらクリックしてただけなのに感じた緊張を今も覚えていて、あの形式でしか味わえない良い感覚だったなあと思う。「Dungeons of Dreadrock」も面白かったな。パズル好きなら広く楽しめそうだからもっと知られてほしい。


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