見出し画像

2023年7月にプレイしたゲーム

 7月にプレイしたゲームたちです。10本。


Core Keeper

プレイ時間:25時間
 マルチプレイ対応のサンドボックスアドベンチャー。誰かのワールドにキャラを持って行くタイプ。
 まだ早期アクセスだけれど、実装済みの全ボスを倒してこのプレイ時間なので充分に楽しめた。海のボスやばかったな~。
 壁を壊す音が心地よくて、油断するとずっと整地しそうになる。時間の概念が多分なくて、眠らなくていいのも良かった。いくつかのサンドボックス系をやって思ったけれど、多分わたしは寝なくていいタイプのものが好きなんだな。空腹度はあるけど、マルチなら序盤さえ乗り切れば食べ物があふれるのでそんなにストレス要素にはならなかった。
 キャラもペットも作物もかわいくて大満足。アプデが来たらまたやりたいな。


Kentucky Route Zero: PC Edition

プレイ時間:7.5時間
 閉店することになったアンティークショップの配達員が、最後の荷物を、地図にも載っていない謎の場所へ届けに行くポイント&クリックADV。
 物語のジャンルとしてはマジックリアリズムと言うらしい、夢と現実(あるいは夢と夢)を行き来するような曖昧な世界で、静かに旅を続けて行く。地図上を移動しながら次の場面に進んでいく様子がロードムービーのようで好き。
 曖昧でわからない世界で、わからないまま決めた選択肢が、いつの間にか当たり前のこととして世界に反映されているのが面白かった。人の性格の結構大事なところなんじゃないか、みたいなことも選択肢で選ばされる。主人公と思えるキャラは居るけれど、プレイヤーが選択するのは主人公のことだけではなくて、それがゲームプレイの不思議な感覚に拍車をかけていたな。
 ハッピーな物語ではないし、多分とても悲しいことも起こったんだけど、悲しみに浸るような物語性ではなかったと思う。淡々と旅が続いていくのがどうしようもなくても生きていくしかない人生みたいで良かった。
 わからないことだらけでも、出会った人々の言葉から受け取った感情について、じっくりと考えてたくなるような物語だった。医者のシーン怖かったな。犬(わたしにとってはホーマー)可愛かった。ジューンバグが好きで、彼女のセリフを選ぶときはすごく真剣になっちゃった。ジューンバグの言わなそうなことを言わせたくなかったので……。

 プレイ時現在公式実装されている翻訳の出来がイマイチということなので、こちらの翻訳のお世話になりました。この複雑な世界に心地よく浸れたのはきっとこの翻訳パッチのおかげ。深い感謝。
 すでに公式採用が決まっていて、いずれこちらが本実装されるようです。
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2803188356
(→2023/8/18追記:公式実装されました! これからはMODなしで良い翻訳を味わえます!)


Puzzline -パズライン-

プレイ時間:2時間
 このプレイ時間は友人4人でひと盛り上がりした時間。
 2~4人で遊べるUNO系統のカード対戦ゲーム。ワンプレイは2先でやって2、30分程度かな? 3先も選べるけど、4人対戦で3先やるとちょっとぐだるので2先がちょうどよかった。
 カードに穴と突起があって、前の人の出した突起にはまる穴がないとカードが出せないようになっているのが独特で面白い。カード効果も種類が豊富で、初めのうちはそんなカードあったの!? と驚きながら遊ぶことになる。
 わりと手札運ゲーだし、ゲームをやり直すかのようなはっちゃけたカードもあるし、攻撃対象を選ばず「これしか出せるカードなかったんだごめん!」という気持ちで嫌なカードを出せるので、対戦苦手民でもそんなにストレスなく遊べる。気楽で良いパーティゲーム◎


Chicory: A Colorful Tale

プレイ時間:14時間
 突然色を失ってしまった世界に、先代「絵ふで使い」チコリーから譲り受けた魔法の絵筆を使って色を取り戻していこう!
 かわいいキャラのかわいい雰囲気で、うきうき塗り絵をするゲームだと思っていたらシナリオが予想外に重くてびっくりした。
 絵を描くこと、絵を人に見せることに関する喜びと苦しみをぎゅっっと詰め込んだような作品。ゲーム内で頼まれて絵を描くイベントがいくつかあって、色使いを褒めてくれたり、構図を褒めてくれたり、ありきたりな絵だとけなされたり、チコリーの方が良かったとはっきり言われたりする。
 主人公はたまたま良いタイミングでチコリーのそばにいて、偶然絵筆をゆずり受けただけで、絵の学校にも通っていなかった。そんなぽっと出の「絵ふで使い」を受け入れてくれる人がいれば、嫉妬と軽蔑をあらわにする人もいる。魔法の絵ふで使いってだけで信仰してくる人もいる。
 主人公がまだ絵ふで使いとして覚悟が出来ないまま、世界の状況はどんどん悪化していく。それを救えるのは魔法の絵筆を引き継いでしまった自分だけだという重圧と、先代のようにうまくできない悔しさを抱えながら、とにかく出来ることだけやっていく。
 絵を描く人の中にはやってて苦しくなりすぎる人がいるかもしれない。絵をまったく描かない人は、色を塗らされるシーンが多くて疲れちゃうかもしれない。それでも色んな人にやってみてほしいなと思っちゃう作品。なんなら絵を描かない人によりやってほしいかも。「自分の絵」に色んな反応が返ってくること、どんな風に感じるんだろうな。
 絵に限らず、ちょっと周囲と違った能力を持っててそれを頼られすぎちゃう人とかにも刺さるところあるかも。
 すごくたくさんの感情に出会えるいい物語だった。日本語化してくれてありがとう……。

 ちなみにコントローラーだと左スティックで移動、右スティックで絵筆の操作ができるようになってるんだけど、頭が混乱したので、移動をコントローラー、絵筆をマウス操作で遊んだ。先に進むためのパズル要素も難しすぎず、簡単すぎずのほどよいラインでたのしかった。スプラトゥーンやったことある人には馴染みあるギミックが多いかも。


Katamari Damacy REROLL

プレイ時間:4.5時間
 地球上のいろんなものを巻き込んで塊を大きくして、星空を作る転がしアクションゲーム。
 いつかのRTAinJapanを見て、面白そうで購入したやつ。それがなくても熱心なファンの多いイメージだったし、やったことある人はみんな楽しいって言っていたのでわくわくしながらやった……んだけど……難しい!!!
 移動や視点移動のクセが強くて最後までうまく操作できなかった。そして序盤の小さな物をちまちま集めるフェーズがとにかく難しい。家とか巻き込めるようになってからは大雑把でも許されるようになって楽しいんだけど、楽しい時間ってすぐ終わっちゃうのよね……。(制限時間がくるので)
 ステージごとのサイズ目標もギリギリに設定されていて、歯ごたえ抜群という感じ。大雑把にわいわい楽しむゲームだと思ってたので予想が外れて戸惑ったけど、シュールなストーリーとか心地よい音楽とか、これが塊魂か……というのを味わえて良かった。


Timelie

プレイ時間:4.5時間
 時間操作で完璧なルートをシミュレートして、敵に見つからないように出口を目指すステルスパズルゲーム。
 シークバーを操作して未来を見たり過去に戻ったりしながら、敵の目をかいくぐれるタイミングでさっと移動する。タイミングを伺ってのんびりしすぎると時間制限が来てしまうし、雑に行きすぎるとすぐ見つかってしまう。脳の普段使わないところを使うような、歯ごたえのあるパズルゲームだった。
 ネコチャンがものすごくかわいい。出会ったときから足元でスリスリしてくれるので最高だし、少女がネコチャンを撫でるときは頭を撫でるだけじゃなくてちゃんと顎も撫でてくれる。抱き上げるモーションも、やわらかくて小さな命を大事に扱っている感じがして見ていてキュンとする。
 キュンとするからこそ猫好きにオススメしづらい……話がふんわりしていてはっきりとはわからないんだけど、多分あまりハッピーな物語ではなかったので……。ネコチャンのショッキングなシーンは絶対に見たくない! という人にはオススメ出来ない。カワイイシーンがあるならヨシッ派ならオススメ。少し毛色の違うパズルをしたい人にはとってもオススメ。


ナツノカナタ

プレイ時間:7時間
 終末世界で旅する少女ナツノと会話しながら進めて行くテキストアドベンチャー。なんと無料。なんで無料……?
 探索や戦闘をテキスト指示するって聞いて難しそうなイメージだったけど、やってみたら意外と簡単だった。というか少女達が結構自分で考えて動いてくれるし、探索難度も高くはないので、無茶しなければゲームオーバーにはならなそう。
 雰囲気がとても良かったな。夏の音、夏の景色と、突然変わってしまった「よくわからない」世界で生きる人々の色んな心が描かれていて、読み応えがあった。
 そんな色んな心とまっすぐに、「あなたの言っていることはっきりとはわからないけど、そういうものなんだって受け入れる」って伝えて向き合っていくナツノちゃんのスタンスが良い。
 世界観が割とSF風味なんだけど、SF初心者向けなのかとっても丁寧に説明されていた印象。SF慣れしてる身にはちょっとくどかったけど、こういう世界観に初めて触れる人にはちょうど良い説明量なのかも。
 アカネさんが好きだな。あんなのもう好かれるために存在してるようなキャラだからまんまとって感じではあるけど……。ミナモも好き。シノもかわいかった。あとエンディングのボーカル入り曲がとても良かった。


フラッシュバック

プレイ時間:2.5時間
 運び屋になって物騒な街で生きていくローグライトテキストアドベンチャー。先月やったサンセット・ルートと世界観を共有しているみたい。
 前作でほぼ顔アイコンだけだったキャラ達が喋るので、こんな人だったんだ~と思いながら遊べて楽しかった。姫君前作で大分お世話になったけど、今作でも良いキャラで好き。
 個人的には前作より少し難しく感じたかも。前作は何も考えずにやってもクリアを楽にするための緩和措置が手に入ったけど、今回はちょっと意外な行動をしないとそれが訪れない。トゥルーエンドはその道具なしではかなりキツいので、どうしてものときはググってやり方調べた方がいいかも。


The Room

プレイ時間:2.8時間
 謎の箱を開け続けるパズルゲーム。感覚としては脱出ゲームに近いかな。
 物の質感を感じる上質なグラフィックとサウンドが良い。脱出ゲームはそんなにやらないので苦手気味なんだけど、それでも少し悩んでからスッキリと解決出来るような難度の謎だけで出来ていてとっても心地よかった。難易度設定が天才。

 英語は読めないのでこちらのガイドを参考に日本語化して遊びました。残された怪しいお手紙にドキドキしながらちょうど良いパズルを味わえてとっても楽しかったです。深い感謝。
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=798332950


Shy Cats Hidden Orchestra

プレイ時間:1.5時間
 演奏するネコちゃんを見つける捜し物ゲーム。
 ネコちゃんがそれぞれ楽器を持っていて、見つけるごとに音楽が重厚になっていくのが面白い。全10ステージ。ステージごとに隠しネコちゃんを出現させるためのギミックがある。ヒントを元に演奏してもらうネコちゃんと休憩してもらうネコちゃんを選ぶことになる。演奏するネコちゃん達をしっかり活かしているギミックで良き。


おわりに

 今月は濃厚な物語をたくさん浴びて頭がいっぱいいっぱいで幸せだったなあ。特にKentuckyRouteZeroとChicoryが印象的。どちらもそれぞれずっと考え込めちゃう。
 KRZは月末頃、翻訳MOD作成者さん主催の感想会がDiscordで開かれたので聞きにいかせてもらったんだけれど、自分は気付かなかった色んな事が知れてすごく楽しかった。エンディングの景色が一種類じゃなかったの本当にびっくりしたな……わたしの見たエンディングではああいう感想になったけど、違う景色を見ていたら違う感想になっていたかもしれない。本当に、選択肢の積み重ねでキャラそのものが変わって物語が変化する、世界の奥行きが面白いゲームだった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?