見出し画像

生徒が主体的になれる始業式 〜スマホを使ったアクティブリスニング

学校の主役は生徒のはずだよな…。
年度始めのこの時期、始業式に参加しながら疑問を抱いたマサです。
学校行事には生徒が主役になれないものがたくさんある。
例えば、始業式で話しているのは大人ばかりです。
生徒は黙って聞いていなければならない。
そもそも始業式や終業式の目的は何か。
何のために、誰のためにやっているのか。
改めて、色々な視点で考察してみます。

1 式典の違和感

今まで勤務した学校の中には、体育館の式典での起立と着席が異常に多い学校もありました。
スクワットしているかのような感覚です。
軍事色の名残りもありました。
ある時、司会者が着席指示を失念してしまい、
生徒は立ちっぱなしで長い講話を聞いていました。
なぜそこまで挨拶の形にこだわるのか。
ただでさえ生徒たちは部活や勉強で疲れています。
眠気と戦いながら先生方のお話を聞いています。怒られないように起きています。
体育館での式典の本質は「話を聞くこと、」ではないはずです。

2 生徒の関心が露骨に出るZOOM始業式

昨今は体育館ではなくzoomで式典をやることが多くなりました。
教室で講話を聞く生徒の様子を見ていると、
内容に興味を持っているかどうかが露骨に分かります。
そもそも、講話の目的のひとつは生徒にメッセージを送ることです。
生徒に届かなければ講話はただのBGMになってしまいます。
どのような話であれば生徒の心に響くのか。
どうすれば話を聞こうと思えるのか。
生徒が主体的に話を聞くためには戦略が必要です。
その手段としてGIGAスクール構想で配備されたICTを使ってみました。

3 主体的に聞く方法にSlidoを活用してみた

今回はZoomでやっていた全校集会でSlidoを活用しました。

これはリアルタイムで感想やアンケートをスクリーンに共有できるので、
クラスメイトのコメントに、共感したりびっくりしたり笑ったりします。
プロ野球の画面下に出てくるツイートのような感じです。

また、感想等を入力することに集中してしまうと話を聞くという本来の目的が薄れてしまうので、
入力は1文、もしくは30秒程度という軽い制限をかけます。
Slidoを使う目的は感想を述べることではなく、主体的に聞くことです。
その最上位目標は念を押して共有しておくと、
生徒たちも話の内容や友達のコメントを楽しみながら聞いてくれます。

4 講話を聞きながらスマホを触ることは悪いこと?

しかし、このSlidoを使ったアクティブなリスニングスタイルはある先生から一蹴されてしまいました。
その先生に注意された理由は「スマホを使っていたから」です。
ここで改めて目的を確認します。
「他のクラスはスマホは使ってないけど話を聞いていない」
「このクラスは話を聞いているけどスマホを使っている」
プライオリティを考えたらスマホを使わないことより、話を聞かないことのほうがだめだろ…
と思いましたが、、このような反対はマサ予想の範疇でした。
学校の体質や生徒指導の特徴を考えれば
「スマホを使うことを注意されるかも」と薄々感じていました。
マサの思い付きで無計画に実行しまったので、
他の先生方に相談したり根回しをしたりすることを怠りました。
マサの戦略ミスですね…
組織である以上、反対派がいたり保守派がいたり、様々な先生がいることを前提にしなければなりません。
どのような手順を踏んで、スマホ活用派の先生達に相談をして、管理職まで巻き込んで…
アルゴリズムの大切さを痛感しました。

幸い、今回のSlidoの活用は大した問題にならず口頭注意で済んだので、
次はもっと戦略を練ってから挑戦しようと思います。
この記事をご高覧くださった皆さまにお願いです。
差し支えなければ皆さまのアクティブリスニングやSlidoなどの活用事例を、
コメントいただきたいと思っております。
マサの戦略をより強固にしていくために、
是非ともお力添えをよろしくお願い申しあげます。

「教育を本気で語る会」ではtwitter, Facebook, spotifyでも発信しておりますので、そちらのフォローもよろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?