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自分で考えてやる宿題

教育を本気で語る会、英語教師のJOYです!
引き続き、宿題の本質を考えていきます。
今回は「先生からやらされる宿題」ではなく
「自分で考えてやる宿題」の取り組みについて、
JOYの定時制高校での実践をお伝えします。
高校生、定時制、英語科という前提を踏まえ、
個別最適な宿題について考えていきます。

  1.  持ち込み可能な授業内テスト

  2.  持ち込み用紙を指定する

  3.  勉強の時間も量も生徒が決める


1.持ち込み可能な授業内テスト


自分で考える宿題をやってもらうために、
JOYの授業内のテストでは資料の持ち込みを可能にしています。
テストの目的を知識の暗記ではなく、
思考表現に設定することで、
授業で学んだ知識をテストでどのように生かすのかを生徒に考えてもらいます。


覚えるテスト
から考えるテストにシフトしています。
例えば、とりわけ→avobe allと書くのではなく、
プリントに記載してある複数の語義の中から
      ア. before anything else
という選択肢を選んだりします。
他にも、日本語の定義を生徒に記述してもらったりします。
例 たくさんのものの中から特別なものを取り出して分けること
採点の際に定義の許容範囲を大きく設定し、
解答のほとんどが正解になることが多いです。
生徒自身も、日本語の意味が分からない単語の定義は未記入が多いです。
言い換えると、意味を知っている単語であれば一生懸命説明しようとするので、
表現力が伸びていきます
点数も取りやすく、一夜漬けテストのような浅い記憶にもなりません。
暗記重視のテストに苦しんだ生徒たちは達成感を得やすくなります。

2.持ち込み用紙を指定する

持ち込み可能なテストとはいえ、教科書や参考書など何でも見ていいわけではありません。
そこで、テストに持ち込めるのはJOYが用意したプリントのみです
簡単なスタンプを打ったほぼ白紙のプリントを配布して、テストに向けて自由にたくさん書き込んでくださいと伝えています。
これにより、生徒たちはテストに備えて色々と事前準備をしてくれます。
書けば書くほど点数がとれるからです。
テストに出そうな問題や形式を考えながら書き込んでいくので、
能動的な書き込みになります。
これこそが「自分で考えてやる宿題」につながる手段だと思っています。
テストの形式や出題傾向がつかめてくると、宿題の負担が減り、テストの成績も上がります!

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3. 勉強の時間も量も生徒が決める

英語が嫌いな生徒もたくさんいます。
英語が好きな子もいます。
英語は好きだけど分からない子もいます。
中学に行っていないからです。
生徒それぞれが英語に対する向きあい方が違うので、テスト対策も異なります。
つまり宿題への取り組み方も人それぞれです。
点数を取りたい生徒もいれば、単位修得のぎりぎりでいいという生徒もいます。
定義の選択問題より日本語の記述問題の方が得意な生徒もいます。
授業直前にバタバタと書き込む生徒もいます。
しかし、試験には制限時間もあるので持ち込み用紙の情報が少ないと時間が足りなくなってしまいます。
このようなことを経験して、次のテストに向けた対策を練って持ち込み用紙の使い方を考えてくれます。
ちなみに、持ち込み用紙を使わずにノーヒントでテストに臨んでくれる生徒もいます。
大学入試などを考えている生徒は知識も必要だと自覚しています。
テストの形式に慣れれば持ち込みなしでも対応できます。
どれくらいやるか、を決めるのは生徒自身です。持ち込み用紙によって宿題との向き合い方が変わりました。
定時制高校こそ個別最適な学びが必要です。
宿題などの慣習にとらわれることなく、
個別最適な学び方に焦点をあてた実践をつんでいきます。
次回のテーマは学校の当たり前を変える。
授業の号令をなくした、自由進度やテストの受け直しについてです。

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