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50歳、小型二輪免許一発試験に挑む(後編)

小型二輪AT免許の一発試験に合格しました。
2回目のチャレンジでクリアできました。
良かった~。

1回目で合格する方もいれば、10回目で受かる方、途中で諦めて教習所に通う方など様々のようですが、大体4~6回ぐらいで合格する方が多いとの事です。1回目はグッダグダで全くお話になりませんでしたので、よく2回で受かったなと思います。

教習所に通うと(所持免許にもよりますが)10万円以上はかかる様ですので、それが2、3万で済む訳ですからこの差は大きいです。
ご褒美に帰りに寿司でも食べようかとも思いましたが、それじゃ節約した意味がないだろ?と考えなおし、コンビニのジャイアントフランクだけ食べて帰りました。何年かぶりに食べましたが、相変わらず美味しいですね。

免許げっと~。

 勝因はズバリ『情報』でした。
 教習所は聞けば教えてもらえますが、ここは試験場なので聞いても開示情報しか教えてもらえません。そりゃそうですね、試験の答えを教える事はできませんからね。
 となると情報源は知人やYoutube、ブログ、HPなどという事になります。成功談や失敗談、乗り方のコツなどの記事に少しでも多く目を通す事が大事だと思いました。私の場合、試験前日と当日の朝にたまたま見つけた(えっ?そうなのっ!?)という2つの新情報を見たから受かった様なものでした。あれを見ていなかったら落ちていたと思います。

 2つの情報とは、
 ①ダミーだと思っていた踏切が、実はライトが点滅する仕様になっていた
 ②坂道の下り坂では、前後ブレーキを両方使い続けなければ徐行した事にならない
 事です。これはかなり合否に関わる事項でした。教示していただいたサイト管理者さまには感謝するばかりです。

ですので私も気が付いた事を記させて頂きたいと思います。普通に検索して出て来るサイトに書かれている事は省略して、私が新たに気付いた事を中心にお伝えしたいと思います。参考になれば嬉しいです。

・125ccバイクってどんな感じなの?
 試験前に「ならし走行」ができます。本当はそこで車体の重さや加速、ブレーキの利き具合、小回りなどを色々とチェックしたい所なのですが教習所ではないのでそんな事はできず、200m弱の距離をただグル~ッと回ってくるだけのものです。感じたのは「シートが高い」事と「アクセルの遊びが大きい」事でした。実はこの「アクセルの遊び」が1回目試験の失敗に繋がりました。本試験開始後すぐに「40kmまで速度を上げなさい」という課題があるのですが、想像以上に125ccの加速が鈍かった事に加えて、ハンドルの遊びが大きいがためにアクセルを回し切れず40km/hに達したかどうかギリギリの所でカーブが来てしまいました。恐らく達していなかったのではないかと思います。
 また、ここでもうひとつ気が付いた事がありまして、本試験が始まるまでに「速度メーターをよく見ておく必要がある」という事です。スタートしてから(あれ?40kmどこ?どこ?)ってなりました。これは失敗でした。原付と125ccとでは数字の位置つまり針が示す角度が全然違いました。原付と違って30~40km/hを示す角度がかなり狭いので、慣れれば平気なのでしょうが初めて見ると焦りますね。どなたかのサイトで「メーターが見づらい」と書いてくださっていたのに無駄にしてしまいました。なお「急制動」という課題でも走行しながら30km/hを確認する必要があります。

・コースの下見は絶対にした方が良い
 朝と昼に試験コース上を実際に歩く事ができます。試験当日でもできなくはないですが、コース開放時間中に受験手続が始まりますので、十分なチェックは難しいと思います。当日は最終確認程度しかできないです。
 事前に各サイトからコースに関する情報を集めてはいましたが、コース見学をした事で色々な事に気が付きました。
 大きな発見としては、
 ①信号機と太陽が同じ位置に来ていました。私はコースチェックに2回来ていまして、1回目は曇天で気が付きませんでしたが、晴天だった2回目に信号が逆光で見えなくなる事に気が付きました。これはネットでは知り得ない情報でした。
 ②各所の植え込みがどの程度のボリュームなのかも事前チェックが必要です。こじんまりとした植え込みの為に必要以上の確認動作をしてミスったら無念です。実は私の1回目のミスはコレでした。S字から出る際に、植え込みの向こう側を確認しようとしてモタモタしていたらふらついて右足を地面についてしまいました。必要以上の確認がアダとなりました。 ※試験中、右足を一切地面につけてはいけないそうです。
 ③坂道の角度と長さも確認した方が良いと思います。上にも書きましたが、坂道の下りは「両輪ブレーキをかけたまま最後まで徐行」し続けなければなりません。という事はブレーキが強過ぎると途中で止まってしまい最後まで到着できなくなります。ですので、坂道発進時から頂上の徐行標識までは「ある程度の加速」が必要だという事になります。
 ちなみに私は1回目の試験でここをノンブレーキで降りていた様です。下り坂ではアクセルを1mmでも開けてはいけないというマニュアル車か何かの情報を、ブレーキを1mmもかけてはいけないと勘違いしてしまった様です。もの凄い速さで駆け下りたのでしょうね。そんなコト記憶にありませんけれども。なお、そこからゴール直前までの記憶も全くありません。完全にパニックに陥っていたようです。
 ④場内に2階建ての採点棟という建物があり、試験官はそこの2階から走行をチェックしています。私が受験した試験場は採点棟がコースの端にあります。(何故こんな端っこにあるのだろう?)と考えました所、そこは「急制動」のゴール(停止位置)の真横にありました。勝手な推測ですが、この二輪免許試験で一番重要なのは「急制動」なのではないかと仮説を立て「急制動」は絶対にごまかしが効かない課題であると考えました。という事は逆に採点棟から遠く離れた場所はどうなのだろう?と。
 色々と思考を巡らせた結果、遠く離れた場所で気を付けなければいけないのは「誤解されないようにする」という事だと結論づけました。1回目の不合格発表の際に「車線変更時の安全確認をもっとしっかりとしてください」と言われまして、(そっか~、あれでも足りないか~。)と反省し意識し直したのですが、ひとつ気が付いた事がありました。
これかっ!!という心当たりがありました。
 皆さんも普段クルマなどを運転していれば、交差点を曲がる際には、かなり手前から侵入する先の道路の状況を確認されますよね。詰まっている車両がいないかとか、歩行者信号の点滅が始まっていないかとか、歩行者や自転車の位置だとか、標識の時間表示だとかまぁ色々と。
 私の場合、普段から曲がり角だけでなく車線変更時にも、何回かチラチラ見る癖があります。そのチラチラ時の首をふる角度があまりにも微妙な為、試験官はこの動作を「確認不十分」と判断したのだと考えました。2回目試験の際には「チラチラ見ない。」この点を強く意識しました。
 もうひとつ同じような事があります。出発点に戻ったらエンジンを切ってからバイクから降りるのですが(あれ?キー、オフにしたっけ?)と思って再度キーを触りに行くという癖にも、2回目受験のならし走行が終わった時に気が付きました。玄関の鍵と同じですね。(あれ?カギ締めたっけ?)と一瞬不安になってもう一度戻るという、あの行動です。行動自体は良い事なのですが、試験の時にアレをやると遠く離れた所で見ている試験官には「あ、エンジン切り忘れたのね~」と捉えられてしまうかも知れません。

・他人の走行は見ない方が良い
コース見学に2日行きまして、ついでに本試験の様子も見て参考にさせてもらおうと思ったのですが、見ているうちに他人の走行は見ない方が良いと思いました。バイクの加速具合や、スタンドの操作、ミラーの形状などマシンに関する情報は有効ですが、走行自体はお手本にはなりません。考えてみたら当たり前ですよね。みなさん免許を持っていないからここに来ている訳です。コースを逆走している様子や、違う方向に曲がる様子が脳に刻まれてしまって、誤った情報が上書きされてしまいそうな不安に襲われました。(あ、コレは見ちゃいけないヤツだ)って思いましたね。ちなみに2日で受験者は12~13名ほどだった思いますが全員不合格でした。その結果を見た時は私も凹みましたね。受かるワケない、自分もそうなる、って。

・1回目の本試験は不合格。
先ほど他人の走行は見ない方が良い、と書きましたが見事に私も「見ちゃいけないヤツ」の仲間入りを果たしました。ありえない程グダグダでした。
 列挙しますと、
 40km/h出せなかった → センターラインを見誤り、挙動不審な車線変更をした →  坂道の下りをノンブレーキで風を感じながら降りた → 一本橋フラッフラで身をよじりながら無理やり完走 → S字出口でふらついて右足着地 → 急制動でブレーキ操作が早すぎ、当然余裕すぎた為ブレーキを緩めて目的コーンに無理やり近づく。 → 信号が青に変わったのにボケッとしていて出遅れた → 発着場に戻る際に指示器を出す方向に迷い、出さないまま到着。 全体的にバイクのコントロールが全くできていませんでした。遊園地のアトラクションに乗っているような感覚でした。100点からの原点方式ですが、間違いなくマイナスに突入しています。
 よくコレで最後まで走らせてくれたもんだと思いました。1回目だから最後まで走らせてやるかという恩情を頂けたのかな?と勝手に解釈しています。
 実は、本走行前のならし走行の時点でもやらかしています、私。
 ・他の方のバイクにまたがろうとして制止されました。
 ・ならし走行で本試験コースに10mほど進入してしまいました。
 どちらも緊張しすぎたゆえの事で、勿論故意ではありません。

・2回目の本試験で合格。
1回目のダメダメ三昧をよく修正できたな!と自分でも驚きました。
 成功した要因としては、すぐに2回目を受けた(不合格の2日後)事が大きかったと思います。1回目の走行によって完全にコースが頭に入ったようで、走行中にコースを考える心配が無くなりました。実は1回目とは別のコースになりまして正直めっちゃ焦ったのですが、簡単な方のコースに変わりましたので運が良かったかなと思いました。
 1回目でアクセルの遊びの大きさと速度の伸びの悪さを実感できたので、そこは注意しました。あるサイトに「試験官は、パワーのある乗り物を上手くコントロールできるかどうかを見ているのです。なのでスピードを出さないよりは出した方が良いです。メリハリ走行というのはこういう意味です。」と書いてありまして、この言葉に助けられました。しっかりアクセルを開いて「パワフルな走行」を心掛けました。
 その他は特別な事はしませんでした。1回目と同じ失敗だけはしない様に気をつけたくらいです。そう言えば、申請の時から気になっていた「ガニ股」については完全に忘れていました。ガニ股も減点対象ですので注意が必要ですね。

 とまぁこんな感じで驚くべき結果となりました。まさか2回目で合格できるとは思っていませんでした。これで懸念していた「2025年原付終了問題」についてはクリアとなりました。125ccでは2年目以降は2人乗りができます。
いつも重たいキャベツを抱えて持って帰って来てくれる嫁さんを、キャベツを抱えた嫁さんごと乗せてスーパーから持ち帰りたい。(持ち帰るって言うなとか聞こえますが)そんな日を夢描いています。

 とても長い文章を最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。 皆さまにも沢山のラッキーが舞い降ります様祈っています。
 それではまた次のお話にて。ばいばい。


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