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【狩野永徳・松栄筆】聚光院本堂障壁画 国宝が里帰り(京都・大徳寺)

旬・美・遊」では旬のおでかけ情報をはじめ、気になる新刊や新商品、見逃せない展覧会や伝統的なお祭といったご当地の話題など、さまざまなトピックをお届けします。(ひととき2022年9月号より)

 茶聖・千利休の菩提寺にして、日本絵画の最高峰・狩野永徳の障壁画を有する京都・大徳寺じゅこういん。京都国立博物館に寄託していた、狩野永徳とその父、しょうえいによる本堂障壁画全46面(国宝)が5年半ぶりに里帰りし特別公開される。

重要文化財の聚光院本堂

 永徳が障壁画を手掛けた安土城、聚楽第じゅらくだい、大坂城はいずれも兵火・破却に遭い現存する作品は少なく、大規模なスケールで残るものは聚光院本堂のみ。1979(昭和54)年に《モナリザ》が来日し展示された際、答礼としてフランスで展示されたのが永徳筆《花鳥図》だった。まさに日本美術を代表する傑作といえるだろう。

狩野永徳筆 障壁画《花鳥図》 松、竹、梅にオシドリ、セキレイ、タンチョウヅルなどを組み合わせている

 もともと《花鳥図》を含む障壁画全46面は聚光院本堂の空間のために設計し描かれた作品である。建物に収まり調和したときこそ、作品本来の躍動感を感じることができるはず。日本を代表する建造物と作品の美しさを、その目で確かめてみてほしい。

狩野永徳筆「花鳥図」東面 梅

「大徳寺 聚光院 国宝里帰り 特別公開」(2022/9/3〜2023/3/26)
京都市・大徳寺聚光院
時間と人数を区切ってのグループ拝観(ツアー形式)
▼詳細・申込みは下記京都春秋のホームページへ
https://kyotoshunju.com/temple/daitokuji-jukoin/

出典:ひととき2022年9月号
※この記事の内容は雑誌発売時のもので、現在とは異なる場合があります。詳細はお出かけの際、現地にお確かめください。

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