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雑記

ディーンアンドデルーカの天井をお洒落に這っているダクトを眺めながら、「あ〜。金が欲しい」と思った。淺ましい。最悪だ。

つらつらと日記を書く。

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友人に勧められて、鬼太郎の映画を見に行った。「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」というやつである。Twitter(現X)を眺めていると妙に感想がたくさん流れてくるので、まっさらな状態で見た訳でもなかったが、いい映画だった。しかし、PG-12が納得できる胸糞悪さであった。鬼太郎くん、君には友達がいるみたいで良かったね。

どうにも本当に嫌な家父長制が描かれており、家父長制というのは結局のところ支配する者以外は男だろうが女だろうが、その中で足掻くしかない。「この方がお前も人の役に立つ」などと正論にも聞こえることを言いながら、他人を搾取していく。反吐がでる。この辺りのことは、きっとどなたかがきちんと書いてくれているだろう。

私が一番悲しかったのは、沙代さんというキャラクターが殺されてしまったことだ。彼女には一番死んでほしくなかった。彼女は死ぬべきじゃなかった。せっかく彼女は怨念パワーを手に入れたのだ。その力で生まれ育った家を破壊し、「東京に行っても一緒だ」と内心諦めていても、それでも、違うところへ旅に出て欲しかった。同じ世代の友達だってできたかも知れない。一人きりかも知れない。友達とでも、一人でも、なんだっていい。資生堂パーラーでクリームソーダを食べて欲しかった。

まぁ、そうすると別の映画になってしまうだろう。わかってはいるが、そう願わずにはいられない。

東京がダメだったら、もっと違うところに行ってみたらいい。オーストラリアとか、ベトナムとか、ニューカレドニアとか、色んなところがあるらしい。私もまだ行ったことはないけど、モロッコとか、マケドニアとか、ハワイとか。とにかく、まだ絶望するには早すぎるよ。彼女の隣でそう言いたかった。

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あと3ヶ月くらいで30歳になる。正直、想像していなかった。30歳になるということを。大変お気楽なことに28歳くらいで死んでるんじゃないかと思っていたから。

30歳から40歳に向かって進んでいくというのは、思っていたより気が重い。特に仕事面で、きちんとキャリアを選択しなくては詰むのではないかという気がしてしまうのが辛い。そんなに真面目に仕事をしてこなかったツケが回ってきているともいう。

終身雇用だのなんだの、そういったものからはみ出たところで生きているので、この先の人生が些か心許ない。

最後には大企業勤めが勝つんだ、チェ、なんて言いつつ、そこで心身を壊してしまう人たちのことを思う。お互いままならないが、なんとかなることを祈っている。

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万物の黎明をちまちまと読み進めている。

昔の人類が長距離を旅し、特に血縁関係がある訳でもない集団に参加して、そのまま暮らしていたという話を想像すると楽しい。私も遠くに旅をして、気に入った街にシュッと住んでしまいたい。就労ビザが必要だとか、観光ビザは6ヶ月だとか、現代は難しいことばかりだ。

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11万円の大枚をはたいて、HPVワクチンを打ち始めた。

もう30歳だし、性交経験もあるし、11万円もかけるのはアホちゃうか、と囁く他人の声(仮想)が聞こえないこともないが、結局は自分の体のこと、他人にどうこう言われる筋合いもないしな、接種したいと思ったならそうすればいい、と1回目を接種した。
※補足であるが、40歳だか45歳程度までは推奨の国も多いらしいので、無意味ではないはずだ。必要なら、各々調べてみてほしい。

「他人にどうこう言われる筋合いもないしな、私のことだし」と思った時に、ウーマン・リブのことを思い出した。ブラジャーを燃やした女性たちもこういう気持ちだったのかも知れない。

筋肉注射をした後、腕が少し重くなるのを感じながら、高校生の頃に同級生が「筋肉注射、痛かった!」と校内で叫んでいたことを思い出した。この感覚だったんだろう。あの時はなんだか分からずに接種せず、二十歳くらいで後悔したが、まだ挽回のチャンスがあって良かった。

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ガザ地区で続く虐殺に言葉を失っている。

虐殺としかいえない酷い状況で、さらに、歴史的な文書を保管していた公文書館なども破壊しているというではないか……。そこに人が生きていた歴史ごと消そうとしている……。そんなことが許されると思っているのだろうか……。

最後まで読んでくれてありがとう。