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めっきり音楽を聞かなくなりました

以前、新しい音楽を探すピークは25歳ごろで、30歳を超えると新しい音楽をあまり聴かなくなるというような記事を目にした。改めて調べてみたのだけれど、多分、この記事のことだろうと思う。

私は今年28歳になった。30代が近づいてきた。


中学生の時に軽音楽部へ入った私は、それ以降ずっと音楽漬けで、音楽を聞かない日はほとんどなかったように思う。
深夜にテレビで流れていたアーティストの曲が良くてCDを買いに行ったり、友達に貸してもらったCDを聴いたり、好きなアーティストが聴いているという曲をYouTubeやニコニコ動画で探したり、そういう毎日だった。

家でボロいステレオから音楽を流して飛び跳ね、外出する時iPodが手放せず、寝る時もiPodで音楽を聴きながら寝ていた。

それがここ数年で変わってきた。無音であることが落ち着くようになった。

25歳くらいまでは、外を歩く時、イヤホンで耳を塞ぐことが心地よかった。外の世界と自分の間に薄い膜があるような感覚が心地よくて、外に出るときにイヤホンを忘れると気が狂いそうで近くの電気屋で慌てて買ったりしていた。

あの頃の脆い自分には音楽が必要だったのだろうか、とふと思う。

エヴァのシンジくんがよくイヤホンしているのも、もしかしたら同じように自分を傷つける世界から自分を守るためにそうしていたのかもしれない。お父さんがくれた大事なものっていうだけなら、使わずにお守りみたいに持ってるだけでもいいんだから。


最近は街の音を聴くのが好きになった。車の音、バス停の前で何かを相談する人たちのくぐもった声、地下鉄の轟音、親が子どもをたしなめる声、街のざわめき。夜の住宅街の静けさ。だから、無理にイヤホンで耳を塞ぐ必要もない。

音楽という膜で自分を覆う必要が少しずつなくなってきて、この先、私はどういう音楽の聴き方をするのだろう。今までのように没入するのではないとしたら、どう聴くのだろう。

歳をとると色々なことが変わっていくのだと思う。変わらないものもあれば、変わるものもあって、音楽の聴き方は変わってきた。

この先、あんまり聴かなかったカントリーミュージックとか好きになるのかもしれないな。


最後まで読んでくれてありがとう。