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散歩コースのシリコンバレー銀行に立ち寄った

こんにちは、今日は2023年3月10日に経営破綻したシリコンバレー銀行に来ています。このチャンネルは普段はアメリカを旅行した動画を載せるつもりで開設しましたが、なかなか旅行に出る機会がなく休眠状態になっています。そんな中、シリコンバレー銀行の破綻のニュースがあり、いつもの散歩コースにある銀行ですので立ち寄ってみました。

今は3月12日 日曜日の午後4時くらいです。今日、米財務省などがシリコンバレー銀行の預金を全額保護すると報じたこともあってか、特に混乱はなく、張り紙なども見られませんでした。

今のところわかっていることは、ここ最近のインフレを抑えるためにFRBが急速に金利を上げています。金利が上がるとスタートアップの経営は苦しくなります。株価に影響を与えるもので金利はかなり大きなものです。よく言われるのは業績が3、金利が7くらいです。金利がもりもり上がっているときに株を買ってもいいことはないとよく言われます。

金利が株価、特にスタートアップ企業に大きな影響を与える理由は色々ありますが、一つには銀行に預けておけば4%増えるのにリスクを取ってスタートアップに投資する意味がないことがあります。そうなるとスタートアップは資金調達が難しくなりますから、銀行にある現金を引き出して給与などに充てることが増えます。

一方でシリコンバレー銀行は預金を債券に投資していたようです。債券価格は金利が上がると下がります。簡単に言うと、例えば利回り2%の10年債を1万ドルぶん買うということは、最初に1万ドルを払い、それから毎年200ドルずつ受け取ることができます。10年目には200ドルプラス投資した1万ドルが返ってきます。ところが金利が上がって4%の債券が出てくると、毎年200ドルずつもらうより、持っている債券を売ってそのお金で400ドル貰える債券を買ったほうが得です。

そのような理由でシリコンバレー銀行の持っている債券の価値が下落しました。銀行には現金はそれほどないので、預金を降ろす人が増えると債券を売って現金を作らないといけません。しかし債券価格は下がっています。ここで困ったシリコンバレー銀行はゴールドマン・サックス証券に相談をして、ゴールドマン・サックスは債券価格が目減りしたのを埋め合わせる公募を行う提案をしましたが、これが致命的に悪い提案で、株価は暴落しました。スタートアップ企業に投資しているベンチャーキャピタルはスタートアップ企業に早めに預金を移すように指示し、取り付け騒ぎになり、あっという間に破綻に追い込まれてしまったという話です。

それから財務省やFRBは素早く対応し、シリコンバレー銀行の預金は全額保護されることが決まり、落ち着きを取り戻しました。

この先の予想ですが、どうやらFRBは銀行が割引窓口に持ち込む債券の掛け目を100%にする方向で検討しているそうです。つまり1万ドルぶんの債券を持ち込んだ場合に1万ドルを貸してくれるということです。普通であれば、掛け目は100%ではなく、例えば90%だとすると、1万ドルの債券を持ち込んでも9000ドルしか貸してくれません。掛け目が100%になると、銀行は預金の引き出しに対応するために無理して債券を売る必要がなくなります。

また、今までFRBは金利を上げ続けていて、22日のFOMCでも0.5ベースポイントの利上げが予想されていましたが、これが0.25か0になると言われています。金利上昇の打ち止めが見えたことでシリコンバレーのスタートアップはまた活力を取り戻すのではないかと期待しています。


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