アトリエシリーズの「最高傑作」って?

 今日、友達と他愛のない話をしていたら、ふいに「アトリエシリーズの最高傑作はどれか?」という話題になりました。

 なんという難しいテーマ…!

 …ここで「アトリエシリーズって何?」と思った方のために、まず、わたしの独断と偏見による超カンタンな解説を行います。



 ⭐️「アトリエシリーズ」とは?

 旧・株式会社ガスト(株式会社コーエーテクモゲームスに吸収合併されました)が1997年に発売した『マリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術士〜』から始まった人気ゲームシリーズ。

 世界観やゲームシステムを変化させながら、これまで数多くの関連作品が発売されています。

 そのため、「アトリエシリーズの全ての作品をクリアした」という猛者にわたしはいまだかつて出会ったことがありません。

 もしもそういう方がこの世に存在するとしたら表彰したいです。

 なお、アトリエシリーズはどの作品においても、主人公のほとんどが新米錬金術師。
 (ごくまれに例外があって、錬金術師ではない場合もあります)

 主人公は基本的にアトリエでアイテムを調合します。

 たとえば、自分で作った爆弾を駆使してラスボス級の強敵に勝利したり、超強力な薬を作って親友の難病をたちどころに治したりすることもあります。

 主人公として男性キャラクターを選べる時もたまにはありますが、主人公はたいてい美少女キャラクター。

 プレイヤーは「こんな美少女がひとりで荒野をうろついていて大丈夫なの? モンスターとか変なおじさんとかが寄って来ない?」とハラハラしそうになりますが、安心してください!

 主人公は序盤こそ弱く、敵を杖でポカッと殴る程度のことしか出来ませんが、中盤からメキメキ強くなっていくので心配ご無用です。

 中ボス程度なら一撃で屠る時だってあります。

 また、どの作品も総じてRPG色が濃いのですが、どの主人公も金欠になりがちなのもこのシリーズの特徴のひとつ。

 主人公が一国のプリンセスである時ですら、財政に余裕はありません。

 ゲームの世界も現実同様、世知辛いものですね。

 主人公は作ったばかりのアイテムを売っては材料を採取しに行ってまたアイテムを調合して売ってを繰り返してお金を貯めたり、「〇〇という敵を倒して」という依頼を受けて成功報酬をこつこつゲットしたりと、金策に頭を使うのも重要となります。

 また、「〇〇日までに最低基準を満たさないとバッドエンド」といった縛りがある作品もあれば、「期日なし」を設定してゆる〜く遊べる作品もあり、作品によって難易度も自由度も幅広いのが特徴です。

 ちなみに、主人公が樽を見つけると「た〜る」と言いがちなのが、このシリーズの大きな特徴。

 だからこの記事の見出し画像は樽です。

 また、調合したアイテムを放置していると、腐ってしまうこともありますが、熟成してむしろ価値が上がったりする作品もあるので、在庫管理も肝となります。

 なお、恋愛ゲームとしての要素はほぼ0です。



 …「超カンタンな解説をします」と前振りしておきながら、けっこう長めに熱く語ってしまいました。

 溢れんばかりの我がアトリエ愛!

 お分かりいただけたでしょうか…?

 さて、わたしがこれまでにプレイしたことがあるアトリエシリーズの作品名も、せっかくなので挙げていこうと思います。



 ⭐️わたしがプレイしたことがある作品

 〈ザールブルグシリーズ〉
 『マリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術師〜』
 『エリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術師2〜』
 『リリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術師3〜』
 『マリーのアトリエ Remake 〜ザールブルグの錬金術師〜』

 〈グラムナートシリーズ〉
 『ユーディーのアトリエ 〜グラムナートの錬金術師〜』
 『ヴィオラートのアトリエ 〜グラムナートの錬金術師2〜』


 〈イリスシリーズ〉
 『イリスのアトリエ エターナルマナ』

 〈アーランドシリーズ〉
 『ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術師〜』
 『トトリのアトリエ 〜アーランドの錬金術師2〜』
 『メルルのアトリエ 〜アーランドの錬金術師3〜』
 『ルルアのアトリエ 〜アーランドの錬金術士4〜』※最近始めたばかり

 〈黄昏シリーズ〉
 『アーシャのアトリエ 〜黄昏の大地の錬金術師〜』
 『エスカ&ロジーのアトリエ 〜黄昏の空の錬金術師〜』
 『シャリーのアトリエ 〜黄昏の海の錬金術師〜』

 〈不思議シリーズ〉
 『ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術師〜』

 〈番外編〉
 『ネルケと伝説の錬金術士たち 〜新たな大地のアトリエ〜』




 …くっ、作品名を挙げているだけで、うっかり腱鞘炎になりそうになりましたよ…!

 アトリエシリーズ…恐ろしい子…!

 そして何よりも恐ろしいのは、これでもアトリエシリーズのほんの一部に過ぎないということ。

 たとえばマナケミアシリーズ、ライザのアトリエシリーズ、『〜のアトリエ Plus』バージョン等も含めると、その総数はそれはもうべらぼうにあるわけです。

 そして、それぞれに違う良さがあるわけです。

 みんな違って、みんないい。

 そういうものなわけです。

 よって、「アトリエシリーズの最高傑作」を選ぶのは至難の業!

 どの作品にも思い入れがあるので、最高傑作どころか、上位3作品のランキングを選ぶことすら困難!

 …とはいえ、もしかしたらここまでこの記事を読んでくださった方の中には、「アトリエシリーズをプレイしてみたくなった。しかし、よもやこんなにべらぼうな作品数があるとは…。どれからやるのがおすすめなんだろう?」と興味を持ってくださった方もいるかもしれません。

 そういう場合は、まず、どれか気になったシリーズがあれば、そのシリーズの第1作目をプレイしてみることをおすすめします。

 なぜかというと、第1作目に出てきたキャラクターたちが第2作目や第3作目にも出てくることが時々あるからです。

 「敢えてストーリーに置いてきぼりにされたい」というドMな方以外は、第1作目からプレイすることをおすすめします。

 …とは言え、「ストーリーに置いてきぼりにされたっていい。〝こういう人にはこの作品がおすすめ〟というものがあれば知りたい」という方もいるかもしれませんね。

 そういう方のために、わたしの独断と偏見で以下の通り選んでいこうと思います。

 極力ネタバレを省きます。

 ちなみに、並び順はわたしが思いついた順です。

 また、作品によってはPlayStation4や Switch等ではプレイ出来ないものもあります。

 多くのファンがハードの移植を切望していますので、コーエーの皆様、是非移植を前向きにご検討ください。



 ⭐️「スマホで出来る作品を知りたい」という方へ

 そういう方には『マリーのアトリエ Plus 〜ザールブルグの錬金術師〜』がおすすめです。

 主人公はマリー。

 彼女こそ全ての原点。

 はちゃめちゃだけど友達思いで、どんな人とも仲良くなれるタイプ。

 残念ながらスマホ版は操作性がはっきり言ってイマイチで特にミニゲームが激ムズですが、アトリエシリーズの原点である『マリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術師〜』PlayStation版のシナリオや音楽をそのまま移植した感じがあって、レトロな可愛さが最高。

 難易度も低め。

 なお、わたしが知る限り、マリーはアトリエシリーズ史上最もお片づけが苦手な錬金術師。

 でも、安心してください!

 生きているホウキを作れば、ホウキがまるでルンバみたいにお掃除をしてくれます。

 また、妖精さんに賃金を渡すと、アトリエをピッカピカに片付けてくれますよ。

 わたしのうちにも妖精さんが欲しい!


 〈iOS版〉


 〈Android版〉



 ⭐️「癒しが欲しい。まったりとした世界観を楽しみたい」という方へ

 そういう方には『ヴィオラートのアトリエ 〜グラムナートの錬金術師2〜』がおすすめです。

 主人公はヴィオラート。

 元気いっぱい! ニンジン大好き! の明るい子です。

 田舎のカロッテ村で錬金術のお店を開き、お店番も出来るというゲームシステム。

 シミュレーションゲームとしても存分に楽しめます。

 お店の運営が楽し過ぎて、冒険するのを忘れてしまいがちになるのですが、冒険先でのキャラクターたちの動きも愛らしくて素敵。

 のどかな村を気ままにお散歩してみたり、やんちゃなお兄ちゃんとちょっとした兄妹喧嘩をしてみたり、たまにニンジンを齧ってみたりと、ユニークなストーリーを楽しめます。

 時々アイテムをオークションにかけられるのも楽しい。



 ⭐️「言葉遣いが美しいキャラクターが好き」という方へ

 そういう方には『アーシャのアトリエ 〜黄昏の大地の錬金術師〜』がおすすめです。

 主人公はアーシャ。

 荒廃した世界で生まれ育ちながらも全く擦れていない彼女は、言葉遣いも所作もとっても可憐。

 お姫様じゃないのにお姫様みたい。

 可愛い魔女っこ、超怪力美女、渋い中年錬金術師、麗しのオートマタ、塩屋さんといった様々なキャラクターたちが登場しますが、みんなと自然と打ち解けるアーシャのコミュ力は凄い!

 また、たまに猫脚家具が出てきたり、世界最大の図書館が出てきたり(これについては後日、別の記事で熱く語ろうと思います)、音楽のかっこよさも、わたしにクリーンヒットした作品です。

 アーシャと妹ニオとの姉妹愛が美しいのみならず、オートマータと人との交流もまた、哀しくて綺麗。



 ⭐️「ゲームの世界でもお料理をしたい」という方へ

 そういう方には『ロロナのアトリエ 〜アーランドの錬金術師〜』がおすすめです。

 主人公はロロナ。

 いわゆる「はわわ系」なので好き嫌いは分かれそうですが、癖の強い師匠にいじられながらもけなげに頑張る子です。

 そんなロロナの特技はお料理。

 ロロナの手にかかれば、包丁やまな板やオーブンを使わなくても、食材を錬金釜に入れてかき混ぜれば、美味しそうなお料理だってチョチョイのちょいで作れます。

 …一体、何がどうなっているんだろう…?



 ⭐️「ほんの少しでもいいから恋愛のときめきが欲しい」という方へ

 そういう方には『リリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術師3〜』がおすすめです。

 主人公はリリー。

 明るい美少女だらけのアトリエシリーズにおいては珍しく、比較的落ち着いたお姉さんキャラです。

 特別な展開は無いのですが、男性キャラクターと良い雰囲気になれるので、結構キュンとします。

 錬金術師たちの学校「アカデミー」を作るのがメインの目的。

 少しずつ出来上がっていく学び舎を眺めるのは感慨深いものがあります。

 ほのぼのとした世界観にも癒されます。



 ⭐️「終末世界の悲しみに浸りつつ、希望を捨てない作品をやりたい」という方へ

 そういう方には『エスカ&ロジーのアトリエ 〜黄昏の空の錬金術師〜』がおすすめです。

 主人公は2人います。

 ふんわりした雰囲気の美少女エスカと、爽やかイケメンのロジー。

 主人公によってメインストーリーが大きく変わる…というわけではなく、ほとんど同じストーリーを別の視点で見る感じになるので、好きな方から選ぶと良いと思います。

 特筆すべきは音楽の素晴らしさで、特に『Sky of Twilight』『崇めよ、我は神鬼』『蜂群崩壊症候群 -Colony Collapse Disorder-』は末期の厨二病であるわたしの心に刺さりましたし、『無限大クロニクル』も可愛くて大好きです。

 ネタバレになってしまうといけないのでこれ以上書けませんが、ゲーム後半において、やはり厨二病心をくすぐる素敵な遺跡に辿り着けます。

 また、ラスボス戦とその直前のボス戦はグッとくるものがあります。



 ⭐️「難易度高めの作品に挑戦したい」というアグレッシブな方へ


 そういう方には『トトリのアトリエ 〜アーランドの錬金術師2〜』がおすすめです。

 主人公はトトリ。

 そのかよわくて儚げな見た目とは裏腹に、実は芯の強いお嬢さん。

 妹大好き!な姉、わんぱくな少年、ツンデレなお友達、へたれな馭者、露出過度だけど姐御肌な怪力女性、異能の天才科学者、名物鍛治職人、ダンディーな酒場のオーナー、ストイックなイケメンといった個性豊かな仲間たちが登場。

 「長年行方不明となっているお母さんの手がかりを探す」のがメインの目的なのですが、はっきり言って漫然とプレイしているだけでは無理!

 いつ何をやるか? というスケジュール管理をきちんとやらないと、…というかきちんとやっているつもりでも、なかなかトゥルーエンドには到達出来ません。

 周回プレイ必須。

 また、かなり歯応えがあるボスも多めなので、どのキャラクターを仲間としてボス戦に連れて行くか、どのアイテムを持って行くか、工夫が必要です。





 …はっ!

 またしても、つい超長文になってしまいました。

 まだまだわたしのアトリエ愛、書き尽くせないのに。

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