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理想のポテトサラダ〜大岡山の「立呑 寅や」

ほとんどの男性はポテトサラダ好きである。私もそうだが、仲間と居酒屋に行くと、誰かがポテトサラダを注文する。

ポテトサラダは、じゃがいものつぶし方が難しい。私の好みは、イモの食感を残しつつ、適度にまろやかにマッシュされたものである。したがって、満遍なくつぶすのではなく、ボウルの中でしっかりと崩す部分と粗くする場所を分ける。私は、ゆで上ったジャガイモに顆粒の鶏がらスープを少しまぶす。

絶対に入れたいのはキュウリ。薄切りにして塩をまぶし水分を抜く。玉ねぎは入れたり入れなかったり。ゆで卵はマスト。冷蔵庫にハムがあったら加える。味つけのメインはもちろんマヨネーズ。

とまぁ、かつては家でよく作ったのだが、妻は「ポテトサラダとマカロニサラダは、サラダとして認めない」と主張し食べない。自分一人のために作るのも面倒なので、たまに惣菜で買うか、上記のように居酒屋で注文するかとなる。

居酒屋で注文するのも意外に難しい。定番メニューとあって、各店とも特徴を出そうとするあまり、いぶりがっこ入りに代表される普通でないものが登場すると、個人的にはがっくりである。上記のような、普通に美味しいポテトサラダが食べたい。

大岡山、我が家の近所に「立呑 寅や」という店がある。今年の3月にオープンした店だが、連日(とは言え、週の前半は不定期営業だが)賑わっている。文字通り立ち飲み屋で、ご主人のワンオペ。彼の作るつまみは、料理への愛情があふれている。

この店のポテトサラダは、理想形の一つである。イモのつぶし方、脇役のベーコンとキュウリ・卵のバランス、塩とマヨネーズだけのシンプルな味付けにパラリと振られたブラックペッパー。一人で食べるのにちょうど良い量で、値段はなんと90円。

軽く飲んで帰るつもりが、どうしても酒杯を重ねてしまう。ご馳走さまでした


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