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チャールズ国王の戴冠式(いよいよ本日!!)〜次女がオーケストラの一員として参加!

本日(5月6日)は、いよいよイギリスのチャールズ国王戴冠式が執り行われます。1953年のエリザベス女王戴冠以来、70年ぶりです。

戴冠式で演奏するオーケストラに、次女が参加するという親バカ記事を、先日書かせて頂きました。本日の見所も含めた、追加情報です。

繰り返しになりますが、地上波では「池上彰ニュースそうだったのか!」で放送されるほか、配信・ケーブル等では「日テレニュース24」で放送され、こちらは関東学院大学教授の君塚直隆教授が出演します。君塚さんは、このブログでも取り上げた「エリザベス女王〜史上最長・最強のイギリス君主」(中公新書)を書かれた方で、彼の解説はきっと面白いと思います。

たっぷり放送するのは、イギリスのBBC。日本では、ケーブル・スカパーなどで見られる「BBCワールドニュース」が日本時間15時30分(現地朝7時30分)から中継を始めます。 (朝から、戴冠式関連の報道が続いていますが)

戴冠式自体は、日本時間19時から始まる予定ですが、17時(現地9時)から、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮でイングリッシュ・バロック・ソロイスツとモンテベルディ合唱団が30分程度演奏する予定です。その後、17時30分から約1時間、娘の参加する戴冠式オーケストラ〜Coronation Orchestraが、アントニオ・パッパーノの指揮で、今回委嘱された新曲や、戴冠式に相応しい楽曲を演奏する予定です。この模様はBBCで流れるのではないかと期待しています。

戴冠式での最初の出番はカミラ王妃の入場の際。式は、その後、カンタベリー大主教による「承認」、チャールズ国王の「継承宣言の誓い」を述べます。式は、イギリス国教会が司る、キリスト教をベースにしたものですが、他の宗教にも配慮した出席者の構成や、式における文言が組まれているようです。

次に、国王は「戴冠の椅子」に座るのですが、この椅子は1300年に作られ、以降代々の国王・女王の戴冠式で使われてきました。通常は、ウェストミンスター寺院を訪れると見ることができます。

この椅子に王が座り、カンタベリー大主教が聖油を授けます。これに際し、“Zadok, the Priest“という曲が演奏・合唱されますが、ここからオーケストラの出番が本格的に始まります。この曲は、1727年のジョージ2世戴冠に合わせて、ヘンデルが作った作品です。(エリザベス女王戴冠の際の映像です。多くの方は“あぁあの曲か“と思われるでしょう)

この精油の場面は、式の中でも重要な段階で、「戴冠の椅子」の周囲は“The Anointing Screen“というもので覆われ、外部の目に触れないように行われるようです。("Anoint"=聖油を塗油し神聖にする行為)

この後、いよいよ王はその冠をいただくこととなります。この後、コーラスとオーケストラは様々な音楽を合唱・演奏しますが、その一つが、“オペラ座の怪人“、“キャッツ“などで知られる、アンドリュー・ロイド・ウェバーが今回の式に際し委嘱され作曲した、“Make a Joyfu Noise“です。

戴冠式の式次第は、BBCのサイトが日本語で分かりやすく説明してくれています。テレビ鑑賞のお供にどうぞ。
また、イギリス国教会は文言付きで“Liturgy“、典礼プログラム詳細を公開しています。

戴冠式にテレビカメラを入れ、国民に公開したのはエリザベス2世が初めてです。彼女は、開かれた王室として国民にアピールするためにも、こうした行動を取りました。

今回のチャールズ国王は、式を短縮化し簡素にするとともに、前述の通りキリスト教徒以外の多様な人々に配慮したものとなっていると報じられています。

日本において天皇制は永遠に変わらないものとして、長い間国民の中に定着しています。一方のイギリスでは、王制に反対する層は一定程度いて、イギリス王室は常に能動的に行動を起こし、国民からの支持を訴えてきました。

危機感を持ちながら運営している王室が、いかにして多くの国民、英連邦の人々、さらには世界中の支持を獲得すべく執り行われる一大イベントが、今日の戴冠式だと思います。

そうした観点から今日の式典を見るのも面白いのではないでしょうか

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