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上野「黒船亭」で大満足〜我が家にフィットしたコース

50才の声を聞いた頃から、量が食べられなくなった。健啖家でなければグルメとは言えないと思うので、私はグルメでもなんでもない。レストランのコースは重くなり、妻は私に輪をかけて少食である。

昨日の献立日記に、<妻と上野「黒船亭」>と書いた。落語会の前の、早いディナーである。私一人なら、上野界隈の立ち飲み屋から選ぶのだが、妻と一緒なので「黒船亭」に行く。

「黒船亭」、明治時代の「鳥鍋」屋がルーツの、洋食店である。5時前にもかかわらず、多くの客で賑わっている。メニューには、スタンダードな洋食のほか、牡蠣や地鶏を使った季節の料理が並ぶ。喉が渇いていたので、まず白ワイン「がヴィ ディ ガヴィ」を注文し、何を食べようかと考える。

我々にとって嬉しいのは、多くの料理がハーフサイズで選べること。カキフライなどは1個から注文できる。折角だから、色々食べたい。協議の結果選んだものは、ロールキャベツ、 カキフライ2個、黒船亭サラダ(ハーフ)、タンシチュー(ハーフ)、オムライス(ハーフ)である。

まず供されたのは、サラダ。小さな取り皿がキンキンに冷えているのが嬉しい。そして、カキフライ。大粒のプリプリの牡蠣。尋ねると岩手産とのこと。やはり、牡蠣は三陸に限る。特注のパン粉もサクサクで、見事な揚げ具合。レモンを搾り、三分の一をタルタルソースで、次の一口はウスターソース、そして最後は両者のミックスで楽しむ。

ロールキャベツ、2つに切ってサーブしてくれる。トマト風味で煮込まれ、白いソースが乗ったグラタン仕立て。とは言え、重い味ではなく、トマトの爽やかさとキャベツに包まれた挽肉のバランスがメインで、ソースは控えめなアクセントになっている。前菜メニュの中で気になっていた、“小イモのポテトフライ“と思わしきジャガイモが2ヶ乗っているのも嬉しい。

そして、タンシチュー。タンシチューは、我々の大好物である。洋食店の看板はデミグラス・ソースだが、時折妙に甘ったるいものに出くわすことがある。こちらはそんな心配は勿論無用である。コクがありつつ、どこか軽やかな味である。

最後の皿は、オムライス。いたるところでオムライスを食べてきた。ご飯の上に卵をかぶせるタイプ、あるいはオムレツが乗り自ら開くタイプ、それぞれに美味しさがあり嫌いではないが、死ぬ前に一つ選べと言われたら、やはりご飯が卵に包まれたオムライスが良い。まさしくそのスタイルで出てくるオムライスだが、ご飯が素晴らしかった。メニューには、“ブイヨンで炊き上げたチキンライス“とあるが、味とともにちょっと硬めの炊き上がり具合が最高である。

なお、私は注文全体のバランスは気にして注文したが、順番に出してほしいとお願いしていない。さりげなく「二人でシェアするのですか」と尋ねていただき、我々の返事を受けて、見事な流れでサーブしてくれた。そんなお店の心遣いも嬉しかった。

我が家にとって、最高のコース料理でした。ごちそうさまです

献立日記(2021/12/1)
ハンバーグ(松坂屋)、ブロッコリーとミニトマトのクリームオレンジ・ソース
菜の花のお浸し
まさる漬け冷奴
ポテトサラダ(RF1)
湯葉の山椒風味サラダ(RF1)


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