微風は私の頬を過ぎ 君は柔らかな微笑をふとこぼす 光を透過する薄い葉たちが つらなり その奥には 蒼い蒼い空が ひろがる 並樹はアーチを描き 木洩れ日はゆらゆらと 小道に模様を描く 君の 白い小さな靴は ポキリと折れた梢を避けるように 前へ前へ 季節は静かに移ろい 葉も風も、匂いも光も 私の瞳のなかの 君も 微かに変化していく それでも 私は