精神科で働くまで知らなかったこと

病棟クラークとして大学病院で働いていた27歳のとき、ご縁があって【精神科】病棟に配属になった。

これまで私は『死にたい』と言ってはならないと教えられていたから

どんなに辛くてしんどくて押し潰されそうでも必死で口に出さないようにしていた。

精神科病棟では患者さんが『死にたい』『助けて』とナースステーションに言いに来る。

その度看護師は傾聴する。

「死にたくなっちゃった?そっかー色々思い出しちゃったね。辛いね。お薬のむ?」

患者さんがお部屋に戻ると看護師はこう言う。「表出出来たねぇ。助けてが言えるようになったね。」と。

私は初めて『死にたい』や『助けて』を言っても良いんだと知った。

『死にたい』はいわゆる【死にたい】ではなく、その人のなかの天使と悪魔が戦っていて、悪魔が勝ちそうになったとき、

つまり【逃げても良いんだよ👼】より【逃げちゃダメだ😈】が勝ちそうなとき。

ここでは分かりやすく【天使と悪魔】と書いたけど、何て言うのかな【真面目で融通の効かないインテリVSギャル】みたいな(笑)

勿論むやみに『死にたい』と言ってしまうと言葉通りに受け取った人が「殺してあげましょうか?」と来たりするから注意は必要なんだけど。

でも

自分の中の真面目で融通の効かないインテリとギャルが喧嘩を始めてギャルが劣勢の場合は誰かに『助けて』だの『死にたい』だの言って良いと思う。

というか言わないと余計辛くなるだけ。余計しんどくなるだけ。

自分という【本体】の性質が真面目だった場合、

その中身の【ギャル】には味方はいないため劣勢。

ギャルの顔が濡れて力がでない(←)状態。

【真面目で融通の効かないインテリ】は【本体】をもっと痛め付ける。

自分の中の【ギャル】の声をもっと聴いてあげよう。



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