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人生至る所に聖山あり。

その昔、日本テレビで深夜に放送させていただいてた「Holy mountain」。

出会う人、訪れるところ。全てが聖地。旅に出よう。

なんてうたい文句にしながら番組を創っていたわたしだ。

まだスピリチュアルなんて言葉も無かった時代…

熊野三山や、奄美、ハワイイ、タヒチ…国内外さまざまな聖地に出かけていた。

いま半分は行者のようなものとして山や海に身を置いていることも多いのですが、良く聞かれます。

「覚詮さん。日本で一番素晴らしい聖地はどこですか?」

いやもうもちろん世界中、日本中、素晴らしいところが沢山ある。選べない。選ぶことなんか出来やしない。お釈迦様も「礼拝祈祷供養するところがみな聖地」と仰っているように。今居るその場所が聖地。パワースポット。サンクチュアリ。だと思う。

それでも聞き手は諦めない。そんなときにわたしはこのごろは

戸隠

をあげることにしている。

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理由は法螺貝を立てたときのリヴァーブだ。

戸隠に立って法螺貝を立てる。すると山に音が当たり、共鳴する振動する。少し遅れて反響が返ってくる。この音の世界が凄まじいのだ。こんなところは世界中にほかにないのではないか。戸隠リヴァーブはとてつもないのである。

戸隠山は海底火山がぎゅぎゅーんと地上に隆起して、浸食された山である。砂と石で出来ていて大変もろい。そしてその中に海中だった名残で海の生き物の生活の跡が発見される。貝の化石だ。

戸隠山に向かって法螺貝を鳴らすと海の中にイルカじゃなかったいるかのような錯覚に襲われることがある。(ちなみにわたくし潜ります)それはこの海の底が地上に出たような地質のおかげなのでは無いかと思っている。戸隠山は山の中に沢山の水を保っている。しばらく日照りでも、山中の窟からはぽたりぽたりと水滴がしたたってくるほどだ。この水で命を繋ぎ、古の修行者達が山籠もりをしたのであろう。

水を含んだ海のような山が法螺貝の音に強烈に共鳴する。そのことにおいてわたしは戸隠が最強の聖地だと考えるのである。

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昨日の未明。小雪と風の奥社の屋根の下でこんなことを書いていた。寒くて手がかじかんでアップのクリックをし損なっていたのである。

その時間帯の山の雰囲気とともにお届け致します。

またしてもとりとめの無い話だ。ごめんなさい。

お詫びに戸隠が日本一の聖地であるもう一つの理由。戸隠新蕎麦の画像をお届けします。

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かえってお詫びにならいじゃないか。目の毒だ。重ねて申し訳ありません。

戸隠では11月に新蕎麦献納祭というものが行われる。この祭が終わって、神様が新蕎麦を召し上がって、初めて人が口にすることが赦されるのである。そんなところも聖地である理由のひとつなのではないか。などもっともらしいことを付け加えてこの文を閉じることにします。


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