FOMOという言葉を知っている人は多いと思うのですが、JOMOという言葉はどうでしょうか？

近年、私たちの日常生活は、SNSやインターネットの普及によって大きく変わりました。
これに伴い、FOMO（Fear of Missing Out）という現象が広がり、人々は他人との比較に翻弄されることが増えました。しかし、近頃注目を集めているのが、JOMO（Joy of Missing Out）という考え方です。

FOMOとJOMOは、どちらも現代の社会現象や感情を表現する言葉ですが、それぞれ異なる心理状態を示しています。

常に他人のSNSをチェックしてしまうことで、「みんなが楽しそうにしているのに、自分は取り残されている」と感じる感情がFOMOです。

これに対して、JOMOとは、他人の活動に参加しなくても、自分の時間を楽しむことに喜びを見出す考え方です。

JOMOを感じるためには、自分自身との向き合い方が大切です。
例えば、平日の夜に友達が楽しそうにパーティーに参加している様子をSNSで見かけたとしましょう。その時に、FOMOを感じるかもしれませんが、自分に問いかけてみるのです。
「今夜はゆっくり家で過ごしたいのではないか？」と。

もし、答えが「はい」だったら、それはJOMOを感じるチャンスです。
好きな映画を観たり、読書を楽しんだり、自分のための時間を大切にすることで、他人との比較から解放されます。

まずは、SNSやインターネットで過ごす時間を見直し、現実世界での人間関係や自分の興味にも時間を割くことが大切です。
そして、自分の感情や価値観に向き合い、自己受容を高めることで、JOMOの喜びを感じることができます。

JOMOは、自分に優しく、他人にも共感を持って接することを助けてくれます。例えば、友人が新しい仕事や趣味に成功を収めている時、その喜びを素直に祝福できる余裕が生まれます。また、自分のペースで進んでいることを認めることで、他人への羨望や焦りから解放されるでしょう。

こうしたJOMOが広がっていくと、どんな社会になるのでしょうか。

ストレスの軽減
他人との比較から解放されることで、人々はストレスを軽減し、自分のペースで生活を送ることができるようになります。これは、心身の健康にプラスの影響を与えるでしょう。

人間関係の質の向上
JOMOな社会では、他人の成功や幸福を素直に喜ぶことができるため、人間関係がより健全で協力的なものになります。人々は、他人との競争ではなく、お互いをサポートし合うことに重きを置くようになるでしょう。

ワーク・ライフ・バランスの改善
JOMOな社会では、仕事とプライベートのバランスが改善されることが期待されます。人々は、自分の時間を大切にし、家庭や趣味にも充分な時間を割くことができるでしょう。

持続可能なライフスタイル
JOMOを実践することで、無駄な消費や競争から離れ、より持続可能なライフスタイルを選択することができます。これは、環境に優しい選択を促進し、地球全体の持続可能性に貢献するでしょう。

多様性の尊重
JOMOな社会では、人々は自分自身や他人の違いを認識し、尊重することが一層重要になります。これにより、多様性を尊重し、個々の価値観やライフスタイルを大切にする社会が形成されるでしょう。

JOMOな社会は、人々が互いに協力し合い、個々の幸福感を追求することが可能になります。

情報の洪水に押し流されて、つい予定をいろいろと入れてしまいますが、まずは自分の心と向き合って、「本当にやりたいことはこれだったのか」を確かめてみましょう。