模擬授業86.「太陽までの距離と大きさ」


2007年2月17日(土)。はなみずき例会での模擬授業。

模擬授業

説明1 半分の月。半月です。
発問1 このとき、太陽の位置は、次のA,B,C、Dうちどれですか。
指名「Aです」「そのとおり」
発問2 地球、月、太陽を結ぶと直角三角形になります。この直角三角形の縮図によって、地球から月までの距離と、太陽までの距離の比は1:400であることがわかります。
発問3 実際の月までの距離は、38万㎞でした。太陽までの距離を求めるには、38万㎞に何をかければよいのですか。
指名「400です」
指示1 計算します。できた人は見せにきてごらん。
画面 38万×400=15200万㎞(1520000000)
「同じようにできた人は赤で丸をつけます」
発問4 なんと読めばいいのですか?
説明4 1億5千200万キロメートルと読みます。この地球から太陽までの距離のことを「1天文単位」と言います。宇宙の大きさを測るひとつの単位となっています。

画面「日食」
発問5 日食です。このとき、月の位置は、A、B、Cのうちどれですか。
挙手で確認。「Aだと思う人?」「B」「C」
「Bが正解です」
発問5 月までの距離と太陽までの距離の比は、1:400でした。したがって、月の直径と太陽の直径の比は、1:何ですか。
「みんなで言います。さんはい」「400です」
発問6 月の直径は、3500㎞です。太陽の直径を求めるには、3500に何をかければよいのですか。
指名「400です」
「計算します。できた人は見せにきてごらん」
3500×400=1400000㎞
「2つともできた人」挙手で確認。
説明4 2千年以上も前のギリシャ人、アリスタルコスも同じようにして、太陽までの距離と大きさを求めたのです。皆さんも2000年以上も前に生まれたいたら、歴史に残る数学者だったかもしれないですね。

検討


1.1:400がなぜわかるのか。
2.太陽の角度をどのようにはかったのか。
3.半月というのは、見た目だけでわかるのか。

分析


1.授業では、1:400が急に出てくることになる。内容がジャンプしている。それをどう落とすか。
2.1:400は、太陽の角度がわかることによって、直角三角形が1つに定まる。その縮図から、1:400とわかる。
3.太陽の角度も、古代のギリシャでは目測であったと考えられる。
4.1:400、太陽の角度など、急に出てくる数字をどこまで説明するか。説明を少なくして、生徒にストンと落とすには、どうするかの検討が必要。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?