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高校野球に思うこと〜頭髪自由化とか、部員減とか、ラストミーティングとか。

おはようございます。鹿児島のスポーツ記者、ほりきょです。

昨日(7月3日)から、ここ鹿児島でも、夏の甲子園出場をかけた高校野球が始まりました。大雨の予想でしたが、午前中には上がり、予定より遅れましたが、無事に初日の日程が終わりました。

それにしても、鹿児島市営の鴨池球場の水はけはすごい。あれだけの雨を受けながら、ちゃんと試合ができる。日頃から管理されているグラウンドキーパーの方々、マヂでリスペクトです!

11年ぶりの高校野球取材です。現役の指導者、かつて名将と呼ばれた方々など、たくさんの懐かしい顔との再会がたくさん。そして、この11年で高校野球をとりまく環境は激変してました。

高校野球といえば丸刈り頭でしたが、頭髪自由化の学校が増えてました。同じチーム内でも、丸刈り頭と調髪が混在してるとこもあります。

そして、部員減に直面する高校の多いこと。特に地方の県立高の部員減は、野球部の存続を根底から揺るがしかねない状況にまで陥っています。新1年生が9人に満たない高校が続出してます。

中学まで野球をしていた生徒が、高校ではバドミントンなど他部へ移るケースも少なくないそうです。顧問の先生曰く「野球以外のスポーツが楽しく見えるんでしょうね。ほかの部活動だって、真剣にやればどれも楽ではないんですが…」。

保護者の考え方もそれぞれです。「寸暇を惜しんで、腹一杯野球ができるとこでやらせたい」という親子もいれば、「仲間たちと楽しく野球ができればいい。勝負は二の次」と考える親子もいます。

まぁ、僕も中学まで野球をやってて。いま51歳なので、「水は飲むな」が当たり前の時代に育ちました。先輩からバットで叩かれて、指導者から平手打ちをくらい、うさぎ跳びをさせられた世代です。「科学的トレーニング」など無縁でした。休日は朝から夕方まで一日練習。一方で、親は今のように同じTシャツを着て、まとまって応援するようなことはなかった。

トレーニングや栄養管理は、当時とは比べ物にならないくらい進化しました。短時間で効果の上がる練習方法が導入され、ただただ、長時間の練習だけではダメだという常識も、ようやく定着してきました。

あ、試合後に負けて泣く選手も相対的には減ってきたかな。試合が終わると、指導者と泣きながらラストミーティングに臨み、そこでしっかり振り返り、次のステップへ踏み出す。そんな時間を共有する学校が減ってきた印象です。試合が終われば、保護者に囲まれて写真撮影する。そんな光景も増えてました。この間、指導者は蚊帳の外です。ただ、親子の「思い出づくり」を見守るしかない。

いろんな思考の選手がいて、保護者がいる。部員は減っていく。甲子園を目指したい選手もいれば、そこにこだわらない選手もいる。野球部員の「頭髪自由化」の加速と無縁ではないと思います。

まぁ、こんなことを考えてる僕自身、古いタイプの人間なんでしょうが…(笑)ただ、甲子園とは言わなくても、みんなで目標を明確に設定して、クリアするための努力や研究をしてほしいなぁ。「楽しい」だけでは、得るものは少ないと思う。

そんないろんなことを感じながら取材する日々が続きそうです。

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