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『歎異抄』を読む

現役時代に読んだ本は、
処世訓としての『菜根譚』
そして、現役を引退した今『歎異抄』を読み始めた。
いつの間にか身についた「習慣化」した生き方・・・
そんな時の「心のよりどころ」を求めて。

『歎異抄』入門
阿満利麿 (あま としまろ) 著
河出新書 (2023.03.30.)

歎異抄とは

『歎異抄』は、今から七百年以上前に成立したそうです。
作者は、唯円(ゆいえん)といわれています。
『歎異抄』の「歎異」は「異なるを嘆く」という意味だが、何を、どのように嘆くのか。

「本願念仏」
1262年 親鸞が亡くなった後「本願念仏」の教えを巡り、法然や親鸞の教えとは異なる解釈が広がり、その様子を嘆いた唯円が、あらためて親鸞の教えに照らして本来の教えが伝えられる事を願って著したのが『歎異抄』なのです。
pp.64〜65.

『歎異抄』序文

私の拙い思いをめぐらして、故親鸞聖人(しんらんしょうにん)の時代と今の世を突き合わせて考えますに、親鸞聖人からお聞きした真実の信心と異なることがあり、教えを受け継いでゆくなかで生まれる疑問のことを思うと、欺かざるを得ないのです。p.66

【 教え 】①
先輩や指導者の存在は不可欠だが、間違った解釈をする先輩や指導者とは「対話」が大切である。
【 危険性 】
先輩や指導者への過度な尊敬、崇拝。
独り合点や思い込み。
pp.67〜69.

【教え】②
問) 念仏しても喜びが生まれない
答) 喜ぶべき心を抑えていることが「煩悩」の仕業
pp.81〜92.

善人と悪人

善人:仏の教えにしたがって功徳を積むことが出来る人。
悪人:自分で功徳が積めなく、仏の教えに背く人。
pp.93〜102.

まことの心と善き人

まことの心:阿弥陀仏から与えられるもの
善き人:指導者 善き人がカリスマになる可能性は無い
p.146〜147.

求道心と好奇心

求道心:「よりどころ」としたいと云う願いから、己を問う。
好奇心:己を問うと云う契機が無い。知的関心があるだけ。
p.161

歎異抄の構成

1) 本願念仏
2) 批判
3) 結文
4) 付録「流罪の記録」

『歎異抄にであう』NHK出版

『歎異抄にであう』NHK出版

【NHK Eテレ】

2023.04.16.
今後、適時 追記していく予定です。